3150FIGHT

3150FIGHT vol.4見どころ・結果〜ダブル世界戦にアンダーカードもストーリー満載!!

torajiro

ボクシングファン歴25年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。

こんにちはtorajiroです。

3150FIGHT vol.4の対戦カードが11月11日(金)に一部発表。

最初の発表会見の動画を視聴し、出し惜しみの一切ない対戦カードとそのストーリー性に一ボクシングファンとして心が躍りました

その後も追加カードが発表される度に「この興行は自分のために作られているのではないか」と勘違いするほどの夢のようなマッチメイクに興奮を隠せません。

どれくらい興奮しているかというと、無理言って仕事始めの忙しい1月6日に休みをもらう程に興奮しています(申し訳ございません)。

仕事が休めずリアルタイム視聴が難しい方はABEMAプレミアムなら追っかけ再生や見逃し再生が可能です。

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派手な興行でボクシングファン拡大を狙いつつ、僕のようなボクシングファン歴の長い玄人も喜ばせる素晴らしいマッチメイクを続ける3150FIGHT。

遂にはABEMAでボクシング専門チャンネルが作られる事が発表され、vol.4がこけら落としの興行として放送される事になりました。

そんな話題性抜群のvol.4 の見どころを各試合のストーリー性にも注目して紹介し、試合後に観戦記をまとめました。

Sフライ級4回戦 森本竜馬(KWORLD3) VS 芝野浩記(S根本)

見どころ・ストーリー

デビュー戦の敗北を乗り越えて連勝中のモリモこと森本竜馬選手が、東日本新人王トーナメントバンタム級予選での敗北から再起する芝野浩記選手と対戦。

モリモがデビュー戦で敗れた二階堂迅選手は現在西軍代表まで勝ち上がり、圧倒的な強さで全日本新人王決定戦を制しました。

モリモもこの試合に勝って2023年の新人王トーナメントで優勝を狙いたいところ。

対する芝野選手はトーナメント予選で敗退したものの、バンタム級の優勝候補だった水島楓翔選手からダウンを奪ったパンチ力は魅力。過去には東日本バンタム級の決勝まで進んだ印波優心選手も2RTKOで破っている強打者。

ちなみに芝野選手が所属するスパイダー根本ジムには、フェザー級8回戦に出場する中川麦茶選手の弟、中川抹茶氏がトレーナーとして在籍しています。

試合結果

1R1分経過辺りからモリモの回転力が上がり左ボディで芝野選手が後退。

ボディのダメージがある中、ラスト1分で右からの返しの左で芝野選手がバランスを崩した形でダウン。

終盤にも左でバランスを崩す場面はあったがここは芝野選手耐える。

2R目もモリモがジャブで先手を取って回転力良く攻める。

芝野選手はパンチを出すとあわされて手がです、連打をまとめられてレフェリーストップ。

モリモはこの勢いで2023年の新人王トーナメントに進んで欲しい。

デビュー戦で敗れた二階堂選手に続いての全日本新人王なるか。

ヘビー級4回戦 サトシ・イシイ(クロアチア) VS ハン・チャンス(韓国)

見どころ・ストーリー

ボクシングは1戦限りだろうと思っていたサトシ・イシイ選手が再びボクサーとしてリングに上がってくれます。

涙です。

感謝です。

石井慧選手は亀田興毅ファウンダーが現役時代から親交が深く、現役時代の雑誌の対談でも「関西のノリを関東でやったらとんでもない記事になってしまった。」なんて話をお二人でされていた事を記憶しております。

ワタナベジムも渡辺均会長と亀田三兄弟との現役時代からの関係があり、そしてサトシ・イシイ選手も過去からの繋がりがあります。

昔を知るボクシングファンからしたらこうして渡辺会長や石井慧選手が3150FIGHTに協力している姿に歴史を感じ、感動を覚えます。

ボクサーとしてリングに上がり続け、但馬ミツロVSサトシ・イシイが実現する日を心待ちしております。

試合結果

1Rにイシイ選手いきなりのノーモーションの左で先制。

ハン・チャンス選手は手数で勝り、イシイ選手は固いガードで押し込む場面が目立つ。

2Rになるとハン・チャンス選手はノーガードで前に出ながら迫力ある右アッパー左フックを振るがヒットはしない。それでも見栄えはハン・チャンス選手の方が良い。

3Rイシイ選手フットワークは良いが筋肉が邪魔してパンチが出しづらそう。コーナーに押し込んでのコンパクトなパンチは効果的。

4Rも開始早々からイシイ選手がコーナーに押し込んで細かいパンチを打ち、ハン・チャンス選手は押し込まれながら打ち返す。完全塩漬けな展開で試合終了。

採点は1者がサトシ・イシイで2者がドロー。

妥当な採点。1,4はイシイ選手、2はハン・チャンス選手、3は微妙なラウンドでした。

フライ級8回戦 花田歩夢(神拳阪神) VS アサエル・ビリャル(パナマ)

見どころ・ストーリー

3150FIGHTには神拳阪神、陽光アダチといったvol.0の時から多くの選手を出場させているジムがあります。

神拳阪神からは過去になんと5選手が3150FIGHTに出場しており、いつか神拳阪神所属の期待のホープ花田歩夢選手が3150FIGHTのリングに上がるのではないかと期待を寄せていました。

その花田選手が満を持して3150FIGHTのリングに登場。

しかもその対戦相手は3150FIGHT vol.3で宮崎亮選手を1RTKOで仕留めた世界ランカーのアサエル・ビリャル選手。

危険な相手であることは間違いありませんが、期待のホープが果たしてどんなパフォーマンスを見せてくれるか注目です。

3150FIGHTはこれまでの選手の所属ジムを見ていくと、次にどういった手が打たれるのか、先の展開を予測する手助けとなります。

以下の記事でこれまでの出場選手の所属ジムをまとめていますので参考にしてみてください↓

>>3150FIGHT出場選手の所属ジム一覧から描くストーリー〜公平なプラットフォームの実現へ

試合結果

1R目、身長・リーチは花田選手が優っているが、それでもジャブの差し合いは五分。

ビリャル選手は肩甲骨がしっかり入った構えから伸びのあるパンチを打つ。

飛び込む左フックが怖い。ガードの上でもビリャル選手のパンチの音が目立つ。

2Rになるとビリャル選手が出てきたが花田選手も迎え撃ちジャブでストッピングしての右ストレートをヒット。ビリャル選手はボディ打ちからのフェイントを織り交ぜ上下に散らすパンチが上手い。

3Rはお互いボディの打ち合いでややビリャルが効いたか。花田選手は打ち合いの中でビリャル選手の打ち終わりに左フックや右を合わせる。やや花田選手のペースだったところ、ビリャル選手の右がヒットし花田選手はバランスを崩す。ポイントは微妙に。

4R目、ビリャル選手のパンチのキレが落ちてきている。花田選手はボディからペースを取り、右からの左でダメージを与え連打でダウンを先取。立ち上がったビリャル選手に更にパンチをまとめてダウンを追加。

5R目、花田選手のジャブが良く当たる。ビリャル選手のパンチもまだまだ力があって危ない。花田選手は前のラウンドのラッシュの疲れがあるか。

6R目、ビリャル選手はダメージ回復したか積極的に出てくる。序盤はビリャル選手だったが、花田選手はガードが良く、ペースが落ちてきたビリャル選手に綺麗なワンツーを当てる。左ボディも効果的。

7R目、花田選手のワンツーが綺麗にヒット、追撃のワンツーも決まり連打をまとめてレフェリーストップに持ち込む。

花田選手素晴らしいボクシングでした!!

攻撃力だけでなくディフェンスもお見事。

Sフェザー級6回戦 奈良井翼(RK蒲田) VS 一道宏(T&T)

見どころ・ストーリー

8勝7KOの奈良井選手と7勝6KOの一道選手のヤベー試合。

KO決着以外は考えられないとんでもなく危険な試合が決定しました。

奈良井選手の凄さは3150FIGHT SURVAIVAL vol.1を観た方はお分かりかと思いますが、一道選手のパンチもかなり危険。

一道選手の前回の試合は2022年4月26日。

日本ランカーの荒谷龍人選手に開始早々ダウンを奪われるも、その後すぐに立て直して2R目には逆転KO勝利。

この試合を私torajiroはリングサイドで観戦していたのですが、目の前のコーナーで一道選手に倒された荒谷選手の足が痙攣している様子を見てボクシングが危険なスポーツである事を改めて痛感しました。

>>プライズ・リング・ボクシングは会場大拍手の神興行

奈良井選手にとっては前戦に続いてのハードなマッチメイク。

体のダメージが心配なところですが、ややスロースターターの一道選手を一気に仕留めるのか、一道選手の強打を受けることになるのか、大注目の一戦です。

試合結果

1R目の奈良井選手は慎重な立ち上がり。スロースターターの一道選手も無理には出ない。終盤浅いながら奈良井選手が踏み込んでの右をヒット。

2R目、一道選手は奈良井選手の素早いバックステップに打ちに行けない。コーナーに詰めてパンチをまとめる場面もあるも、奈良井選手のフットワークにペースを掴めていない印象。終盤に奈良井選手が再びワンツーをクリーンヒット。

3R目、一道選手は左目を負傷した様子。奈良井選手は一気に仕留めるかと思ったが無理に攻めず。ワンツーや右からの左で有効打は奈良井選手。

4R目、ワンツーで一道選手がバランスを崩す。そこから一道選手も前に出るが奈良井選手も打ち合いに応じて左フックをクリーンヒット。まとめれば倒せそうだが奈良井選手は無理をしない。

5R目、一道選手が前に出てコーナーに詰めてスリップ気味ではあったが連打でダウンを奪う。

奈良井選手はここでも打ち合いには行かず落ち着いたボクシング。どこか怪我をしているのか、一道選手の強打を警戒しているのか、実戦でボクシングスタイルを軌道修正しているのか。

6R目、一道選手が前に出て優勢に進めるが、奈良井選手の左フックで腰を落とす。

最後までやや不完全燃焼な形で試合終了。

判定は58対55の3対0で奈良井選手。

Sライト級5回戦 大沢宏晋(オール) VS 樋口和輝(ARITOMI)

見どころ・ストーリー

3150FIGHT vol.3でガチフィリピンボクサー、ジョー・サンティシマ選手に敗れて引退を表明した大沢選手。

出典:3150FIGHT公式サイトより

遡れば3150ファイトvol.0にも出場を予定していた大沢選手(対戦相手の計量失格で中止)。

世界挑戦経験もあるボクシング界の功労者であり、早くから3150FIGHTに協力的だった大沢選手に対し、亀田興毅ファウンダーは引退試合という形で花道を用意しました。

その対戦相手は先日の3150FIGHT SURVAIVAL vol.3伊集院嵐選手に勝利したARITOMIジムの樋口和輝選手。

リーチがあってスピードもある若干22歳の若さ溢れるボクサーです。

樋口選手にとってもランキングが手に入るおいしい試合。

決して油断の出来ない相手に対して大沢選手がどんな戦いを見せてリングを去るのか楽しみでなりません。

試合結果

1R目、樋口選手が勢いよく攻める。大沢選手の左に対し右を合わせ左右フックを振り攻勢と思ったら大沢選手がドンピシャの左フックをカウンターで合わせてダウンを奪う。

樋口選手の左フックも大沢選手のテンプルを捉えたが、大沢選手は左フックで再度ダウンを奪う。

2R目にも大沢選手は樋口選手が打ちに来たところに真っ直ぐ左を合わせてダウンを追加。

3R目も樋口選手が積極的に出るところを大沢選手がいなす展開の中、終盤に樋口選手が左フックをクリーンヒット。そこから一気にまとめてラウンド終了。

4R目は樋口選手の全身も落ちてきて、大沢選手の匠のボクシングが光る。

5R目は最後の力を振り絞り樋口選手が前に出て左右パンチを振る。大沢選手は落ち着いてインサイドからパンチを合わせ、ラスト30秒は激しい打ち合いをして試合終了。

判定は49対43の3対0で大沢選手がラストファイトを勝利で飾りました。

リラックスした状態からインサイドをピンポイントで付く技術は流石でした。

大沢選手長きに渡りボクシング界を盛り上げてくださりありがとうございました!

ウェルター級4回戦 福重浩輝(KWORLD3) VS 薮吹リョー(折尾)

見どころ・ストーリー→薮吹選手コロナ感染によりヒロキングと坂晃典選手によるエキシビジョンに変更

日本一有名な4回戦ボクサーヒロキングこと福重浩輝選手が参戦。

前回の試合ではベジータ石川選手のディフェンシブなボクシングを攻略できず、勝つには勝ったが悔しい内容でした。

>>ベジータ石川の戦闘力。ヒロキング戦で見せたベテランサウスポーの技術と芸人魂

対戦する薮吹リョー選手の所属ジムを見てピンと来た方はかなりのボクシング通。

折尾ジムはベジータ石川選手が所属するジム。

薮吹リョーという矢吹ジョーのニアミスなリングネームも面白いですが、ベジータの刺客がどんな試合を魅せてくれるか!?

ちなみに薮吹リョー選手は2戦2敗の36歳です。。そこがまた良し!!

試合結果(坂選手とのエキシビジョン)

普段より大きい体でリングインした坂選手。

ヒロキングのパンチが外を叩くのに対し、坂選手のパンチは的確に真ん中を捉える展開で2Rが終了。

4回戦ボクサーが相手となるとチャンピオンの上手さが光るものだなと痛感したエキシビジョンでした。

とはいえ試合が中止になった中で気落ちせず果敢に立ち向かったヒロキングはナイスファイト。

こうしてヒロキングがチャンピオン達と戦う事でボクシングの価値を高めてくれているように思います。

フェザー級8回戦 中川麦茶(一力) VS 山下賢哉(JBS)

見どころ・ストーリー

中川麦茶選手は前回の試合で和氣慎吾選手からまさかのダウンを奪い勝利。

>>和氣慎吾衝撃の敗北。前戦で感じた変化と中川麦茶の作戦

この和氣選手とかつて同じ古口ジムで汗を流し、和氣選手の舎弟として可愛がられていたのが3150FIGHT vol.3の影のMVP山下賢哉選手。

和氣選手のブログにも山下選手は度々登場していました。

2人とも移籍し、古口ジムも閉鎖。今は別のジムですが、山下選手にとってはかつての兄貴分和氣選手の敵討ちのリングになります。

盛り上がらない訳が無い!!

煽り動画がとにかく楽しみ。

一方の麦茶選手も奥さんの下着で計量に現れる一風変わった個性的な選手。

フィリピンで炊き出し活動を行う等の行動力と覚悟が普通の人とは違う感覚がします。

この通りどこからどう見ても普通の人とは覚悟が違う、、

この2人が交わったらどんな化学反応を起こすのか!?

楽しみで仕方がないマッチメイクです。

山下選手はフライ級から上げて来た選手なので、体格的な面を考えると不利かもしれませんが、鋭い出入りと豊富な手数で中川選手を後手に回せば勝機はあると思います。

中川選手は過去に山下選手同様に古口ジムからJBスポーツに移籍した田村亮一選手と対戦し、ノンストップの攻撃に後手に回って敗れた過去もあり、テンポ早くガンガン攻めてくる相手はやや苦手な印象。

仮にこの試合で山下選手が勝ち、S根本ジムのトレーナーとして来ていた中川抹茶氏が「兄の敵討ち」とリングに復帰したら、もう完全にプロレス。ロッキーの世界。

流石にそこまでは期待しませんが、こうして一つの興行から様々なストーリーを連想させる力が3150FIGHTにはあると思います。

試合結果

1R目、中川選手がジャブで距離をキープ。山下選手はガンガン入って攻めに行けない。ペースは中川選手。

2R目、山下選手鋭い踏み込みからのジャブで中川選手の顔がのけぞる。左フックもクリーンヒット。徐々に距離が縮まってくる。山下選手は両ガードをしっかり上げたところからのジャブがとても良い。

3R目、中川選手が足を使って距離を取り右をクリーンヒット。山下選手のジャブをバックステップで外して強打をまとめ、右アッパーでダメージを与えてダウンを先取。

4R目、距離は縮まってきたがまだ麦茶選手のペース。山下選手は打ち合いに持っていけない。

5R目も山下選手はガードを固めて見てしまう。飛び込むジャブも当たらない。中川選手はガードの上からでも右を叩きつけ、最後はジャブから右アッパーで倒して完勝。

元の階級差が大きかったかなという試合でした。

山下選手はこの試合両ガードがしっかり上がっていてボクシング自体の成長は感じました。

本来の階級で戦った時にきっとこの経験が活きてくるはず。

WBOアジアパシフィックSフェザー級タイトルマッチ12回戦 木村吉光(志誠) VS 力石政法(緑)

見どころ・ストーリー

亀田興毅氏が畑山VSコウジ有沢戦を引き合いに出して紹介した試合。

それくらいに素晴らしいアジア頂上決戦と言える対戦カードであり、勝った方が世界の扉をこじ開けるかもしれない一戦。

力石選手にとって木村選手は以前から対戦を希望していた相手。選手が希望しても実現しないカードがたくさんある中、お互いがベルトを獲得したベストなタイミングで対戦を実現させた3150FIGHTは流石です。

木村選手が所属する志誠ジムの主催興行「LIFETIME BOXING FIGHTS」もABEMAで視聴可能ですが、ゆくゆくはABEMAで中継している興行同士の対抗戦なんて事もあり得るかもしれませんね。

>>ABEMAで視聴可能なボクシング興行まとめとお勧めの大画面視聴方法

力石選手は過去に坂選手に負けており、角海老宝石ジムに所属していた粕谷選手との試合でも消極的な試合を展開。

パワフルな選手に対して弱さを見せてきた印象もこれまでにはありました。

木村選手は身体能力が非常に高く、キレがあって芯まで響く力強いパンチを打ち込んでくるボクサーファイター。

過去の力石選手だったら倒されていてもおかしくない強敵です。

木村選手のような強打者に対して力石選手がどんなボクシングを展開していくのか、注目が集まります。

試合結果

1Rは長身の力石選手に木村選手は中に入りづらそう。力石選手がジャブから左を当てる。

2R目に木村選手はワンツーからの左フックで力石選手の腰を落とす。後続打の右がジャストミートしていれば仕留める事も出来たかもしれない一打。

3R目、力石選手は慎重に距離を取り、木村選手の右に左を合わせる。力石選手は前の手を上手く使って距離を作り、ノーモーションの左からの右左でダウンを奪う。バランスを崩した感じのダウンで木村選手にダメージはなさそう。

4R目、木村選手は飛び込んで潰そうと試みる。頭を振ってみたり変化をつけるが力石選手のパンチをもらうとバランスを崩す。ダメージを感じる。ラウンド終盤に力石選手の左から外に回り込んでの右フックで木村選手ダウン。当たりは浅かったがダメージの蓄積があったか。

5Rに力石選手得意の左アッパーで木村選手ダウン。そのまま立ち上がれず。

実力は五分も引き出しの差が結果に出た形となった試合と感じました。

力石選手の絶対に世界を獲るんだという覚悟も見られた試合でした。

ヘビー級8回戦 但馬ブランドンミツロ(KWORLD3) VS スタット・カラレック(タイ)→対戦相手変更

見どころ・ストーリー

対戦予定だったベダン・アガーワル(インド)選手の怪我により対戦相手はタイのスタット・カラレック選手に変更。

デビューから3戦3KOの但馬ミツロ選手はまだ3試合の合計タイムを合わせても1Rの3分に達していません。

毎試合対戦相手との実力差が明白で秒殺が続いている状況ですが、カラレック選手は藤本京太郎選手がヘビー級の世界ランカーだった時代に2度対戦し、いずれも6Rまで粘った選手。

京太郎選手との試合はA-SIGNのチャンネルで視聴可能です。

>>K-1ヘビー級王者京太郎!日本人史上初のヘビー級王者を目指して夢は諦めない!

カラレック選手はSミドル級上がりの選手で体はヘビー級にしては小さいですが頑丈。

この試合で初めて2R目以降の但馬ミツロ選手をお目にかかれるかもしれません。

ヘビー級はある程度戦績を積み上げないと対戦オファーも来ず、ファイトマネーもかかるしプロモートが難しい階級だとは思います。

但馬ミツロ選手には、まずは相手どうこうよりもたくさん試合をして戦績を積み上げ、いつかくるであろう強敵相手の試合に備えて欲しいと思っています。

試合結果

向かい合った時の体格の違いが明らか。

但馬ミツロ選手は試合開始から一気に攻め込む。カラレック選手はガードを固めるが、ガードごとなぎ倒されてまた今回も秒殺KO。

京太郎選手相手に6R粘ったカラレック選手に何もさせず。

早く但馬ミツロ選手が試されるような試合を見てみたい。

にしても但馬ミツロ選手はあれだけ肉をつけた状態でスピーディーに動けるのには驚きます。

IBF世界ミニマム級タイトル戦 ダニエル・バラダレス(メキシコ) VS 重岡銀次朗(ワタナベ)

見どころ・ストーリー

ボクシング界でスーパールーキーとしてデビュー前から注目されていた重岡銀次朗選手初の世界戦が3150FIGHTで。

無観客興行で大赤字を出したと言われる3150ファイトvol.0を見た時に、そこからわずか1年半でこんな舞台が3150FIGHTで用意されるとは想像も出来ませんでした。

亀田興毅ファウンダーが現役時代、三兄弟が日本のリングに上がれない状況に陥ってしまった時に最も手を差し伸べて、JBCとの和解の道を探っていたのがワタナベジムの渡辺均会長。

そして亀田興毅ファウンダーの現役最後の対戦相手もワタナベジムの河野公平選手でした。

そうした過去の経緯のあるワタナベジム期待の新星が3150FIGHTのリングで初の世界挑戦に。

鶴の恩返しならぬ亀の恩返し。

過去からの関係がこうして結びつく、長くボクシングを見て来ている立場としては歴史ドラマのようで感動しました。

重岡銀次朗選手は兄の重岡優大選手もミニマム級の世界ランカーで11月17日に日本タイトルに挑戦します。この優大選手もそう遠くないうちに世界を獲るであろう将来有望な選手です。

亀田三兄弟の現役時代に手を差し伸べていた渡辺均会長のジムから3150FIGHTのリングで兄弟世界チャンピオンが誕生したらドラマチックではないでしょうか。

試合結果

重岡選手は挑戦者とは思えぬ落ち着きぶり。得意の右からの左ボディフックがこの試合も有効。

バラダレス選手もノーモーションの右で反撃するが重岡選手が優位に試合を進める。

3Rにバラダレス選手は重岡選手のバッティングを訴えて長時間のインターバル。

映像を見る限りむしろ重岡選手の方がダメージを受けているようなバッティングでしたが、バラダレス選手が試合続行の意志を示さず、規定のラウンドに達しなかったためドロー裁定。

どちらかと言うか、というか完全にバラダレス選手の方が頭を当てており、重岡選手側が顔をしかめるようなバッティングでした。

これは物議を醸しそう。無効試合にはなりましたが、うーん。。

再戦となった場合は心が折れているバラダレス選手が勝つのは難しいでしょう。ベルトを返上するかもしれませんが。

WBO世界ミニマム級タイトル戦 谷口将隆(ワタナベ) VS メルビン・ジェルサェム(比)

見どころ・ストーリー

日本、東洋太平洋、世界と初挑戦は全て黒星から這い上がってきたハートの強いマタドール谷口将隆選手が世界タイトルの防衛戦で最強の挑戦者を迎え打ちます。

谷口選手のイメージは超が付く人格者。

京口選手の世界戦でインターバル中に優しく語りかける谷口選手にときめいた?ボクシングファンは少なくないはず。

前戦は対戦相手の石澤開選手が計量で2.3kgの体重超過をしてしまいましたが、「誰しも失敗はある。これからの彼を見て欲しい。」と試合直後のリング上で優しくエールを贈っていました。

勝った試合の直後なんて普通はアドレナリンが出まくって「自分最高!!」な気持ちMAXで相手を気遣える心になんて中々なれないものです。

そんな時でも相手を気遣える谷口選手のような人格者が3150FIGHTのリングに上がるんです。

エンタメファイト、煽り、それらが否定的に語られることもある3150FIGHTに実力も人間性も兼ね備えた本物の男が登場し、最強の挑戦者と戦います。

誰も文句の言えない最高のカードではないでしょうか。

試合結果

1R目、谷口選手サイズの大きさを感じる。谷口選手が前に出てジェルサェム選手を下がらせて左を上下に散らす。谷口選手の左も当たるがジェルサェム選手も打ち終わりに左を合わせる互角の展開。

2R目、谷口選手得意のボディワークでパンチを避ける。左も右も上下に打ち分け良い戦いをしていた中、ジェルサェム選手の右ストレートがガードの間を縫ってジャストミート。

谷口選手は咄嗟の出来事に動揺したか、慌てて立ち上がりバランスを崩してレフェリーストップに。

良い立ち上がりだったので勿体無い一発でしたが、ジェルサェム選手のパンチは序盤から怖かった。

右が飛んでくる前の左で目を瞑っていたので相当効いたパンチになったと思います。

まとめ

年明け平日昼間からの興行とあってリアルタイムで視聴出来なかった方も多かったと思われる3150FIGHT vol.4。

視聴数は3150FIGHT vol.3には及ばなかったかもしれません。

世界戦2試合も不完全燃焼な結果とはなりました。

しかしこれは真剣勝負にはつきもの。

世界レベルになればなる程、神試合は生まれにくくなるものです。

無効試合となってしまった重岡銀次朗選手にはなるべく早く次のチャンスが来て欲しいですし、谷口選手はおそらく京口選手と揃って階級を上げてくるでしょう。

京口選手が3150FIGHTと絡むかどうかはまだ分かりませんが、重岡銀次朗選手の再チャレンジに加えて谷口選手、京口選手の階級を上げての再起戦が3150FIGHTで組まれればまた魅力的な興行が生まれるでしょう。

ABEMAプレミアムの見逃し配信で改めて試合全体を見返しましたが、3150FIGHTの華やかな舞台はやはり特別。

ABEMAプレミアムは月額960円ですが2週間のお試し期間があり、見逃し配信、追っかけ再生が出来て更にPPVが20%割引で購入出来るといった特典もありますので格闘ファンにはお勧めです。

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3150FIGHT vol.5は4/16に東京参戦と発表がありましたので今から予定を空けておくようにします。

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