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マイケル・ダスマリナスの弱点!井上尚弥次戦は序盤KO必至【ボクシング】

日本ボクシング界を飛び越え、今や世界的なスーパースターとなりつつあるボクシングWBA・IBF統一バンダム級王者、井上尚弥選手の次戦がラスベガスで日本時間の6月20日(日)に行われます。

対戦相手はIBF同級1位のマイケル・ダスマリナス選手。33戦30勝(20KO)2敗1分けとKO率が高く戦績の良い選手ですが、この試合はかなり高い確率で井上尚弥選手の序盤KO勝ちを予想します。

マイケル・ダスマリナス選手が仮に相当打たれ強かったとしても、彼にはいくつかの大きな弱点があるため、どれだけ耐久力があっても井上選手のパンチをいくつかのパターンで直撃してしまうと思います。

とはいえダスマリナス選手もIBF1位の選手です。まずはこの選手の強さを象徴する特徴を紹介した上で、序盤KOを予想する根拠となる彼の弱点を紹介します。

マイケル・ダスマリナス選手の特徴

井上選手の対戦相手としてはやや物足りないですが、強いことは強いです。世界チャンピオンになれる実力は持っていると思います。その強さをまずは紹介します。

全身のスピードがある

パンチ力もありそうですが、それよりスピードに目を見張るものがあります。

ただハンドスピードが速いだけでなく、体重の乗ったパンチをスピーディーに打ってくるので、連打をまとめられたらヤバそうです。

フットワークも軽快で、踏み込みもバックステップのスピードも速いです。軽快なフットワークで鋭く踏み込み、すぐに相手のパンチが当たらない位置に動くことができます。

前後左右に良く動き、手数が出る

スピーディーでとにかく良く動きます。前後の動きだけでなく、左右にも動くので、捕まえるのが難しいです。前後の動きだけでしたら捕まえ易いのですが、左右にも動かれると、追いかける方も体制を変えないといけないから捕まえるのが難しくなります。鬼ごっこをイメージするとわかり易いかと思います。

ダスマリナス選手は攻撃の後、左右に素早く動くので打ち終わりにパンチを合わせづらいです。

左ボディフックが上手い

ダスマリナス選手最大の武器は左ボディへのフックです。試合中もこの左ボディフックを序盤から多用しまくっています。

  1. 離れた距離からジャブで踏み込んで左ボディフック
  2. 相手が入ってきたところに膝を落として左ボディフックから右フックで回してエスケープ
  3. 序盤から左ボディフックの軌道を相手の体に覚え込ませておき、同じ軌道で左フックを顔面に

特に3つ目の左ボディフックと見せかけての顔面への左フックは良く当たります。ボディだと思ってガードも下がり、意識も下に向いているところに飛んできます。フェイントに引っ掛かってこのパンチをもらったらワンパンチで試合が終わる可能性がある危険なパンチです。

(接近戦の)ガードが固くボディワークも上手い

ダスマリナス選手は長身サウスポーなので接近戦は苦手なのかなと思いましたが、試合をみたら結構うまかったです。ガードも固いしボディワーク上手いので、接近戦で良いパンチを殆ど貰いません。しかも手数が出るので接近戦で崩すのは難しそうです。

マイケル・ダスマリナス選手の弱点

次に弱点を紹介しますが、これらはどれも結構致命的で、ここを突かれてKO負けするイメージがすぐに湧きました。

ジャブで踏み込んだ際の左ガード

これが一番アウトなところです。先ほど接近戦のガードは固いと紹介しましたが、中間距離で動いている時は左ガードがちょいちょい下がっています。

ガードをちょっと下げた方がフットワークは使い易いのである程度は仕方ないところですが、当てに行くジャブを打ちに踏み込んだ際にほぼ100%左ガードが下がっています。下がった拳の位置からそのまま左ボディにパンチを持っていくパターンが多いのですが、この踏み込んだところに右ストレートを合わされたらカウンターになって一発で試合が終わると思います。

フットワークのリズムが一定

これも試合を見ていて気になったのですが、中間距離で戦っている時に頻繁にトントントントンと前後に2回ステップします。このリズムが一定なので、相手に動きを読まれそうなんですよね。

この一定のリズムで、トントンと前後に動いた後でスッスッと左右に頭を動かすとか、トントントントンの後で三つ目の動きでジャブが飛んできたり。この時のジャブにドンピシャの右を合わされそう。

井上尚弥選手の父でありトレーナーである真吾さんは対戦相手を分析する能力がとても高いので、こうした癖は見抜いて狙ってくると思います。

頭が下がる

これも気になりました。左ボディを打つときに頭を下げて打ってきます。頭を下げる事で右をカウンターで合わされるリスクは減らせますし、下はボディ、上は頭が同時に飛んでくるのでこれをやられると相手に取ってやりにくい事はやりにくいのです。

が、井上選手はパンチを外してのアッパーが非常に上手いので、ここも狙われると思います。

ズバリKOパンチは何!?

私は予想は既に記事中で触れている通り、ダスマリナス選手がジャブで入ってきたところにドンピシャの右カウンターでワンパンチKOです。

井上選手の戦い方としては、いきなり距離を詰めるのではなく序盤は中間距離で様子を見ながら戦うと思います。最初の1ラウンド1分半くらいを様子見に使い、動きが読めてきたところでパンチを合わせ、イメージ通りでしたら1ラウンドか2ラウンドで試合は終わると思います。

意外と距離が遠いとか、相手も対策を練って来ていた場合は、次のKOパターンとしてはジャブから頭を下げながら左ボディストレートを打ちに行った時に、ジャブを外されアッパーでKOです。ジャブをインサイドに外して左ボディとか、外に外して顔面に右アッパーか、どちらになるかわかりませんが。

まとめ

ダスマリナス選手の試合映像を見て、今回の試合は正直かなりの実力差があると感じました。

ゴリゴリ距離を詰めてパワーファイトで持っていってもKO出来てしまうと思いますが、出来ればカウンターのワンパンチKOでラスベガスのボクシングファン達にインパクトのある勝ち方を見せてきて欲しいと期待しています。

  • この記事を書いた人

torajiro

ボクシングファン歴25年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。ボクシングニュース、3150FIGHTネタ、各種ボクシングデータ、新人王トーナメント、選手紹介等のボクシングブログを書いています。

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