新人王 選手紹介

ダークホース坂田一颯が逆境を乗り越え全日本新人王に!九州ボクシング界に新星誕生

torajiro

ボクシングファン歴25年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。

こんにちはボクシングブロガーのtorajiroです。

2023年全日本新人王決定戦ミニマム級は熊本のS&Kジム所属の坂田一颯選手が優勝しました。

僕は2023年の全日本決定戦のチケットはボクシングチケットドットコム様を通して坂田一颯選手から購入。

が、これまでの坂田選手が直面してきた逆境を考慮すると優勝は難しいと予想していました。

  • 坂田選手が乗り越えた逆境とは?
  • 北野武郎選手がいかに凄かったか。
  • 坂田一颯選手の今後の課題。

といったところをこの記事では紹介していきます。

2022年新人王トーナメントでダークホースと予想していた坂田一颯

torajiroブログでは2022年の新人王トーナメントでも、ミニマム級にエントリーしていた坂田一颯選手をダークホースとして紹介していました。

坂田一颯選手はアマチュアで21戦17勝(7KO)4敗。

アマチュアキャリアに裏付けられたハイレベルなボクシングをデビュー戦で披露。

この試合をBOXING RAISEで視聴し、これは優勝もあり得ると予想していました。

坂田一颯が直面した逆境

2022年新人王トーナメントで注目していた坂田一颯選手ですが、その後は数々の逆境に直面することになりました。

デビュー後、試合間隔が開き、中日本との決定戦で敗北

2022年3月のデビュー後、西部地区の新人王トーナメントは対戦相手の棄権により試合をせずに優勝。

プロデビューしてこれからキャリアを積んでいきたいところでしたが、中日本新人王との対抗戦が行われる10月まで試合がない状況に。

そして迎えた中日本新人王宮澤蓮斗選手との一戦は右ジャブを中から外から打ち分けてペースを掴んでいるかに見えましたが、左ボディストレートからの右フックに右カウンターを合わされまさかのダウン。

BOXING RAISEより

ここから再びペースは引き戻していましたが、最終ラウンド手数を一気に増やした宮澤選手に持っていかれて敗退。

試合間隔の影響が序盤に出てしまった試合だと感じました。

2023年新人王トーナメントにエントリーするもシードで試合がない

2022年に中日本との対抗戦で敗れた坂田選手は良く年も新人王トーナメントにエントリーしますが、エントリー選手が少なく初戦はシードに。

これによってまたまた試合間隔が開いてしまうことになりました。

エントリーした選手が試合前に立て続けに棄権し、試合が流れる

坂田選手の再起戦は2023年8月に西部日本新人王の決勝戦が予定されていましたが、1ヶ月前に対戦相手の棄権により試合が消滅。

2022年の新人王トーナメントに引き続き、新人王トーナメントで1戦も戦うことなく中日本新人王との対抗戦へ。

更に不運は続くもので、10月に予定されていた中日本新人王との対抗戦も対戦相手が試合2週間前に突如引退。

1ヶ月前の前の棄権に続き、今度は2週間前に対戦相手が引退。

チケットもある程度売れていたでしょうし、返金対応等もあったでしょう。

(4戦中3戦が対戦相手の棄権という悲運)

逆境を乗り越え西軍代表決定戦に勝利!!

対戦相手の棄権続きで1戦も戦わず西軍代表決定戦に進んだ坂田一颯選手。

対戦相手の西日本新人王、上田るか選手はトーナメントで3戦し、西の決勝ではスイッチヒッターの曲者宮川晟選手を退けていました。

1年振りの再起戦がいきなりの西軍代表決定戦は普通に考えて厳しいだろうと思っていましたが、4RTKOで坂田選手は勝利。

torajiro

もしかして坂田一颯選手は自分が想像している以上に良い選手なのではないか??

という予感をこの時覚えました。

残念ながら西軍代表決定戦は今回配信がなかったので実際の試合の様子は分からず。

東軍代表は難敵を退けながら勝ち上がったサラブレッド北野武郎

こうして僅か1戦で全日本新人王決定戦に進むこととなった坂田一颯選手に対し、東日本から勝ち上がってきたのは元日本ランカー北野良氏の息子、北野武郎選手。

デビュー戦は華麗なフットワークで対戦相手を圧倒。

続く2戦目も前年の新人王トーナメント覇者、石井武志選手がトーナメントで唯一倒せなかったフィジカルの強い川上拳汰選手にほぼ何もさせず2RTKO勝利。

3戦目でアマ戦績24戦16勝(8KO)8敗、インターハイ準優勝の遠藤龍匠選手との技術戦を制して判定勝利。

4戦目の東日本決勝も、杉浦義選手のスイッチしての左ストレートをもらい先制を許すも、ファイターの杉浦選手に打ち勝って判定勝利。

フットワークもあり、技術もあり、打ち合っても強い。

不安要素全てを取り除いて全日本の舞台に上がってきた北野選手の優勝は堅いと思っていました。

2023年全日本新人王決定戦で坂田一颯は素晴らしいパフォーマンスを披露

そして迎えた坂田一颯選手と北野武郎選手による全日本新人王決定戦。

試合は1R目から坂田選手の右ボディジャブが良く当たり、このボディジャブが起点となって左ストレートをクリーンヒット。

2Rに北野選手が足を使い、離れた距離からワンツースリーで飛び込んでペースを取る。ジャブの差し合いで先に当て、坂田選手のリターンはバックステップで外し、ペースは北野選手に流れているように見えました。

しかし3R、坂田選手が序盤から効果的に使っていて右ボディジャブをフェイントにした右フックでクリーンヒットを奪い、その後に近い距離で左ストレートも入れ、距離を狂わされた北野選手が焦って打ち合いに来たところにワンツーフックの相打ちで右フックを先にヒット。再びペースが坂田選手へ。

しかし北野選手もこのまま終わらず、最終ラウンドはポイント劣勢の北野選手が前に出て左ストレートを打ち込み優勢に試合を進めました。

結果判定はドローでしたが、優勢点では2対1で坂田選手が支持されて全日本新人王に。

結果が出た際に赤コーナーサイドの客席がどよめきましたが、明白なクリーンヒットを奪っていたのは坂田選手でしたので、採点は妥当なものでした。

優勝を逃した北野選手も礼儀正しく四方に頭を下げ、「ナイスファイト!!」と声を掛けた僕にもリング上から笑顔で「ありがとうございました。」と返してくれました。

北野選手はとても気持ちの良い選手で、間違いなく今後世界戦線に食い込んでくる選手となるでしょう。

坂田一颯選手今後の課題はマッチメイク

さて、こうして僅か4戦、2勝1敗1分という戦績にて全日本新人王となった坂田一颯選手。

今後の課題は何と言っても試合が組めるかどうか。

地方ジムにいて今後なかなか試合が組めないようだと才能が勿体無い。

3150FIGHTのような地方の選手も力を入れてプロモートするプロモーターも出てきましたので、是非そうしたところで坂田選手をプロモートしていただけないだろうか。

僅か4戦という状況を考慮すると対戦相手の質云々よりもまずは場数を踏むことが坂田選手にとっては重要になってくるでしょう。

3150FIGHTのような華やかな舞台で場数を踏み、是非また東京のリングにも上がっていただき、そうこうするうちにタイトルマッチでまた北野武郎選手と拳を交えるような時が来たら痺れますね。

自信を持ってお薦め出来る選手ですので、U-NEXTで配信されている間に全日本決定戦を視聴してみてください。

PVアクセスランキング にほんブログ村
  • この記事を書いた人
  • 最新記事

torajiro

ボクシングファン歴25年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。

-新人王, 選手紹介