井岡一翔選手にやってきた2度目のスーパーフライ級王座統一戦のチャンス。
前回は当時の王者ジョシュア・フランコ選手相手に有効打は当てるも前進されて手数をまとめられてのドロー。
再戦では前に出る進化した姿を見せて完勝するも、WBO王座を返上して挑んだ1戦だったため統一戦にはならず。
そして再びやってきた王座統一戦のチャンス。
対するはIBFスーパーフライ級王者フェルナンド・マルティネス選手。
その戦績は16戦16勝9KO無敗。
最強の王者を相手に掴み取ったチャンスをものにすることは出来るか!?
両者のスタイルから試合の展望を占ってみました。
フェルナンド・マルティネス選手のプロキャリア
フェルナンド・マルティネス選手の16戦16勝9KO無敗ではあるが、13戦目までは比較的安パイな選手を相手に勝ち癖をつけていく育成路線。
日本では嫌われがちなマッチメイクですが、選手を育成する面においてはこの手法は決して悪いことではない。
マルティネス選手も結果的に14戦目で掴んだ世界挑戦のチャンスをモノにしており、この育成方法で結果を出しています。
マルティネス選手が王座を奪取した相手は当時王座を9度防衛していたジェルウィン・アンカハス選手。
しかも判定も大差、再戦も同じく大差の判定でアンカハス選手を退けています。
初防衛戦もランキング1位の無敗の挑戦者ジェイド・ボルネア選手を迎えうち11RTKO勝利。
実績的には文句のない相手と言えます。
フェルナンド・マルティネス選手のファイトスタイル
フェルナンド・マルティネス選手は小柄でがっしりとした体格からイケイケガンガンで前進してパンチを強振していくスタイル。
距離を詰めるスピードが速いので中に入られる前に止めるのも困難。
対戦相手がジャブを突けば同時に打つ、もしくはダッキングでパンチをかいくぐり自分の距離に持っていく。
相手が打って来なければ自分から飛び込み、相手が下がれば一気にまとめてペースを掌握していきます。
- ガード良し。
- 反応良し。
- 踏み込みのスピードも速い。
- パンチもある。
- チャンスと見るや一気にまとめる。
崩すのがかなり難しい選手。
強靭なフィジカルを持っているので軽いパンチでは止めることが出来ない。
強いパンチでないと前進は止められません。
井岡一翔選手にとって過去最強の相手と言えるのではないでしょうか。
井岡一翔選手が選ぶ戦い方は?
さて、この最強の王者を井岡一翔選手はどう崩していくのでしょうか??
井岡一翔選手の武器は”ジャブから丁寧に組み立て、相手の攻撃を見切りジワジワとダメージを与えていく教科書のようなボクシング”。
強引に入ってくる相手の攻撃もブロックとダッキングで外して打ち終わりをしっかり狙っていきます。
ジェイビエール・シントロン戦で見せたように序盤のラウンドは捨ててボディで相手のスタミナを消耗させ、
中盤以降に一気に巻き返すといった12Rを考えて戦うボクシングも出来ます。
しかしジョシュア・フランコ選手との1戦目では、下がりながらクリーンヒットを奪うも相手の前進を止めることが出来ず引き分けました。
この引き分けを糧に井岡選手はジャブで中間距離を支配しながら相手が出てきても下がらず、
相手の攻撃を前で受けながらカウンターを合わせていくスタイルを身につけて再戦で完勝。
続く防衛戦もこの攻防一体なスタイルで挑戦者を圧倒し、34歳にして更なる進化を遂げました。
マルティネス選手はフランコ選手以上に前進力があるので下がりながらのカウンターでは前進を止めることは難しいでしょう。
井岡選手はここ2戦で見せている攻撃的なスタイルで、相手の攻撃を前で受けながら打ち終わりにカウンターを合わせていくスリリングな戦法を取るのではないでしょうか。
マルティネス選手のガードは固いですがパンチを強振するときはスキが生まれます。
井岡選手がマルティネス選手の台風を迎えうち、振り回すパンチの隙間を突いていけば大きなダメージを与えることが出来るはず。
マルティネス選手の攻撃はスピードもありパンチもありますが、全てが強振でパンチを出す際に若干のタメがある。
井岡選手なら中盤以降はこのパンチを見切れると思います(序盤は要注意)。
もしかしたら打ち終わりにカウンターの左ボディでダウンを奪えるかもしれませんが、マルティネス選手の頑丈さを考えると判定になる可能性は高いでしょう。
しかし判定は中差で井岡一翔選手が勝利するものと予想します!!
この試合は井岡一翔のベストバウトと呼ばれるような試合になると予想します。
井岡一翔VSフェルナンド・マルティネスの観戦・視聴方法
井岡一翔VSフェルナンド・マルティネスの一戦は7月7日(日)両国国技館で開催されます。
- 15:30開場。
- 16:20開演。
- アンダーカードは6試合+予備カードが1試合。
メイン開始は20時前後になるでしょうか。
アンダーカードも魅力あるカードが揃っています。
- 堤聖也選手の世界前哨戦。
- 志成ジム期待の重里侃太朗選手の出場。
- 日本ライト級2位の村上雄大選手が危険なパンチャー一道宏選手と激突。
- アマチュアで全日本を制した横山葵海選手のデビュー戦。
- 等々
当日券も出るでしょうが、チケット情報によると残りはアリーナRS席55,000円かスタンドマス席(44,000円の2人席)のみ。
配信の場合はABEMAで無料配信されます。
最初から視聴すると4〜5時間程度はかかる長丁場の興行になるので、torajiroはABEMAプレミアムで追っかけ再生を活用しながら視聴の予定です。
井岡一翔選手の試合はじっくりと観戦したいので会場ではなく配信で、アラジンプロジェクターの大画面でいつも視聴しております。
参考記事