こんにちは。ボクシングファン歴25年のボクシングブロガーtorajiroです。
2023年4月16日、亀田興毅氏が手がけるボクシング興行3150FIGHTで重岡優大・銀次朗が兄弟同時同一階級で世界王座獲得という快挙を達成!!
記念すべきこの日の興行の裏側には、長年の亀田ウオッチャー的に感無量のもう一つのストーリーが秘められていました。
その名も亀田興毅氏による亀の恩返し!
今回は亀田ウオッチャーとしてはどうしても語りたい
”3150FIGHT vol.5に隠されたもう一つのストーリー”
を紹介させていただきます。
亀田家にまつわる過去のトラブル
3150FIGHT vol.5は井上尚弥選手や村田諒太選手の世界戦会場でも観たことのないような豪華でハイセンスな演出に度肝を抜かれました。
それと同時に過去の亀田家の歴史を知っている人からしたらあっと驚き、感動するサイドストーリーが散りばめられた興行でもありました。
このサイドストーリーを語る上でまずは亀田家にまつわる過去のトラブルを振り返ります。
亀田史郎氏が度重なる騒動で永久追放処分に
亀田三兄弟が日本のリングで目立った存在だった時代、お父さんの史郎さんは度々トラブルを起こす問題児でした。
JBCの事業報告書によると実に4度の処分歴
詳細は以下の記事をご参照ください。
>>亀田史郎氏のセコンドライセンス復活をJBCが認められなかった背景
再三の注意が無視され、セコンドライセンスも無期限停止処分だったものが取り消し処分に。
どうして一歩手前で踏み止まれなかったのだろうと、このニュースはショックでした。
自分は亀田家の本を買ってトレーニングを真似していた(隠れ?)亀田ファンでしたので。
負けても王座保持騒動で亀田ジム閉鎖へ
そして亀田三兄弟の運命を変えてしまった決定的な事件が”負けても王座保持騒動”
IBF世界王者だった亀田大毅選手とWBAの王者だったリボリオ・ソリス選手の間で行われた王座統一戦で事件は起こりました。
(リボリオ・ソリス選手は先日井上拓真選手とWBAのバンタム級タイトルを争った選手↓)
亀田大毅選手VSリボリオ・ソリス選手の統一戦はなんとソリスが体重超過によりWBA王座を剥奪。
そして試合は偏差でソリスが勝利。
IBFルールでは以下に記載の通り挑戦者が体重超過した場合は、試合結果がどうあれチャンピオンがベルトを保持するルールになっています。
If the Champion makes the weight and the Challenger fails to do so, the fight may be staged with the understanding that the Champion will retain his title whether he wins or loses the bout.
↓deeplで翻訳
チャンピオンが体重を測定し、挑戦者が測定に失敗した場合、チャンピオンが勝つか負けるかにかかわらずタイトルを保持することを了解した上で、試合を行うことができる。
IBFルール
しかし事前のルールミーティングでは亀田大毅選手が負けたら王座が空位になるという話だったとか。
このトラブルに起因し、亀田ジムの吉井慎次会長と嶋聡マネジャーのライセンス更新を認めないという処分が下り、亀田三兄弟は国内で活躍する場を失ってしまいました。
移籍できれば良かったのですが。
亀田史郎氏の影響を排除出来ないという理由で受け入れ先のジムがなかった。
という事情もあったようです。
亀田三兄弟 VS JBCの裁判はJBCの敗訴で決着
上述のJBCによる処分に対し、亀田サイドが提訴。
亀田 VS JBCの6年に及ぶ裁判、そしてJBCが敗訴。
この裁判は始まった時点からJBCが負けるだろうという声もチラホラと聞こえてきました。
客観的事実だけで見るとライセンス更新を認めないという処分はどう考えても重過ぎでしたので。
- IBFのルールブックには元々体重超過の場合は王座保持と記載がある。
- IBFの立会人が口頭で誤った発言をしてしまった可能性はある。
- そもそもIBFのルールを確認していなかったJBCにも非があるのでは?
客観的事実だけで見ればこの程度。
JBCにも責任はあるのでは?という声もあったにも関わらず、ネット上のアンチ亀田の声に過剰反応して感情的に処分してしまった、やっちまった感のある事件でした。
敗訴したJBCは財政破綻で清算法人となるも寄付によって復活。
新体制で再出発となった新生JBCにコアなボクシングファンの注目も集まっています。
3150FIGHT vol.5で史郎氏とJBC、因縁の両者が鬼越コラボ
亀田家とJBCの裁判も終わり亀田史郎氏のライセンスも再交付の方向で動き始めているとは言え、長年のいざこざがあったのは事実。
芸能界的に言うと亀田史郎氏とJBCは共演NG!!
のはずが3150FIGHT vol.5で亀田史郎氏とJBCの安河内事務局長がまさかのコラボ!?
お笑い芸人の鬼越トマホークのお二人が禁断の反則問題にまで言及し、タブーを見事に笑いに変えていました。
面白いので是非ABEMAでご覧になってみてください↓
>>3150FIGHT vol.5(ABEMA)
JBCとの裁判も終わり、無事に亀田史郎氏のライセンスが再交付されても、過去のいざこざは表向きにはタブー視され、陰で色々言われ続ける事になると思っていましたが、正々堂々といじっても良い話題にした事は今後を考えるととても大きい。
鬼越トマホークが亀田史郎氏とJBCの間にそびえ立つベルリンの壁を鬼越えしてみせました。
鬼越トマホークの金ちゃん良ちゃんありがとうございました!!
ちなみに安河内事務局長は以前から亀田家擁護派、というか中立的なスタンスの方。
感情に左右されずに良いものは良い、悪いものは悪いと判断できる方だと思います。
そもそも安河内氏もJBCと不当解雇問題で争っていた方なのである意味お仲間的でもありますね。
>>JBC解体の危機!?正味財産とボクシング興行数の推移から見た今後
亀田家トラブル時に手を差し伸べた渡辺会長へ3150FIGHTで恩返し
神試合連発と並行してで過去のいざこざを笑いに昇華させた3150FIGHT vol.5。
この興行のもう一つのサブストーリーはワタナベボクシングジムの渡辺会長への恩返し。
渡辺会長は亀田ジム設立時にも推薦人となり、亀田三兄弟とJBCの和解や日本での復帰に向けても尽力していた方でした。
当時は渡辺会長もアンチ亀田の方々から結構叩かれている存在だったと記憶しています。
今でも当時の名残はありますが、あの時代の亀田批判は凄まじいものがありました。
あれから時を経て、ワタナベボクシングジムが3150FIGHTに参戦!!
- 3150FIGHT SURVIVAL vol.1で千本瑞規選手が東洋太平洋タイトルマッチ
- 3150FIGHT vol.4で谷口将隆選手と重岡銀次朗選手がダブル世界戦
- 3150FIGHT vol.5で 細川兼伸選手、関根幸太朗選手、重岡銀次朗選手、重岡優大選手と大量参戦
>>3150FIGHT出場選手の所属ジム一覧から描くストーリー〜公平なプラットフォームの実現へ
そして重岡兄弟が史上初の兄弟同時、同一階級での世界タイトルを奪取。
渡辺会長にとっても重岡兄弟に世界タイトルを獲らせる事は至上命題だったでしょう。
重岡兄弟のベルト奪取で渡辺会長の肩の荷も降りたと思います。
ワタナベボクシングジムにはまだまだ多くの選手がいますので今後も3150FIGHTのリングを盛り上げてくれる事でしょう。
まとめ
3150FIGHT vol.5のサイドストーリーを紹介しました。
vol.5のサイドストーリー
- 亀田家にまつわる過去のトラブル
- 亀田家 VS JBCの裁判でJBCが敗訴
- 亀田史郎氏とJBCのベルリンの壁を鬼越え
- 亀田三兄弟の現役時代を支えた渡辺会長への恩返し
3150FIGHT vol.5は派手な興行である上に、長年ボクシングを見てきたファンが語りたくなるようなストーリー性も秘められていました。
ボクシング界にもプロレスのようにストーリーを語りたくなるような興行が生まれて欲しいと常々願っていた自分としては嬉しい流れが来ています。
「有田と週刊プロレスと」のボクシング版みたいな企画が生まれていくような、そんなストーリー性のある興行を引き続き3150FIGHTに期待しています!
さて今度はどんなサイドストーリーが待っているでしょうか!?
ボクシング専門チャンネルも開設されたABEMAで3150FIGHTの躍進を今後も見守っていきましょう!!