観戦記 那須川天心

天心デビュー2戦目プライムボクシングの見どころ・試合速報

torajiro

ボクシングファン歴25年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。

こんにちはボクシングブロガーのtorajiroです。

2023年9月18日(月)Prime Video Presents Live Boxing第5弾の見どころ・試合速報です。

  • 脅威の進化を続ける那須川天心選手のデビュー2戦目
  • 絶対王者寺地拳四朗選手の統一王座防衛戦
  • 世界的スターになりつつある中谷潤人選手の王座防衛戦
  • 拳四朗戦で日本のファンの心を掴んだアンソニー オラスクアガ選手がベスト階級で再起

これだけの好カードが揃った割にはイマイチ盛り上がりに欠ける印象もあるのはマッチメイクの問題もあるでしょう。

というか最近ビッグマッチが多過ぎて我々ファンの感覚も麻痺しているからでしょう。

どの試合もワンサイドになるのだろうな。

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という感覚故に試合に向けた緊張感はないですが、各選手のボクシングをリラックスした気持ちで存分に堪能できる良い機会です。

51.2kg契約8回戦 ジーメル マグラモ(比) VS アンソニー オラスクアガ(米)

見どころ:ベスト階級でのオラスクアガの攻撃力に注目

拳四朗選手の3団体統一戦が消滅した際に急遽ピンチヒッターで参戦し、圧巻のオフェンスとチャーミングな笑顔で日本のボクシングファンの心をガッチリと掴んだオラスクアガ選手。

前戦でファンの心を掴んだからこそ、ノンタイトル戦で再び日本のリングに上がることになったのでしょう。

ピンチヒッターで参戦した前回の試合はライトフライ級でオラスクアガ選手の本来の階級より1つ下。

おそらくベストコンディションではなかったでしょう。

今回は本来の階級であるフライ級なので前回以上のパフォーマンスに期待が高まります。

この日にSフライ級の防衛戦を行うニューモンスター中谷潤人選手とオラスクアガ選手はルディエルナンデストレーナーの元で切磋琢磨した親友同士。

>>【ボクシング】中谷潤人の盟友“トニー”オラスクアガ。近未来のトップスター候補ストーリー

今回の試合に向けては中谷選手の実家に居候。

中谷選手とオラスクアガ選手の減量食は中谷選手のお母さんが準備しているのだとか。

(中谷母さんの心境になったら試合当日はもうドキドキですよね、、)

対するジーメル マグラモ選手は中谷選手とWBO世界フライ級のベルトを争ったこともある実力者。

KO負けも中谷選手に喫した1度のみ。

果たして親友でありライバルである中谷選手に続きマグラモ選手を倒すことが出来るでしょうか!?

試合速報

1R目、お互い打たれたら返す好戦的な展開でマグラモの右がオラスクアガをとらえる。マグラモは動きのキレも良く調子が良さそう。

2R目、オラスクアガが右から左をヒット。マグラモもショートの右をヒット。五分の打ち合いから終盤に入るとオラスクアガがペースアップ。右ストレートから左フックを強振。このラウンドはオラスクアガ。

3R目、マグラモがコンパクトなパンチをポンポンと出して前に出る。前に出て手数を出したマグラモの印象が良い。

4R目、前に出るのはマグラモだが、オラスクアガも誘い込んで有効打ではややオラスクアガ。終盤にマグラモがコンパクトな右と左フックをヒットさせたのでポイントは微妙。自分的にはオラスクアガ。

5R目、オラスクアガが足を使いマグラモが前に出るところにカウンターを合わせる。

6R目、オラスクアガこのラウンドも序盤は足を使い前に出るマグラモにパンチを合わせる。中盤からは接近戦でマグラモがロープに押し込むが、オラスクアガの左アッパーが見栄え良い。

7R目、マグラモはペースを落とさずコツコツと手を出していく。オラスクアガ少し疲れてきたかな?と思った中盤からエンジンを上げてオラスクアガがピッチを上げてマグラモを下がらせる。

そしてラウンド終盤にオラスクアガが連打をまとめるとマグラモが棒立ちに、このチャンスを逃さず連打をまとめたところでレフェリーが試合をストップ。

大接戦でした!!

マグラモが素晴らしいパフォーマンスを見せたがオラスクアガが力づくでねじ伏せました。

WBO世界Sフライ級タイトルマッチ12回戦 中谷潤人(M.T) VS アルヒ コルテス(メキシコ)

見どころ:ニューモンスターの圧巻KOに注目

世界を震撼させたアンドリューモロニー戦でのKO勝利からの凱旋試合。

世界的なスーパースターとなりつつある中谷潤人選手がこのポジションで試合をすることになるとは。。

1,2年後には「あの頃は中谷潤人が前座で試合してたのか!?」

と今を振り返って驚くことになっているでしょう。

  • 25戦25勝(19KO)無敗
  • フライ、Sフライの世界2階級制覇王者

身長も172cmあり、手足も長く、体格的にはまだまだ上の階級を狙えます。

年齢もまだ25歳。

来年にはバンタムに階級を上げて更なる伝説を残していく選手になるでしょう。

試合速報

1R目、コルテスは背中がデカい!強打のコルテスに中谷も慎重な立ち上がり。中谷はジャブを中から外から突いてコルテスが強引に出れば右手を伸ばし、距離が合ったら左ストレート。

2R目、徐々に距離を掌握してきた中谷がコルテスの入り際に左ストレート右フックをヒット。コルテスは中に入る前に中谷のジャブに阻まれる。コルテス強引に出た場面もダッキングで中谷はエスケープ。

3R目、コルテスはクリンチになってもお構いなしに強引にパンチを振る。パンチが当たる距離に入ったら強引に振る。中谷選手は冷静に距離をキープし、ワンツー、ノーモーションの左をヒット。

4R目、コルテスもノーモーションの右を当てるが、中谷は左、左からの右、飛び込む左ストレートをこれまで見せておいて同じ動きから飛び込んでの左フック。パンチがとにかく多彩。

5R目、距離をキープしながら中谷のワンツーが当たり出す、とそこからワンツーの左ボディでコルテスがダウン!このチャンスに中谷畳み掛けて追加のダウンをゲット!ここで左ボディ出てきたかぁ。。すげー。

6R目、コルテスはダメージが残っているか中谷の左をもらう。左ボディで倒れるがこれはスリップ。しかしラスト1分でコルテスが右ストレートをヒット。これは中谷効いたか!?(驚きの場面に数秒Amazonプライムの映像が乱れる。。)

7R目、中谷ダメージが残るかこのラウンドは抑え目。それでも中には入らせず、終盤にワンツーからのスリーをクリーンヒット。コルテスも中谷の左打ち終わりに右を振り怖さを見せる。

8R目、中谷ジャブで距離をキープしながら多彩な左。ワンツー、ワンツーのツーが胸に、ワンツーと思ったら左ボディ。ワンツーのツー軽めでスリーをドン!コルテスもそうした多彩なワンツーの打ち終わりに右を振る。

9R目、コルテスペースが落ちる気配もなく、むしろやや圧力を強めているように見える。前に出るコルテスに中谷左ボディを合わせて3度目のダウンを奪う。

10R目、コルテスのパンチもまだ死んでいないが、中谷はワンツーを多用してコルテスの顔面を跳ね上げる。コルテスの圧力、パワーは凄いよ。。中谷だから捌けているが、普通だったら耐えられない。

11R目、コルテス脅威のフィジカル。前に出て強打を振る。これは恐い。しかし中谷クリーンヒットはもらわず。このラウンドはスイッチする等、中谷はやや抑え目。

12R目、最終ラウンドに満面の笑みの中谷。生きてる次元が違う。。コルテスは最終ラウンド思い切り前に出てパンチを振る。前に出るコルテスを倒せそうな場面もあったがここで試合終了。

中谷倒しきれなかったが、それよりこれだけ強いコルテスに殆ど何もさせなかった事が信じられない。

サウスポーのボクサーは今日の試合を何度も見返すと勉強になると思います。

ジャッジはもちろん3対0で中谷選手の勝利。

55.7kg契約8回戦 那須川天心(帝拳) VS ルイス グスマン(メキシコ)

見どころ:とにかく天心の下半身に注目

見どころが天心の下半身ってのもちょっとアレですが、今回の試合は天心選手のキック時代から変化し、進化を続ける足の使い方に注目です。

メイウェザーと戦った頃、キックボクサー時代の天心選手のフットワークはフワッとしたところがありましたが、ボクサー転向初戦の与那覇戦では重心を落とし、下半身の力を拳に伝える打ち方に変わっていたように見えました。

ただ、デビュー戦はまだディフェンシブでパンチを打ち抜いていない印象も持ちました。

が、今回試合に向けて公開されたスパーリングの動画を見るとそこから明らかに進化を遂げています。

ボクサー転向初戦で変化した天心選手の下半身。

プロ2戦目ではそこから更に進化した天心選手の下半身に注目!!

まずは普通に試合観戦し、2度目は腰から下に注目しながら観戦。

そんな楽しみ方をお薦めします。

試合速報

1R目、天心のジャブが速い。そしていきなりグスマンが入ったところにバックステップからの左ストレートでダウンを先取。左ボディアッパーも素晴らしい。お客さんへの気配りも完璧。

2R目、天心フットワークが速い、そして浮いていない。だから強いパンチも打てる。パンチをヒットさせてはサイドに動く。スピードにグスマンは対応出来ない。

3R目、天心左ボディからの左ストレート。あまり見ないコンビネーション。速いテンポでグスマンの飛び込みに合わせた左ボディ。グスマン効いたか。

4R目、速いジャブで入らせず、時折放つセオリーにないパターンのパンチが新鮮。完全ワンサイドの様子を呈す。

5R目、天心やや攻撃姿勢を見せてきた。倒しにきているか。距離が縮まったところでグスマンの左フックで足がからまり天心腰を落とす。中々倒すところまでは持っていけず。パンチが軽いと試合後に言われそうな展開。

6R目、グスマン出てきたところにバックステップしての左ボディがグスマン効いた。このチャンスを逃さず一気に攻める天心。クリーンヒットは何発も奪ったが倒しきれず。

7R目、距離、スピード、コンビネーション、全てにおいて天心が凌駕。倒しにきているがグスマンもしぶとい。パンチを引っ掛けてダウンを奪ったかに見えた場面はスリップと裁定?ダウン?どっちだ?(スリップからダウンに変更)

8R目、このラウンドまで来てしまった時点でキック時代のファンは残念なんだろう。素晴らしいパフォーマンスを披露しているのだが。スピードで圧倒しているが、倒し切るにはカウンターが必要か?天心最後はバランス崩しながら果敢に攻めてゴング直前に左ストレートでグスマンを倒す。(スリップ裁定でしたがこれはダウンでは??)

判定は文句なしのフルマーク。圧巻のスピード。しかし倒しきれず。どっちを見るかで評価が分かれる一戦か。

試合中の女性ファンの歓声、これはボクシングでは稀。亀田興毅さん以来じゃないか。

喜ばしいことではありますが、天心ファンであって決してボクシングファンではないんだろうなぁ、なんて寂しい気持ちも少し。多くのボクサーに女性ファンが振り向いてくれるよう、このブログも頑張ろうと思いました。

WBA・WBC世界Lフライ級タイトルマッチ12回戦 寺地拳四朗(BMB) VS ヘッキー ブドラー(南ア)

見どころ:拳四朗をワクワクさせる相手を求む

2023年4月8日の試合は3団体統一戦が流れ、今回も統一戦は実現ならず。

京口戦、オラスクアガ戦と強敵を撃破した拳四朗選手。

周囲からすればモチベーションの維持を不安視してしまいますが、おそらく拳四朗選手はそういう次元では生きていないでしょうね。

リングの上の拳四朗選手を見ていると何とも言えぬ恐怖を感じます。

対戦相手のブドラー選手も元Lフライ級世界王者ですが、今の拳四朗選手の相手としては物足りない。

この試合はすんなりクリアするでしょう。

ここ最近の拳四朗選手のテンポの速いボクシングであれば早いラウンドでのKOも期待されます。

試合速報

1R目、ここ数戦のハイペースなボクシングから比べたら静かな立ち上がりの拳四朗選手。落ち着いた立ち上がりながらジャブでペースを引き寄せているのは拳四朗選手。

2R目、開始早々からプレッシャーを強める拳四朗選手。ブドラーもフットワークと豊富な手数で対抗。拳四朗が右ストレートクリーンヒットを奪うが、ブドラーはペース配分完全無視な豊富な手数で応戦。

3R目、拳四朗のボディが有効。ブドラーの運動量は落ちないが後半に効いてくるか。

4R目、拳四朗のジャブから右が当たっている。拳四朗も好戦的に攻める分もらう場面もあるが、それ以上にダメージを与えている。

5R目、拳四朗バッティングで目尻をカット。拳四朗はペースを上げて攻める。拳四朗のボディを露骨に嫌がるブドラー。ボディからの拳四朗のワンツーがブドラーをとらえる。

6R目、拳四朗の左右ボディにワンツー。このラウンド拳四朗は一気にまとめる。ラッシュに会場も拳四朗コール。

7R目、拳四朗が完全に距離を支配するも、休憩タイムに充てられたような静かなラウンド。

8R目、このラウンドも拳四朗選手がペースを取る。

9R目、拳四朗選手が開始早々から積極的に攻める。拳四朗が攻勢をどんどん強め、パンチをまとめるとブドラーが防戦一方に。ロープ際でブドラーがパンチをまとめられて打開できなくなるとレフェリーが試合をストップ。

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