次代のエースと元世界王者――注目の一戦が間もなく始まります。
5月20日、後楽園ホールで開催される「TREASURE BOXING PROMOTION 8」のメインイベントはボクシングファンの熱い熱い視線が注がれる1戦。
リングに上がるのは、帝拳ジムが誇るプロスペクト村田昴選手と元IBF世界スーパーバンタム級王者の小國以載選手。
「The Next Champion vs The Former Champion」
このキャッチコピー、そしてポスターの写真が表現する対照的な両者の表情からは、興行主であるTREASURE BOXING PROMOTIONのこの試合に賭ける熱い想いが伝わってくる。
ポスターが視覚的にも訴える対照的な両者の立ち位置、そして試合の展望をお届けします。
帝拳のプロスペクト村田昴がいよいよ世界へ踏み出すか
村田昴選手は帝拳ジムが期待を寄せるホープの一人。
世間の注目が那須川天心選手に集まる中、海外リングも経験しながら絶対王者として国内外どこでも戦える実力を蓄えてきました。
冷静な試合運び、抜群の距離感、そして9戦9勝9KOのパーフェクトレコードが示す決定力の高さ。
プロキャリアを重ねるごとに完成度を増し、国内外から高く評価されています。
今回の試合は村田昴が「世界を目指す男」としての実力を証明するための舞台。
相手はカシメロにも一泡吹かせた元世界王者の小國以載選手。
勝てば名実ともに“本物”として認められる一戦です。
こんなもんじゃねーだろう小國以載!!
村田昴選手に対するは元IBF世界Sバンタム級王者、酸いも甘いもイカ臭いも嚙み分けたベテランの小國以載選手。
言わずと知れた技巧派オーソドックス。
どんな強敵、ハードパンチャーが相手でも恐れずその台風の目に飛び込み、社交ダンスを踊るように相手のパワーをいなしながら見事なカウンターを決めていくところが小國選手の武器。
拳の怪我に加えて試合も決まらずブランクはありましたが、復帰後は栗原慶太、ジョンリエル・カシメロといった強打者相手に優勢に試合を進め健在ぶりを発揮。
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しかし試合はラウンド序盤の負傷によるドロー。
フィリップス・ンギーチュンバ戦は怪我で玉砕覚悟のアタックにより1RTKO負け。
負傷ドローに試合前の怪我と、復帰後に本領を発揮した小國選手を我々ファンはまだ見ていない。
「こんなもんじゃねーだろ小國!!」
多くのボクシングファンがもどかしい気持ちでいることは間違いない。
TREASURE BOXING PROMOTIONによる新しい挑戦
村田VS小國という夢の新旧対決を実現させたのは伊藤雅雪氏が代表を務める「TREASURE BOXING PROMOTION(以下TBP)」。
TBPは日本から世界への登竜門という日本ボクシング界に新機軸を打ち出した新興プロモーションです。
国内トップの選手が海外のトップ選手と戦うという興行を打ち出して「無理ゲー」のような強烈なインパクトを残し続けている。
今回は世界への登竜門というテーマはそのままに新旧対決という形で世界への厚い壁を見せてくれるでしょうか。
アンダーカードにはさりげなく4階級制覇王者ドニー・ニエテス VS 池側純という好カードが組まれています。
(ここに来てまだ再浮上を狙うかニエテスは、、)
谷口将隆選手も再起のリングに上がります。
あらゆる形で世界への登竜門を提示してくれるTBPの興行スタイルには今後も目が離せません。
ポスターが語る、この興行の「本気」
今回の記事で実は一番伝えたかったのはポスターの本気度。
改めてこのポスターを見てください↓

中央でお互いのストレートを繰り出し対峙する村田選手と小國選手。
背景にはそれぞれの今を象徴するような表情の両選手。
村田昴選手はやや上を見上げる形で輝く瞳の奥に無限の可能性を感じさせる。
カメラ目線の関係もありますがやや相手を見下ろした目線からは相手に対する優位も示し、自身に対する絶対の自信を感じさせる。
一方の小國選手のこの表情。

- 無の境地。
- 虚無。
- 心の奥底が見えない。
- 「進撃の巨人」の超大型巨人のような不気味な佇まい。
- もしかしてただひたすら眠かった?
表情の奥底の心理が読めないベテランならではの味わいを感じさせる表情。
未来を見据える村田のギラついた瞳とベテラン小國の虚無。
1枚のポスターで対照的な両者の特徴をよく捉えています。
ここまで“物語性のある”ポスターを作れるのは、スタッフの本気度とセンスの賜物。
ボクシングに対する愛、村田昴、小國以載そして両者を応援するファンに対する意識がなければこんなストーリー性があって語りたくなるポスターを作ることは出来ません。
選手とファンへの想いの強さをこの1枚のポスターから強く感じました。
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まとめ:5.20後楽園、拳が語るのは“未来”か“誇り”か
若さと勢い、そして確かな実力で突き進む村田昴選手。
経験と誇りを胸に若きプロスペクトに挑むベテラン小國以載選手。
そしてその舞台を整えるTREASURE BOXINGという挑戦的なプロモーション。
日本ボクシング界の新たな可能性がこの大会に詰まっている!!
果たして小國以載は村田昴を相手に自慢の社交ダンスを披露することが出来るのか。
サウスポーが苦手と言われる小國選手。
IBFのベルトを奪われた試合ではサウスポーの岩佐選手にセオリー通りのサウスポー対策で前の手をちょんちょん突きながら前に出て右ボディを狙い、ダンスを踊る外の間合いから仕留められた小國選手。
今回の試合ではサウスポー対策のセオリーは捨て、相手をサウスポーと思わずに村田昴とのダンスに徹する展開を予想します。
“未来”が輝くのか、“ベテランの誇り”が立ちはだかるのか――5月20日、後楽園ホールでその答えを見届けましょう。
おまけ:配信はU-NEXTで!
現地に行けない方はU-NEXTでライブ配信が予定されています。
ボクシングファンとしてはU-NEXTの充実したボクシング配信は有り難いですね。
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