3150FIGHT 選手紹介

ベジータ石川の戦闘力。ヒロキング戦で見せたベテランサウスポーの技術と芸人魂

torajiro

ボクシングファン歴25年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。

こんにちはtorajiroです。

9月17日(土)に行われた3150FIGHT SURVIVAL vol.1にてヒロキングこと福重浩輝選手と対戦したベジータ石川選手。

この試合でベジータ石川選手は連続KO負けを7でストップ。

ヒロキングに課題を突きつける事に成功した一戦をベジータ石川選手の芸人魂とサウスポーならではの上手さに着目しながら振り返りたいと思います。

引退撤回、準備期間1ヶ月強、ほぼナチュラルウエイトだったベジータ石川

ベジータ石川選手は元々4月29日の3150FIGHT vol.2を最後に引退を表明していました。

ベジータ石川くんの3150ファイト by Abema TV

引退後はYouTubeに生肉食べる動画をアップしたり九州のボクサー紹介したり、その他諸々アップしていましたが今はある程度アップしている動画の数を整理しているようです。

そんなベジータ石川選手にオファーが殺到していると、現役復帰を示唆する動画をアップしたのが8月頭。

その時点までジムワークもロードワークもしていない状態。

更に契約ウエイトは62kg(前戦はフェザー級なので57.1kg)。

相手は2戦2勝2KOのヒロキング。

完全に1RKOのフラグが立った再起戦でした。

入場からSparking!までが完璧なベジータ石川

ベジータ石川選手にとって試合と同じかそれ以上に大事なのが入場シーン。

いつものドラゴンボールZのテーマ曲が流れると我が家では子供達が寄ってきました。

「え!?ベジータじゃん。この人何してるの?」

子供達も興味を示す中でベジータ石川選手順調に入場。

ロープを潜れないというお決まりの余興。

そしてSparking!のタイミングにバッチに間に合わせての決めポーズ。

ここから選手紹介を経て急いでコスチュームを脱ぐベジータ。

「脱ぐの!?意味ないじゃん!?」

この場面に子供達爆笑。

試合が始まったらサーっといなくなりました。。

睨み合いで鼻が潰れるベジータ石川

試合開始前、レフェリーが注意を伝える間に両者睨み合い。

ベジータ鼻が潰れている。

睨み合いですらベジータ選手がやると笑いになる。

1R目開始と同時に仕掛けるベジータ石川

1R開始のゴングがなるとダッシュで一気にベジータ石川選手が仕掛けるがヒロキングは冷静。

ベジータ選手は遠い距離から飛び込んで左フックを振り回してくっついたり距離を取るいやらしいボクシングで、段々とヒロキングのパンチも大ぶりになっていきました。

腰を振り両手を上げてヒロキングを挑発するベジータ石川

ベジータ石川選手は所々で腰を振ったり両手を広げてヒロキングを挑発。

ヒロキングがムキになってパンチを強振する方向に仕向けます。

ヒロキングも極力挑発に乗らないようにしていたように見えましたが、誘われて右を強振して空振りする場面も。

サウスポーのセオリー右回りではなく左回りのベジータ石川

通常サウスポーとオーソドックスの試合は相手の足の外を取るようにします。

サウスポーなら右回り。相手の外を取った方がストレートが当てやすいからです。

ただ右回りの動きは相手も左回りで外を取ろうとするし、進行方向の逆側に足を出す動きなので疲れます。

スタミナ面の心配のあるベジータ石川選手はここで無理に外を取ろうとせず、左回りをしながら右を突く省エネ時間を作ってスタミナの消費を最小限に。

左回りなら進行方向に足を出す動きなので右回りより圧倒的に疲れません。

ただ、ヒロキングの前進が止まって見合っている場面では上手く右足外を取った状態でインサイドから左ストレートを当てていて、この辺りは老獪さを感じました。

ヒロキングのフックをダッキングで回避するベジータ石川

左回りで動いていると疲れにくいだけでなく、相手の大振りの右は頭を左に倒して交わしやすいというメリットもあり、左に回りながらヒロキングの右フックを頭左に倒して外し、そのまま体を預けて上手にエスケープしていました。

ヒロキングの左に対しても頭を右に傾けて空転させ、またその際に右足はちゃんと相手の外を取っていました。

足の位置取りもベジータ石川選手上手かったです。

ヒロキングがもっと真っ直ぐワンツーを打っていればあんなに空転させることは出来なかったでしょうけれども。

ヒロキングの右フックに左フックを巻き込むベジータ石川

ヒロキングの右フックをダッキングで避けるだけでは防戦一方で相手を乗せてしまいますが、ベジータ石川選手はヒロキングの右フックに左フックを合わせて迎え打ち。

クロスカウンター狙いではなく、相手の腕と自分の腕を巻き込ませる事で被弾と後続打を回避する、ディフェンス面も考えた合わせ方に見えました。

巧みなロープワークで被弾を回避するベジータ石川

ヒロキングの圧力でロープ際に詰められる場面の多かったベジータ石川選手はロープに腰掛け巧みなロープワークで被弾を回避。

避けて避けて左フックをヒットさせる場面もありました。

マウスピースを着けさせる優しさを見せたベジータ石川

この試合、ヒロキングはマウスピースが合っていなかったようで口からマウスピースを出している場面が何度か。

4R終盤にヒロキングの口からマウスピースが落ちた際はブレイク後に試合を再開しようとするレフェリーに「マウスピースは?」と装着を促す場面が。

解説席にいた皇治選手も「めっちゃええやつじゃないですか」とこの場面には笑っていました。

あれで間が出来ることで自分も少し休めるし、冷静に最後まで仕事をやってのけたベジータでした。

まとめ

ベジータ石川選手がサウスポーの利点を存分に発揮した老獪さで被弾回避に成功したヒロキング戦。

  • 先制攻撃
  • 挑発
  • 左回り
  • 見合った時の足の位置
  • ダッキング
  • ロープワーク
  • 同時にパンチを打つ事での後続打回避

更にコンパクトな左ストレートも良く当たっていました。

この試合でベジータ石川選手はまだまだプロでやれる戦闘力を保っていることを証明してみせました。

一方のヒロキングこと福重浩輝選手にとっては大きな課題の残る試合になってしまいました。

引退状態だった7連続KO負け中の2階級下の選手を倒せなかった事実は相当ショックだったはず。

試合内容に対しては解説の細川バレンタイン氏が厳しいコメントをしていましたが、本来もっともっと出来るはずの選手だからこその厳しい意見だと思いました。

馬力もあるし動きのキレもあるし、基礎もしっかりしているし、普通のボクシングを次の試合では見せてくれることを期待しています。

以上、ベジータでした。

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