2025年7月22日(火)FIGHT for PRIDE vol.3の観戦記です。
メインはミドル級の上位ランカー可兒栄樹VS酒井幹生。
ミドル級の迫力に新人王トーナメント予選、そして4回戦のテンポ良いボクシングを堪能した1日でした。
ライト級4回戦 竹内凰騎(T&T) VS 大石優生(三迫)

初勝利を目指す18歳の竹内選手と31歳の大石選手の1戦。
この試合は仕事帰りで開始に間に合わず3R目から。
既に消耗戦の様相で大石選手が距離を潰して接近戦。
やや巻き込まれているように見える竹内選手でしたが4R終了間際に左フックを決めるとチャンスを逃さず一気にラッシュ。
ダメージを考慮してここでレフェリーが試合をストップ。
1,2Rの状況が分からなかったですが五分五分の展開の中で竹内選手が最後に訪れたチャンスをものにしました。
18歳の嬉しい初勝利!!
若いって素晴らしい。
58.0kg契約4回戦 佐藤良祐(T&T) VS 木村拓海(RK蒲田)

T&Tジムの佐藤選手は前に前に出ながら左右フックを振る、振る。
対してサウスポーの木村選手は綺麗な左ストレートを要所要所で決める。
ボクシングの上手さでは明らかに木村選手なのだが、佐藤選手もらいながらも接近戦に持っていきボディに顔面にとフックを振る。
クリーンヒットで見れば木村選手優勢だが佐藤選手のアグレッシブさがどこまで評価されたかという試合。
判定は2対0で木村選手が勝利。
木村拓海選手はこの試合が約3年振り、デビューから4年越しの嬉しい初勝利。
綺麗なボクシングをするいい選手でした。
佐藤選手はアグレッシブさに加えて真っ直ぐワンツーが打てるようになるといいですね。
48.3kg契約4回戦 夏嘉麒(ジャパンS) VS 宮澤琉夏(伴流)

宮澤選手の両ガードを下げて奔放に動くボクシングはいかにも伴流ジム。
夏選手は両ガードをしっかり上げて接近戦に持ち込みたいが宮澤選手に足を使われる。
強引に接近戦に持っていったところに宮澤選手の右ショートをもらいダウン。
その後も軽快に動きながら夏選手が打つタイミングにパンチを合わせ、リズム良く右で飛び込んでは動いて4Rさばき切った宮澤選手がフルマークで勝利。
欲を言えば単発で終わらずにまとめる場面が欲しかったか。
夏選手は笑顔とガードが良かったがこの日はパンチを上手く合わされてしまいました。
東日本新人王フライ級4回戦 柳田優希(湘南龍拳) VS 仲藤靖浩(角海老宝石)
こちらは新人王トーナメント記事をご参照ください↓
東日本新人王Sバンタム級4回戦 難波正樹(山龍) VS ミルザド マハディ(本多)
こちらは新人王トーナメント記事をご参照ください↓
50.0kg契約4回戦 武田愉心(T&T) VS 大久保 翔(湘南山神)

挑発的な笑みにノーガードの武田選手。
最近のボクシングでは珍しい自信満々生意気キャラ。
開始早々にダウンを奪われた大久保選手は慌てて立ちあがろうとするがセコンドからしっかり休むよう指示がありカウント8まで休む。
立ち上がった大久保選手は挽回すべく手を出すが開始早々のダメージもあってか武田選手がパンチをまとめてTKO勝利。
武田選手バネのある動きと生意気なキャラクターは良いではないですか。
こういう選手もいてくれないと。
大久保選手は今日は立ち上がりのダウンで致し方なし。
基本しっかりした動きをしていたので次戦に期待。
48.3kg契約4回戦 常盤翔(T&T) VS 長崎 史(アキバ)

衝撃の25秒決着!!
選手コール時に余裕な表情を見せる常盤選手に対し、やや緊張した面持ちの長崎選手。
デビュー戦同士ながらゴングの音にレフェリーが一瞬気付かない大声援。
試合が始まると常盤選手が綺麗なジャブを1発。
長崎選手がワンツーワンツーで飛び込む。
この2発目のストレートがやや効いた?

ボディ連打の長崎選手に常盤選手も右を返す。
ここで1回距離が出来てジャブの差し合い。
長崎選手の右ストレートから返しの左フックをブロックした常盤選手が放った右に、長崎選手の右ショートがカウンターで入り常盤選手ダウン。
ドンピシャのタイミングだったためレフェリーも即座に試合をストップ。
以上、あまりにも一瞬だったためBOXING RAISEで見返した観戦記です(笑)。
常盤選手はリーチもあって真っ直ぐ綺麗なパンチを打つので次は勝つでしょう。
長崎選手は軽量級でこのパンチ力は超魅力的。
一発大逆転みたいな試合が出来るボクサーになりそうだが、この日の試合で軽く放ったショートでも倒せると分かったのは本人にとって良い収穫になったはず。

Lフライ級6回戦 清木場哲生(T&T) VS 阿部大翼(青木)

服部凌河選手とも引き分けた実力をもつ阿部大翼選手が1Rから回転力とテンポの速いボクシングで主導権を握る。
プレスをかける清木場選手のボクシングも決して悪くないのだが、攻めのテンポの差があり各ラウンドポイントを振るなら阿部選手。
試合は2者がフルマークで阿部選手を支持したが、それぞれのラウンドは接戦でした。
試合中時折笑顔を見せながら攻める清木場選手は人柄の良さ、気持ちの良さを感じた。
阿部選手もどこか天然なオーラがあり良いキャラ。
どちらの選手も好きになった1戦でした。

ミドル級8回戦 可兒栄樹(T&T) VS 酒井幹生(角海老宝石)

戦前予想は酒井選手が柔らかいフットワークとジャブで先手を取ると思っていたが、可兒選手のジャブの射程圏が思いのほか長く、ジャブの差し合いは互角かやや可兒選手。
2Rに入ると酒井選手が柔らかいフットワークとボディワークで前に出て左右の突き上げるパンチで可兒選手の上体を浮かし、右ストレートでもクリーンヒットを奪う。
試合全体を通じて可兒選手の固いガードの間を抜く酒井選手の下から突き上げるアッパーが効果的でした。
接近戦では可兒選手のフィジカルパワーが優勢かと思ったが、酒井選手の攻めが多彩。
1発の迫力は可兒選手で強打の右ストレートを叩き込む場面もあったが、酒井選手は後手に回ることなく最後まで主導権を渡さなかった。

もっとパワーの差が出て後半になると可兒選手の時間が増えると予想していましたが、酒井選手は最後までペースが落ちず。
酒井選手は5戦ぶりの嬉しい勝利。

おめでとうございます!!
なのですがチャンピオンになるべき選手だと思うので期待を込めてもっと頑張って。