2024年11月20日(水)の聖地後楽園ホールはオール4回戦のDanganトーナメント。
人事異動後、帰宅時間も遅くなりボクシングに捧げる時間も減っていましたが、この日は後楽園ホールの名物おじさんこと青山次郎さんとの約束を果たすために定時で仕事を切り上げ後楽園ホールへダッシュ。
次郎さんと観戦したDanganオール4回戦トーナメントはダブルノックダウンまで飛び出すダウンに次ぐダウンの壮絶な興行となりました。
この記事では当日の熱気を観戦記という形でお届けします。
(第1試合は駆けつけたものの間に合わず(涙))
試合は岩崎麻衣子選手が3R TKO勝利。
敗れたワン イン選手は右目を大きく腫らしていた。
ワン イン選手は以前だれバトでリングに上がっていたのを見たことがあったので試合観たかったが残念。
笑顔がパパそっくり!木村章司2世、木村優奈がパワフルパンチでデビュー
女子Sフライ級トーナメント4回戦。
第1試合に間に合わず2試合目からの観戦となった今回、個人的にはこの2試合目に出場する谷原羽奈選手がお目当てボクサーの一人でした。
2024年6月23日のLUSH BOMUvol.4で満点の笑顔を見せてデビューした谷原選手に心奪われたおじさまは密かに谷原選手を応援。
しかしその隣で怪人次郎さんがバカでかい声で応援していたのは元日本王者で世界にも挑んだ天才ボクサー木村章司氏の娘、木村優奈選手。
お父さんそっくりの笑顔でリングインした木村選手。
試合は谷原選手がフットワークを使いながらジャブを突きワンツーフックで先制。
しかし隣で大声援を送る次郎さんが「そのこガラ空きだからぶち込めば当たる!!」的なことを叫んだ直後、木村選手の重たい右が当たり谷原選手が膝をつくダウン。
隣で「僕が言ったら右でダウン取った!!」と誇らしげな次郎さんが憎らしい。
ここから2R以降谷原選手はジャブからコンビネーションで手数と有効打で優位に立つが、単発の木村選手の重たいパンチでバランスを崩す。
試合は3者ともに38対37で木村選手の勝利。
テクニシャンだったお父さんとはまた違う、ぬきてるみ選手のような数少ない倒せる女子ボクサーとして活躍しそうな木村優奈選手のデビュー戦でした。
谷原選手、後楽園ホールに来てくれてありがとうございました!!
松本快の殺傷能力高い左と小林蓮の左アッパー
バンタム級トーナメントで対戦した八王子中屋ジムの松本快選手とRK蒲田ジムの小林蓮選手。
松本選手は開始早々に踏み込みの鋭い左を連続してヒットさせてダウンを奪う。
その後はやや狙いすぎて手数が減り、小林選手が挽回していく展開に。
サウスポーの松本選手に対して右ストレートを合わせ点を突き刺すような左アッパーを見せる小林選手。
このままポイントを奪い返していくかと思ったが3Rに松本選手が再び左アッパー?でダウンを奪い、4Rにも左を叩きつけて小林選手をノックアウト。
最初のダウンの影響が大きかったか。
どちらも持ち味のある好選手。
この日のラウンドガールはこころちゃんとブリリアちゃんだと次郎さん。
インターバル中には「こころちゃぁーんってみんなで呼んでくださぁーい」と呼びかける次郎さんですが、1R目のインターバルは静かにしております。
何故かというと1R目のインターバルは両選手の経歴紹介があるから。
(ただうるさいだけのツルツルおじさんじゃなくてこういうところしっかりわきまえているんです。)
山田龍斗の派手なパンチか、渡邉響太の固いガードと的確なパンチか
フライ級トーナメント4回戦。
大橋ジムの山田龍斗選手は戦績1勝4敗2分ながら思い切りの良いパンチは魅力的な選手。
対するワタナベジムの渡邉響太選手はガードが良く的確なパンチを打っていく。
1R,2Rと積極的に手数を出し、2Rには力を込めたパンチをまとめて見せ場を作った山田選手。
一方の渡邉選手もしっかりガードして打ち返し、むしろダメージングブローは渡邉選手の方が多いのかもしれない。
そんな展開で迎えた最終ラウンド。
次郎さんも龍斗と響太を呼び間違え、何が何だか分からなくなっている激しい展開の中で終了間際に山田選手が右でダウンを奪う。
判定は割れるも2対1で山田選手を支持。
最終回のダウンがなかったらドローだった試合でした。
山田選手は顔を腫らしながら気持ちで打ち勝った。
渡邉選手も山田選手の猛攻を受けたとは思えない綺麗な顔で試合を終えていた。
ディフェンスが良いので長いラウンドになればなるほど持ち味が出る選手。上まで行く選手と見ました。
佐藤光希の歩きながら上体柔らかいボクシングに瀬川晃成が右ストレート一閃
バンタム級トーナメント4回戦。
本多ジムの佐藤光希選手は歩きながら距離を詰めて上体はクネクネと柔らかくボディから右で先制。
こういうボクシングスタイル好きだなぁと見ていたら2Rに瀬川選手が右ストレート一閃でダウンを奪う。
ここは立ち上がった佐藤選手でしたがダメージがあり、瀬川選手が畳み掛けて再びダメージを与えたところでレフェリーが試合をストップ。
石神井Sの瀬川選手はこれで2勝2KO1敗。
踏み込みの良さがKOの秘訣!?
次郎さんからは佐藤選手に対して「あのスタイルならもっとスタンスを広くして戦った方が良い」。
オールドルーキー八谷洋平が今日も魅せた
Sバンタム級トーナメント4回戦。
2024年の新人王トーナメンを盛り上げたRK蒲田ジムの八谷洋平選手が登場。
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35歳ながら強靭な下半身を持ち(下ネタではない)、殺傷能力の高い左右パンチを持つ八谷選手。
ハッピーボックスジムの髙見洸太選手も気合いの入った表情で対峙するが、開始早々から八谷選手の強打に捕まってしまう。
ジャブで大きく顔を跳ね上げられ、右フックをもらいダウン。
ここは立ち上がるも畳み掛けられ左をもらってTKO。
1R TKO勝利で賞金の10万をゲットしたオールドルーキー八谷選手。
賞金は悪いことではなく家族のために使ってください。
遅咲きボクサーの活躍は元気を貰います。
篠田優雅と室井優作はサウスポーとオーソドックスの消耗戦に
ライト級にしてはやや小柄なサウスポー篠田選手に対して室井選手は長身のオーソドックス。
戦績はお互いまだ1戦(1勝)。
キャリアの浅いサウスポーとオーソドックスの試合は距離が噛み合わずクリンチが続くこともしばしば。
更に今回は身長差もあったので揉み合いになる場面も多かった。
その中でも室井選手は気合十分な表情で右を打ち下ろし、篠田選手はどこか遠くを見ているような不思議な表情からゴロフキンのような角度のフックを振る。
次郎さんもこの角度のフックに注目。
近くで観戦していた篠田選手のファミリーと意気投合して大声援を送る。
2R,3Rは篠田選手が揉み合いの中で独特のフックを振り攻勢。
しかし4Rはスタミナ切れを起こし、気合十分な室井選手に攻められる場面が増える。
判定結果はドロー。
トーナメントは優勢点で室井選手がリードして決勝に進出。
室井選手は気合の入った表情が良かったし、篠田選手は「大丈夫??」って思うようなどこか遠い目線が独特で印象深かった。
次郎さんも「この間のタイソンより面白かった!!」とご満悦の試合。
まさかのダブルノックダウン!!松村直樹 VS 有村和真
Sライト級トーナメント4回戦。
Reason押上ジムの松村選手は攻撃力はありそうだが前のめりでほぼノーガード。
一発もらったら危ないスタイルに次郎さんも「赤井英和みたいなボクシングスタイルだ」と印象を口にした矢先、お互いの右クロスがヒットしてまさかのダブルノックダウン!!
生観戦でダブルノックダウンを見たのはおそらく生涯初。
両者すぐに立ち上がったが、お互いにダメージありの状態での打ち合いはガードもちゃんとしているライオンズジムの有村選手が優勢。
打ち合いの中でクリーンヒットを奪ってその後に2度ダウンを奪った有村選手が1R TKO勝利。
ダブルノックダウンの瞬間も冷静だったレフェリーはさすがプロ。
サウスポーの守屋龍也が良いと思ったが仲藤靖浩が手数で盛り返す
フライ級トーナメント4回戦。
横浜光ジムのサウスポー守屋龍也選手は仕上がった良い体。
左ストレートをヒットさせて1R目は幸先の良いスタート。
しかし2R以降エンジンを上げた角海老宝石ジムの仲藤選手が手数を増やしボディ攻撃で攻勢。
次郎さんも仲藤選手に「左ボディが当たる!!」と大声援。
一進一退の攻防の中で仲藤選手のボディと手数の印象が良く僅かに優勢。
最終Rまでペースを落とさずボディ攻撃から顔面につなげた仲藤選手が39対37の判定で勝利。
次郎さんの声援に拳を上げて応えた仲藤選手が勝負の女神を引き寄せました。
というか普通にサウスポーに対しての左ボディがとっても良かった。
守屋選手は体も良いしボクシングも上手いが単発になり気味なところが課題でしょうか。
試合後は「僕の方が疲れているよ!」と謎にアピールする次郎さんでした。
ムッチェの強打炸裂!!八千代ケンシロウは初戦でムッチェは酷だった
ウェルター級トーナメント4回戦。
この日がデビュー戦の三谷大和ジム八千代ケンシロウ選手が挑んだのは既にプロで4戦しているムッチェ ケニー選手。
2勝1敗1分という戦績以上の実力者と見ていたムッチェ選手はやはり強く、この試合は八千代選手にとっては少々酷だった。
サウスポーの八千代選手は積極的に仕掛けるがやや体が正面。
ムッチェ選手は前に出る八千代選手に右を連続で合わせて右フックでダウンを奪う。
立ち上がった八千代選手に連続で右を振るって再度倒したところで三谷ジムコーナーからタオルが投入。
デビュー戦でいきなりムッチェは厳しい。
選手の少ない階級なので致し方ないが八千代ケンシロウ選手が果敢に立ち向かいました。
次郎さんも少々お疲れモード。
琰堂勇希勿体無い負傷引き分けでやっちまったなぁ
Sフェザー級トーナメント4回戦。
横浜光ジムの琰堂勇希(エンドウユウキ)選手は気弱そうな表情とは裏腹に肩に力が入ったように見える状態から繰り出されるパンチはキレがある。
キレのあるパンチでボディからワンツーでやっちまったなぁ海斗選手からヒットを奪い主導権を握った琰堂選手。
しかし2R目に「ゴツ!!」と鈍い音がして偶然のバッティング。
このバッティングで琰堂選手が目の上をカットして試合は引き分けに。
優勢点で琰堂選手が決勝に進むことになりましたが傷の具合で次の試合に間に合うかどうか。
20年前に二上喬というプロボクサーがいたのですが、琰堂選手のボクシングは少し二上選手を思い出させる動きだった。
あの感じでもう少しキビキビ動いたら二上選手かな。
やっちまったなぁ海斗選手としたら2Rに入ってやり返したいと思っていたところでのストップだったので悔しい結果に。
山下翼1R目の強打は脅威も高橋泰征が挽回
Sフェザー級トーナメント4回戦。
タレントボクサー山下翼選手の移籍初戦。
前回の試合はSバンタム級で試合をしていた山下選手は2階級アップでしっかり体を作ってきた。
1R目はこの山下選手の一発一発重いパンチ音が会場に響き渡り、早期決着も予感させる立ち上がりでした。
しかし2Rに入ると高橋選手のペースが上がり、ジャブから左ボディストレート。
元々パンチはあるが打たれ脆さもある山下選手はサウスポー高橋選手の左を被弾するとペースダウン。
3Rは足を使い左から右につなげた山下選手ですが、後半になると高橋選手が前に出る。
左ストレートを上下に打ち分け互角かやや高橋選手という状態に。
最終ラウンドも高橋選手が優勢の中、ラウンド終盤にコーナーで左ストレートから返しの右でダウンを奪う。
試合は3対0で高橋選手が勝利。
山下選手は階級アップで剛腕に更に磨きがかかったが、相手のパンチを思いっきりもらってしまう点も引き続きの課題か。
高橋選手は胸元への左ストレート、そこから同じ軌道で上下に打ち分ける攻撃が良かった。
次郎さんは2本目のペットボトルを飲みながら1回の観戦で3キロ体重が落ちるんだと得意げ。
2本目のペットボトルを開ける前に「飲む??」と声を掛けてくれる優しい一面も。
石井竜虎完全復活!!コツンとぶっ倒す。6年ぶりの王家拓見も仕上がっていた
新人王トーナメントでの敗北から2年ぶりに帰ってきた石井竜虎選手。
YouTube動画ではデビュー前からRISEのイケメンキング白鳥大珠選手からダウンを奪うシーンが話題になっていた倒し屋。
試合は石井選手がサークリングし、王家選手がジリジリと距離を詰める緊張感のある立ち上がり。
この緊張感を破ったのは次郎さんの「そういう状態はねぇ何にもしていないんだけどいいなぁ(だけどそろそろ〜)」という一声。
ここで前に出たのは王家選手。
右ボディストレートでコーナーに詰めて接近戦に。
しかしここで石井選手が応戦し、接近戦でボディから顔面にコツンとパンチを放つと王家選手はダウン。
強打者ならではな倒しっぷり。
そして立ち上がった王家選手に右、左、左と襲い掛かると最後の一撃で王家選手が倒れてレフェリーストップ。
無慈悲な剛腕が後楽園ホールに帰ってきました!!
石井竜虎はチャンピオンにならないといけない選手です。
振り回さなくてもあのパンチなら当たれば倒せる。
このままDanganトーナメントを制して2025年の全日本新人王を獲って一気に羽ばたいて欲しい。
この試合が6年振りのリングだった王家選手はしっかり体を作ってきていて動きは悪くなかったがこの日は相手が悪かった。
次郎さんも大満足のDanganオール4回戦トーナメントは会場も大盛況
このとおりダウンも多く見せ場の多かったDanganオール4回戦トーナメントは大盛況にて終了。
全13試合と試合数は多かったがテンポ良く試合が進んだので観戦後の疲労感もなく心地よい高揚感の中で帰宅。
前回10月のDANGAN4回戦トーナメントは試合数も少なかったので全試合勝利者インタビューがありましたが、この日はKOした選手のみ勝利者インタビューありとして時間短縮。
全試合インタビューありだと時間が押す、KOの場合は次の試合に出場する選手もスイッチ入れるために少し間が欲しい、というところでKOした選手のみインタビューありというのは良い仕組みだなと思いました。
DANGAN4回戦トーナメントの決勝は2025年1月に予定されています。
このトーナメントに優勝してその勢いで新人王トーナメントに参戦できると最高ですね。
試合続きで選手は大変ですが短期間で強くなること間違いなし。
「今日は楽しかったゼ!!」とコメントを残した次郎さんも後日ブログでこの日の試合を取り上げる様子でした。
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