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新人王が4回戦止まり?コロナ禍の異常事態にJBCが特例措置対象選手は?

torajiro

ボクシングファン歴25年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。

こんにちはtorajiroです。

2021年度のボクシング全日本新人王決定戦は4階級でコロナの陽性反応による試合中止という、選手にとってもボクシングファンにとっても本当に残念な状況になってしまいました。

決勝が行われた2月6日はちょうど1日の感染者数がピークを迎えていた時期で、誰も悪くありません。

悪いのはCovid-19。

試合が出来なかった選手も気持ちを切り替えて(中々難しいでしょうが)次のステップに進んで欲しいです。

が、今年度の新人王戦は中止が相次いだことで一つの大きな問題が発生してしまいました。

その問題について今回は紹介させていただきます。

全日本新人王なのにC級ボクサー?

ボクサーのライセンスはC級、B級、A級と分かれており、ざっくり言うとC級で4勝したらB級に、B級で2勝するとA級にと、順番にステップアップします。

日本ランキングに入っている選手は基本的にはA級ボクサーだとお考えください。

本来全日本新人王になると、ご褒美的に日本ランキングに入ります

ただ、今年度の新人王戦は中止が相次いだ事で、優勝しても4勝未満という選手が出てしまいました。

前代未聞のC級ボクサーで日本ランカーが誕生してしまうのか、優勝しても残念ながら日本ランキング入り出来なくなってしまうのか、一体どちらになるのだろうという問題が生じました。

4勝していない全日本新人王は誰?

4勝未満の全日本新人王は今大会で2名誕生しました。

一人は全日本新人王のMVPにも輝いたスーパーライト級の関根幸太朗選手

出典:ボクシングモバイル選手一覧より

そしてもう一人が対戦相手の棄権で試合が出来なかったフライ級の森野大地選手

出典:ボクシングモバイル選手一覧より

二人とも現在3勝なので、今のままだと日本ランカーなのに4回戦ボクサーという事になってしまいます。

JBCが発表した特例措置

漠然とどうするんだろうと思っていた4勝未満の全日本新人王の扱いについて、JBCより2月22日に特例措置が発表されましたのでご紹介します。

出典:JBC公式サイトより

あくまで2022年2月6日開催の全日本新人王決勝に対する特例との事です。

更に決勝において対戦予定選手が棄権による不戦勝、あるいは自身が棄権した選手でライセンス上C級に留まる選手に限る措置となっております。

全日本新人王になった選手以外にも、自身の棄権により決勝のリングに上がれなかった東日本・西日本新人王の選手の中にも4勝未満の選手が何名かいましたが、そうした選手も特例措置の対象となるそうです。

  1. プロ戦績3勝相当(2勝2分を含む)者
  2. アマチュア戦績とプロ戦績を足して15勝以上の者

このどちらかに該当すればB級テストを受験した上で、B級ボクサーに昇格する事が出来るようです。

A級の資格を満たしていなくても日本ランカーになった選手は過去の新人王トーナメントでもいたはずなので、これで晴れて日本ランカーになれるのでしょう。

ところで、全日本新人王MVPの関根選手は3勝ですし、対戦相手も棄権していないのでこの条件の対象外かと思いますが、関根選手の取り扱いはどうなるのでしょう?

何か別の規定が適用されてB級ボクサーの資格を既に得ているのだと思うのですがそれが分からずです。

特例措置の対象となる選手

今回の特例措置の対象となる選手は上述の森野大地選手に加えて、決勝を棄権した以下の2選手が該当しそうです。

ミドル級の草村龍弥選手

出典:ボクシングモバイル選手一覧より

草村選手はプロで3勝という基準をクリア。

ウエルター級の横内龍也選手

出典:ボクシングモバイル選手一覧より

横内選手はアマで20勝しているので基準をクリア。

お二人ともB級テストを3ヵ月以内に受けて合格すれば晴れてB級ボクサーとなります。

両選手とも強いので目指す先はもっと遠いところでしょうが。

一方で、決勝を戦って敗れた、もしくは引き分けた4勝未満の選手は特例措置の対象外のようですので、C級に留まります。

という事は来年度の新人王トーナメントに東日本、西日本の新人王が出場してくる可能性があるということでしょうか?

なんかちょっと嫌ですね。

仮にですが、デビュー戦から新人王トーナメントにエントリーし、初戦の相手が棄権した場合、いきなりデビュー戦の相手が東もしくは西日本の新人王!?なんてことが起こり得るわけですね。

自分だったら嫌すぎます。それは勘弁して欲しい。

まとめ

今回の特例措置はあくまでコロナ禍ゆえのもの、加えて2月6日に行われた決勝が棄権によって行われなかった選手が対象との事ですが、今後選手が減っていったら同様の問題が発生しそうですね。

2勝や3勝で全日本新人王になる選手が出て来た時にJBCとしてはどういった対応を取る事になるのでしょうね。

既に散々協議しているのだとは思いますが、今後もしかしたら優勝しても4勝未満の場合にはランキングには入れないといった措置が取られるのかもしれませんね。

そういった例外措置を考える必要がないくらいに再びプロボクサーが増えるよう、一ファンとしてボクシングの魅力を多方面に発信していきたいと思う今日この頃です。

プロボクサーが減っている現状や、JBCの財務問題については以下の記事もご参照ください。

プロボクサー数調査 過去15年の日本人選手の減少数に驚愕!!

JBC解体の危機!?正味財産とボクシング興行数の推移から見た今後

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