2024年10月12日(土)ボクシング興行満載の3連休初日に矢吹正道選手がIBFのライトフライ級王座を奪取!!
14戦13勝(10KO)1敗の戦績を誇る最強の王者シベナティ ノンシンガ選手を相手に戦前予想を遥かに超える素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。
現地で観戦した感動をお届けします。
初めて拝んだ「HOLDING OUT FOR A HERO」が流れる中の入場
ボクシングが大好きな私torajiroですが、矢吹正道選手の試合は関東で開催されることがないので生観戦の機会はこれまで一度もありませんでした。
昭和の名曲「HOLDING OUT FOR A HERO」が流れる中、圧倒的な空気をまとって入場する矢吹選手を映像で見ながら「いつかこの選手を生で拝んでみたい。」そう願っていました。

このチャンスを逃したら2度と生で観戦する機会はないかもしれない!!
と思い、今回は愛知県国際展示場まで足を伸ばすことに。
3150×LUSHBOMUの会場は観客満員で会場満足度も非常に高かったのですがその点についてはまた別記事で。
この満員の観客が見守る中、矢吹正道選手が「HOLDING OUT FOR A HERO」の流れる会場で入場。

背中から何かモヤがかったオーラが出ているように見える独特の佇まい。
この空気を今の時代にまとえる人間は矢吹正道しかいない。
僕が憧れた昭和から平成の、辰吉丈一郎さんが手をぐるぐる回す姿がチラつくような世界観。
今の時代にこれを持っている男は他の格闘技を含めてもこの男、矢吹正道しかいません。
入場シーンで手汗を掻き、カリスマがまとうオーラに気分が高揚していくのを感じました。
距離を取る作戦を取った王者を矢吹がジャブで上回る

戦前予想ではアウトボクシングもインファイトも出来るノンシンガ選手がどちらの戦法を取るのかに注目が集まりました。
- 普段通りなら中間距離で戦う。
- 敗れる時はKO負けの矢吹選手が打たれ弱いと踏めば最初から打ち合ってくるかもしれない。
- もし中間距離を選んだ場合はリーチの長いノンシンガに序盤はポイントを取られつつの後半勝負。
そんな予想を予想をしていた中、ノンシンガ選手は中間距離での戦いを選択。
しかし嬉しい誤算でリーチの長いノンシンガ選手に対して矢吹選手のジャブが先に当たる。
緊張感のある駆け引きでペースを握ったのは矢吹正道!!
嬉しすぎる誤算に「ナイスジャブ!!ジャブがいいね!!」と興奮しながら声援を送る。
パンチ音の響かぬ会場に矢吹正道のパンチ音が炸裂!!
ジャブで先手を取り、距離を制した矢吹選手はそこからガードの上だが右につなげる。
すると会場にライトフライ級とは思えないパンチ音が炸裂!!
愛知県国際展示場は会場が広くて開放感もあるからか、アンダーカードもあまりパンチ音は響かず、迫力という面ではちょっと残念。

だがしかし、矢吹正道が放ったオーバーハンドの右はこの日1番のパンチ音を炸裂させていました。
その後もジャブで優位に立った矢吹選手が右をヒットさせて連打でまとめる場面が増える。
7Rはノンシンガ選手が初めてはっきりとポイントを取ったラウンドでしたが、8Rに矢吹選手が勝負に来ると予感させる静かなラウンドでした。
新チャンピオン誕生に3150×LUSHBOMUの会場も大歓声
そして迎えた8Rに矢吹正道選手の右が火を吹く!!
鈍い音のする右ストレートがノンシンガ選手をとらえ、このチャンスを逃さず追撃するとノンシンガ選手はダメージの蓄積を感じさせるダウン。

心も折れかかっているように見える。
このラウンドはゴングに救われたが、この手のダメージは簡単に回復するものではない。
チャンスを逃さないのが矢吹選手の真骨頂。
9Rは最初から仕留めにかかり、2度のダウンを奪い新チャンピオン誕生!!
観客も大盛り上がりで興行としても大成功の最高のシーンを拝むことが出来ました。

決心して愛知まで乗り込んでホントに良かった(涙)
矢吹正道というスターが他のボクサー達に光を灯す
世界王者となった矢吹正道選手。
減量苦もあるので試合後は階級を上げてオラスクアガ選手に挑みたいという話もしていました。
どういう道を選ぶかは矢吹選手次第ですが、出来れば矢吹選手にはこのまま長く王者のままでいて欲しいと願っています。
この先も現れることのない類のカリスマを一日でも長く見ていたいという気持ちが一番強いですが、
加えて矢吹選手には他の選手にも光を灯す力があると思っています。
過去には不祥事でアンチに叩かれる存在だった拳四朗選手も矢吹選手との2戦でスター街道に上がって行きました。
今回敗れたノンシンガ選手の試合後は暖かい拍手が送られ、日本のファンに囲まれていました。
矢吹正道が持つスター性はリングを輝かせ、対戦相手にも光を灯します。
LUSH緑ジムの後輩達も、キッズのボクサー達もこの光に集まって成長していっているのではないか。
弟の力石政法選手も移籍した大橋ジムでこれから更に輝いていくでしょう。
矢吹正道が持つこのスター性にはやはり世界のベルトが似合う。
一日でも長く世界のベルトを持った矢吹正道選手がリングに上がり、日本ボクシング界に光を灯して欲しいと心から願います。
アキレス腱断裂からの復帰には本来もっと時間のかかるもの。
素晴らしいパフォーマンスを見せた矢吹正道選手ですが、足の具合も完全に良くなった先にはもっともっと圧倒的な光を放つ矢吹正道選手が拝めるかもしれませんね!!

矢吹正道選手、最高の一日をありがとうございました!!