2026年4月3日(金)に開催されたTREASURE BOXING PROMOTION 12のセミファイナルで奇跡が起きた。
これがラストファイトと囁かれていた小國以載選手が世界ランキング2位のマーロン・タパレス選手にまさかの大金星。
サウスポーが苦手。パワー差が大き過ぎる。年齢も37歳、これが引退試合になるだろう。
そんな声が囁かれ、私もラストファイトはサウスポーではなくオーソドックス相手に、小國選手の相手の力を利用するダンスのようなボクシングが見たかったものだという気持ちを抱いていた。
しかしTREASURE BOXING PROMOTIONをキーパーソンとして長らく支えてきた小國以載選手が遂にやってのけた。
5Rからのボディ攻撃で流れを一気に変えた
1〜4Rまでは完全にタパレス選手のペースだった。
良い場面もあったが、各ラウンドパンチをまとめる場面を作り見栄えの良いタパレスに対し、小國選手は決め手に欠ける。
しかしこれは陣営の作戦でタパレス選手が疲れ始めた5R以降、右ボディストレートと左ボディで一気に流れを持っていく。
村田昴戦では序盤は良かったがハイペースに中盤以降疲れて失速した小國選手。
だがこの日は逆に5R以降ボディ攻撃から一気に攻勢を強めていった。
タパレスがボディでグロッキー状態になっても決して倒し急ごうとせず、フルラウンドペースを保ち5R以降はフルマークの内容で完勝という結果に。
右ボディストレートをみぞおちではなくへそ下辺りのローブローすれすれを狙い、左ボディも背中側から叩くようにしてタパレス選手のブロックの隙間を突いていったところが勉強になりました。
小國選手は角海老グループへの入社式も予定されていたところからのまさかのアップセット。
「奇跡?天変地異が起きた」なぜ37歳の小國以載は井上尚弥と戦った元2団体統一王者タパレスを判定で下す”大番狂わせ”を起こせたのか…当日体重9キロ増の”油断”を見抜いたボディ攻撃
カシメロ絡みのモヤモヤが払拭されたTREASURE BOXING PROMOTION
小國選手の一大アップセットはTREASURE BOXING PROMOTION(以下TBP)にとっても大きな1勝でした。
思えばTBPのオープニング興行メインのカシメロVS赤穂は2Rの後頭部への打撃による消化不良。
有明アリーナでのカシメロVS小國戦は小國選手が素晴らしい立ち上がりを見せてここからというところでバッティングによる不運のドロー。
横浜武道館では体重超過の失態を犯したカシメロ。
カシメロ以外にも韓国興行においても伊藤雅雪代表の発言が悪意ある切り取り方をされて炎上したことも。
世界への登竜門という新たなコンセプト、ハイセンスなポスターに演出と、TBPが作り出そうとしている世界観に共感する身としてはどこか一歩壁を超えられないモヤモヤを抱えておりました。
良いカードを並べても不運が重なり爆ぜないTBP。
しかしあのモヤモヤはこの日のためだったのかもしれない。
敗れはしたがメインの谷口将隆選手も難敵サンティアゴ相手に自分から攻めて試合を作り、熱いファイトを演じてくれました。
TBPのボクシング興行はU-NEXTで配信されますが、最近は日本国内中心に開催されているのでタイミングが合えば是非会場での観戦も。
この日のブレイクでこれから先もっと好カードが決まっていくことになるのではないでしょうか。
