2024年の東日本新人王ライト級は17名の選手がエントリー。
多くの選手がエントリーしましたが、特に特徴的な選手はEJカシアスジムの本多俊介選手。
この本多選手を中心にライト級の中から4名の選手をピックアップして紹介します。
身長182cm!?日本人離れした体格の本多俊介

ライト級ながら身長はなんと182cmとサイズがデカい本多俊介選手。
戦績はトーナメントエントリー時点で4戦4勝2KO。
身長だけ見るとリーチを活かして遠い間合いで戦うように見えますが、この選手の特徴はこのデカさを活かした接近戦!!
勿論リーチは活かしてジャブを突いて中間距離で戦いますが、相手が入ってきたらガードを固めてブロックしてから右を打ち下ろし左ボディを突き刺す。
中間距離でも強い!!
打ち合っても強い!!
この手の選手にとって相性が悪いボクサーはスピード・機動力のあるボクサーでしょうか。
試合面白いのでこの選手はお薦めです。
スピードNo.1!!華麗なるボクサー中谷清彩人

トーナメントエントリー時点で4戦3勝(2KO)1分、EBISU K's BOXの中谷清彩人選手の魅力は華麗なフットワーク。
やや安全運転してしているように見える時もあるのですが、3勝2KOなので倒す力もある。
自分の中で倒しきれないイメージがあるのは何故だか分かりませんが、一戦一戦成長も感じる選手です。
井上尚弥選手の幼馴染山口聖矢

新人王トーナメント初戦はダウンを奪われ辛くも2対1の判定で逆転した山口聖矢選手。
元サッカー選手で井上尚弥選手の幼馴染としても注目を集めています。
ダウンを奪われた際はネリ戦の井上尚弥選手バリにしっかりカウント8まで休んで回復に努めていました。
パンチの当て感、身体能力は高いですが課題は打ち終わり。
パンチは良く伸びるがガードも下がってガラ空きなのでそこを狙われると危ない。
本多選手や中谷選手と比べるとまだ粗削りですが伸び代に期待。
リングネームがやっちまったなぁ海斗

リングネームが「やっちまったなぁ海斗」
須藤リングアナのコールが私的にはツボでした。
実況解説もこの選手を何と呼べば良いのやら。
スタイル的にはバチバチの打ち合いで倒すか倒されるか。
倒すか、倒されるか「やっちまったなぁ」となるか「やってやったぜ」となるか。
優勝云々ではなく試合が面白い系で今後に注目の選手です。
もう一人の長身ファイター藤森天太
ワタナベジムの藤森天太選手も180cmの長身。
長身選手ならではのバタバタっとした動きはややあるものの、サイズの大きさから繰り出されるパンチは威力がありここまで2戦2勝2KO。
次戦はやっちまったなぁ海斗選手との試合のため、どちらが勝ってもKOの勝負になるのは間違いない!!
本多俊介 VS 山口聖矢は倒し合いの激闘に!!
長身の優勝候補本多俊介選手と井上尚弥選手の幼馴染で話題の山口誠矢選手の一戦は倒し合いの激しい試合に。

戦前はこの両者には実力差があり本多選手が圧勝すると見ていました。
しかし試合は大接戦。
1R目は本多選手のジャブがやや優勢ながら山口選手も飛び込んでボディ攻撃から上につなげる。
2R目は更にペースアップして本多選手を後手に。
しかし3R目に入ると本多選手もペースアップして長身からの強打を打ち抜いていき、打ち下ろしの右から追撃でダウンを先取。

ここまでかと思ったが、ここで折れない山口選手。
倒しにきた本多選手に右をあわせてなんとダウンを奪い返す!!

倒された本多選手はややダメージを感じ、このラウンドはバランスを崩しながらゴングまで。
倒しあったがラウンド全体の優勢度では本多選手だった3Rでした。
最終回は本多選手が自力の差を見せてアウトボックス。
山口選手の頑張りでこれぞ新人王トーナメント!!という熱い試合になりました。

西野入稜央はフィジカルの強さで中谷清彩人をフルマーク
華麗なボクシングスタイルに注目していた中谷清彩人選手ですが、横浜光ジムの西野入稜央選手のフィジカルの強さに下がらされてしまい毎ラウンドポイントを失っていきました。
西野入選手は両ガードガッチリ上げて打たれても全くバランス崩さず下がらず。
一方の中谷選手は西野入選手の攻撃に下がってしまい、ブロックの上からでもパンチをもらいバランスを崩す。
フィジカルの強さの差がハッキリと出た一戦でした。
2024年、横浜光ジムの若手ボクサー達は成長著しい。
やっちまったなぁ海斗VS藤森天太は藤森のディフェンスが光った
好戦的なやっちまったなぁ海斗選手と長身からのパンチが魅力的な藤森天太選手の一戦は意外にも藤森選手のディフェンスが冴えた。
スタートから思い切り良く飛び込む海斗選手でしたが、藤森選手は相手のパンチをしっかりブロックするか、長いリーチと肩を活用して被弾を回避。
自分は有効打をもらわずにジャブからしっかりとダメージを蓄積させていく。
コツコツとダメージを与え続け、海斗選手の攻撃はブロック。
そしてダメージを蓄積させて2R TKO勝利。
藤森選手は身体的な特徴から攻撃力はあるがガードは下がり気味で一発もらうと脆いタイプと予想していました。
しかし実際のところはガードも良かった。

東日本準決勝は西野入と本多が競り勝つ

9/19の準決勝は西野入稜央選手が持ち前のフィジカルの強さを活かしたボディ攻撃でフエンテス北嶋選手を相手に先手を取っていく。
フェンテス北嶋選手も流れを挽回しようと打って出る場面もあったが、終始西野入選手ペースで試合は進んでいった。
最近の横浜光ジムの選手達は揃って体が強い。
西野入選手は4戦4勝でKOは一つですが、判定の試合もほぼフルマークの内容で勝ち上がっている。
9/20の準決勝は体格の大きい両者による一戦。
体の大きさ、リードの長さを活かして戦おうとする本多選手に対し、藤森天太選手は怯むことなく前進。
大きな体から迫力あるパンチを振るその姿は往年のジャンボ鶴田選手を彷彿とさせました。

藤森選手は一発一発の威力はありましたが、本多選手もしっかりガードして終盤には右を決めて藤森選手の腰を落とす。
判定も2対0で本多選手を勝利し、辛くも無敗をキープした本多選手でした。
まとめ
東日本新人王ライト級は突出した選手はいないものの、本多俊介選手のサイズのデカさと振り下ろすパンチは驚異的。
優勝候補も本多選手と予想します。
本多選手は体が大きい上にバランスもしっかりしており離れてもくっついても強い。
ライト級は西日本の竹中るいじ選手が全日本優勝の本命ですが、フィジカル的な能力で見ると本多選手であれば一泡吹かせることも出来るかも知れない。
ただ少し足元がフラつく印象もあり、横浜光ジムの西野入選手が接近戦を仕掛けていったらどうだろうか。
本多VS西野入だと相性的には西野入選手なのかもしれない。