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フェニックスバトル89橋詰将義VS田中恒成試合予想・速報

torajiro

ボクシングファン歴27年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。Xも投稿していますのでフォローいただけると嬉しいです。

こんにちはtorajiroです。

WBOアジアパシフィックSフライ級タイトルマッチ12回戦 橋詰 将義選手VS田中 恒成選手の試合が行われるフェニックスバトル89の試合予想・速報です。

今回はABEMAプレミアムで観戦します。

ABEMA(旧:AbemaTV)

ライト級4回戦 小川 魁星(伴流) VS 佐藤 友規(パンチアウト)

試合予想見どころ

PXBの次世代のカリスマボクサー育成プロジェクト「ボクサーズロード」で最終選考に残った2人による一戦。

まだまだカリスマからは程遠く課題の多い両者。

小川選手は構えた時に手首を猫の手みたいにする癖があり、あの構えだと肘が開いて打つ度にガード下がるので、もっと両手首を内側に絞って構えるように意識する必要があると思っています。あのガードの下がる癖はサウスポーの小川選手にとっては致命的。

伴流ジムには同じ魁星で中安魁星選手もいたけどまだ現役なのだろうか。気持ちが強く手数の出る良い選手だったけど。

対する佐藤選手はまだまだ突出したものはないけれど変な癖がなく、体重の乗ったパンチを打つのでこの試合は佐藤選手が有利と予想しています。

試合結果

試合会場は空席がかなり目立つ。ま、普通の4回戦だと思えばこんなもんか。

双方入場曲があり、照明の演出まであって4回戦では破格の待遇ですね。

小川選手の入場曲は権利の都合に引っ掛かったか。

1R目、距離の探り合い。ファーストヒットは佐藤の右。

ラスト30秒で小川が出てきて左をヒット、一気に攻めてきたところに佐藤が右をヒットさせダウンを先制。小川はパンチ力はあるがやはりガードの低さが出た。

2R目、佐藤右からの攻撃が良い。小川は攻めに出れない。ラウンド終盤に前に出た小川のパンチは重たそう。

3R目、倒し返すしか後が無い小川。小川が攻めたところに佐藤打ち終わり右を合わせる。小川は誘い込んでカウンターを合わせたいが佐藤が乗ってこない。お互い有効打はないが佐藤かな。

4R目、逆転KOしか後がなくなった小川。小川はこのラウンドも外が取れない。小川が中途半端な位置になったところで佐藤が右左右とヒット。

ここから小川が一気に前に出る。小川は強引に攻めて根性を見せるが立ち位置が悪く佐藤に右を狙われる。

ダウンもあったので40対35で佐藤かな。

ジャッジは39対36と40対35で佐藤を支持。

小川は打ち終わりのガードが課題だと思ったけれど、それに加えこの試合は足の位置が悪かった。

下からつくジャブだけじゃなく、上から被せる右ジャブも使えるようになって欲しい。じゃないと外をうまく取れないと思う。パンチ力は持っているので頑張って欲しい。

佐藤は3戦している点も有利だった。しっかり対策も練っていて今日は冷静に戦ったと思います。

細川バレンタインさんの解説面白いですね。

Lフライ級6回戦 内田 勇気(KG大和) VS 桜井 昌幸(川崎新田)

試合予想見どころ

7勝の内田選手と4勝の桜井選手による一戦。内田選手は現在3連敗中ではありますが、7勝と4勝なので自力に差はあるように見えます。

桜井選手はデビューが2008年のベテランボクサー。プロ4戦目で初勝利を挙げ、デビュー11年目に6回戦に昇格した苦労人。

桜井選手のような選手個人的には好きです。内田選手有利ではありますが、桜井選手の頑張りに期待しています!!

試合結果

桜井選手がこういう舞台に上がるというのは感慨深い。

1R目、桜井はいつも通りガチガチ。全身に力が入っている。

内田はリズムに乗ってコツコツパンチを当てていく。内田はボディ打ちが良い。終盤の左ボディは桜井ちょっと効いたか。

2R目、内田は徐々にリズムに乗ってきた。まだちょっとパンチは浅いがジャブから上手く組み立てている。有効打は少ないが内田がリード。

3R目、内田が動いてジャブから組み立てる展開は変わらず、桜井は手が出ない。ハーフタイム過ぎた辺りで浅いが内田のワンツーが当たる。

4R目、1分経過後に桜井は接近戦でパンチをまとめる。ようやく手が出てきた。内田の左も当たっていたが、桜井終盤に離れ際に右も当ててポイントを取れたかも。

5R目、桜井接近戦でボディ3連発。手数は内田だが有効打がない。どっちとも言えないラウンドだが、手を出している分やや内田か。

6R目、桜井は接近戦で攻めたいがクリンチになってしまう。試合を通じて内田の左ボディと左フックは有効だった。このラウンドは特に内田の左ボディ左フックが良かった。

僕の採点は59対55で内田。

ジャッジは59対55と60対54で内田を支持。

桜井選手はアウターマッスルでガチガチ。パンチを打つ前にタメがあるので手が出せない。

62.0㎏契約6回戦 今永 虎雅(大橋) VS 浜崎 隆広(仲里)

試合予想見どころ

アマ10冠で注目の今永選手のデビュー戦。

対する浜崎選手は定年間近の36歳。引退前に注目の一戦で思いっきりボクシングをやり切って欲しいです。

今永選手が圧倒するであろうかなり実力差のある試合なので、レフェリーも早めのストップは意識しながら試合を見守っていると思われます。

試合結果

浜崎選手良い表情。格好良いなぁ。

1R目、体のサイズが全然違う。今永ジャブが強い。フットワークもうまくて浜崎全くパンチが当たらない。中盤から一方的な展開になるも浜崎はガードも固く打たれ強い。

2R目、浜崎はガードを固めて飛び込み連打を打つが当たらない。今永は遠い距離からのジャブで組み立て綺麗な左ストレートにアッパーと実力を見せつけ、少し距離が空いたところを逃さず左ストレートでダウンを奪う。

浜崎も諦めずガードを固めて距離を詰めるがダメージがある。今永の右フックがテンプルを掠めたところで膝をついてしまい、ダメージをみた浜崎陣営が危険を申し出。

浜崎選手は根性を見せました。今永選手は実力派文句なしなのでここから華を出していきたいですね。

Sウェルター級8回戦 安達 陸虎(大橋) VS 加藤 寿(熊谷コサカ)

試合予想見どころ

元々対戦予定だった試合が加藤選手のアキレス腱断裂によって延期された一戦。

アキレス腱断裂から5ヶ月で再起はかなり無理がありますが、加藤選手にも試合翌日に定年を迎えてしまうという事情があります。

日本ランカーの安達選手に勝って加藤選手が日本ランカーになれれば現役を続行出来ます。

加藤選手にとってはなんとしても勝利したい一戦ですが、安達選手有利ではあります。

試合結果

1R目、安達は無駄な動きがなく強さを感じる。加藤はよく動いて的を絞らせず悪くない立ち上がり。

終盤に右ボディストレートと浅いながら右ストレートを見せた安達のポイントか。

2R目、安達圧力を強めて右ストレートを当てる。加藤は下がらされる苦しい展開。

ジリジリ詰める安達に加藤がインサイドから左を突き刺すとジャストミート!!!

立ち上がるもダメージが大きい。

ここで一気にまとめてダウンを追加!!

加藤選手驚きのKO勝利!!鳥肌が、、、

安達選手はあそこ打ち合うべきではなかったと思うが加藤選手お見事!!

これで定年撤回ですね。

58.0㎏契約8回戦 松本 圭佑(大橋) VS ナクハリン ハンギュ(タイ)

試合予想見どころ

松本選手は4月に予定していた試合が対戦相手の直前の棄権により中止に。

仕切り直しの一戦はタイ人選手。

コロナ禍でずっと海外から選手を呼べずマッチメイクに苦労してきましたが、こうして海外から再び選手を呼べるようになった事は喜ばしい事です。

日本は20年以上平均賃金が横ばい(微減)で推移しており、その間にタイは上昇を続けているため、昔のようにタイから選手を呼ぶのもファイトマネーの面でも余裕は無くなってきていると思います。

大橋ジムの資金力なら全く問題ないでしょうが、地方ジムでタイからたくさん呼んでくるというのはもう難しい時代になっていると思います。

試合は松本選手が圧倒するでしょう。

試合結果

1R目、松本選手の秒殺KO。この展開懐かしい。ナクハリン選手は顔面ガードガッチリ固め、足はムエタイスタイルが抜けていない感じ。

試合は松本選手が左ボディを効かせて圧勝。

このタイ人選手がボディで秒殺される試合でコロナが明けてきている事を強く感じました。

日本ユース・Sフライ級 王座決定8回戦 湊 義生(JM加古川) VS 神崎 靖浩(倉敷守安)

試合予想見どころ

湊選手の思い切りの良いボクシングは魅力的です。昨年はメインに出場する橋詰選手と試合をして見せ場も作っていた選手で、過去に全日本新人王にも輝いています。

過去の実績でも強敵との対戦経験でも湊選手が神崎選手を上回っているように見えますが、僕はこの試合は神崎選手が判定をものにすると予想しています。

試合展開は湊選手が序盤から強引に仕掛け、神崎選手は外から淡々とパンチを当てていくでしょうが、神崎選手はアマチュア経験もあってボクシングが非常に上手く、湊選手を中に入れさせずポイントアウトすると見ています。

試合結果

湊選手は華がありますね。

神崎選手の勝利を予想していますが湊選手のキャラとファイトスタイルは大好きです。

1R目、神崎ジャブが早い。湊も飛び込むパンチが良くレベルが高い試合。

湊ガードの上からでも相手の下り際左フックを当てて好印象を与える。イーブンの展開だが会場で見ていたらパンチの音で湊かな。

2R目、神崎ジャブが良い。神崎は相手の打ち終わりにもすぐに打ち返す。

しかし湊は積極的で自分から攻めていくので見栄えが良い。中盤の左フックの相打ちも神崎の方がバランスを崩して見栄えが悪かったか。

3R目、神崎ワンツーからのフック、右と有効打を当てる。このラウンドは前に出る湊に神崎がうまくパンチを合わせる。湊は明らかに中に入りにくくなってきた。神崎はラスト30秒手前で右も当ててこのラウンドは取ったか。

4R目、湊積極的に前に出て手数を出す。神崎はジャブで距離が取れない。

神崎は良い右を当てているのだが湊が前に出ていてビクともしないのでポイントになっていない可能性がある。このラウンドは湊が自分のペースで戦う。

5R目、湊が先手を取る。神崎は上手いのだが湊の前進が止まらないし手数も湊。

湊のジャブの打ち終わりに右を当てているのだが、これがポイントにはなっていないように見える。

6R目、ジャブの差し合いの展開は神崎が良い。このラウンドは神崎が打って動いてポイントを取ったか。

7R目、神崎がジャブから打って動いてペースを取っている。終盤にお互い良いパンチを当てるが中盤までの神崎ペースを考えるとポイントは神崎か。

8R目、湊は狙っているのか手が出ない。神崎は動いてジャブから組み立てて右を当てる。

中盤の接近戦でも神崎がコンパクトなパンチをまとめる。

ラストはお互いどっちが倒れてもおかしくないパンチの応酬で終了。トータルで見ると神崎のポイントか。

僕の採点はドロー。有効打は神崎なのでやや神崎優勢か。

ジャッジは3対0で神崎を支持。

パンチの音で会場で見ていると湊なんじゃないかと思って見ていましたが、思った以上に神崎のパンチが支持されていました。

やはり神崎選手は上手かった。

WBOアジアパシフィックSフライ級 タイトルマッチ12回戦 橋詰 将義(角海老宝石) VS 田中 恒成(畑中)

試合予想見どころ

どっちが勝つか全く予想のつかない一戦。

田中選手が超速のスピードで橋詰選手を凌駕するかもしれないし、橋詰選手がサウスポースタイルからガードの低い田中選手の顔面を捉えるかもしれません。

仮に田中選手にスピードがなければ、サウスポーからしたら正面向いて両ガードの低い田中選手はカモですが、あの異次元のスピードに橋詰選手が対応出来るかどうか。

田中選手の仕上がりが前戦と変わらなければ、橋詰選手が左で田中選手を倒すと予想しますが、海外修行で一皮剥けた田中選手が超速のスピードで橋詰選手に何もさせない可能性もあります。

今回は思い切って相性の部分を見て橋詰選手の勝利を予想してみます。

試合結果

メイン両方権利の関係で入場無音はちょっと残念。

後楽園ホール埋まってますね。

1R目、いきなり橋詰がワンツースリーで先制。ノーモーションの飛び込む左もヒット。橋詰スタートは非常に良い。田中はこのラウンドは様子見に費やす。

2R目、橋詰入り際に左アッパーを当てる。ワンツーもヒット。田中は中に入りたいが距離が合わない。

橋詰は右を上手く使って中に入れさせない。田中のスピードにも対応できている。このラウンドも橋詰か。ただ終盤田中は中に入れそうになってきていた。

3R目、田中が出てきてスピードで圧倒しにかかる。橋詰は苦しい展開。終盤は田中の連打に橋詰は防戦一方。このままの展開だと橋詰は苦しい。今日の田中は強い。。ガードも良い。

4R目、打ち終わりに田中がパンチをまとめるので橋詰は思い切り良くパンチを打てない。

田中はかつてのスピードのままガードも良く、体も正面向いていない。間違いなく一段上のレベルに上がっている。

5R目、スピード差が明らか。田中が一方的に殴る。橋詰はヒッティングで目もカットし苦しい。

そのまま一気に田中が攻め、手が出なくなったところでレフェリーが試合をストップ。

ついに田中が課題を克服し一段上のレベルに上がった。

田中は試合前元のスタイルに戻すと宣言していたが、明らかに一皮剥けていた。

超速のスピードでも前傾姿勢になり過ぎず、しっかり相手のパンチをガードして打ち終わりにパンチを合わせていた。ディフェンスが本当に良くなっていた。

これでスーパーフライ級でも世界を取れるでしょう。

まとめ

フェニックスバトルは4回戦の試合からそれぞれ入場曲あり照明の演出もあり、豪華な興行で演出は良かったです。

メイン終了までのテンポも良かったですし。

試合はボクサーズロードの選手2名はやや安全運転な試合運びになってしまい、そこは少し残念でした。

勿論普通の4回戦の試合と考えれば大満足ですよ。

アマチュアスーパーエリート今永選手の圧巻のKOデビューもありましたし、加藤寿選手の定年前日の奇跡のKO勝利もありましたし、湊VS神崎の試合もレベルが高かったですし、メインの田中選手はついに殻を破った感じがありましたし、見応えは十分な興行でした。

ボクシングファンとしては大満足の興行。なのですが新規のボクシングファンを開拓する上ではもっと違った興行も必要なのかなとも考えてしまいました。

最後にこれはファン目線ですが、田中恒成選手の勝利者インタビューの最中に規制退場を無視してガンガン帰ってしまうのはちょっと残念でした。

まだ21時になってなかったし、割とテンポの良い興行だったのだから最後10分くらいの差は我慢というか、余韻に浸っても良いのかなと思ってしまいました。

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