こんにちはボクシングブロガーのtorajiroです。
ボクシングに限らず格闘技全般において体重超過による計量失敗のニュースが定期的に流れてきます。
残念なニュースですし、試合を行う予定だった選手や、チケットを買って試合を楽しみにしていた方々のことを思うと辛い気持ちになります。
と同時に毎回「なんでそんなことをしてしまうのか?」と疑問を抱くのは体重を落とせなかった選手側のSNSでの謝罪。
このSNSでの謝罪は一歩間違えば大変なことになるのになんで敢えてSNSに謝罪文を載せるのか不思議でなりません。
何故SNSでの謝罪はリスクが高いと考えるか
まず、大前提として何故SNSでの謝罪はリスクが高いと感じるか、その理由を述べます。
殆どの方が理由を聞くまでもなくリスキーだと感じているとは思いますが、SNSの投稿は制御不能にドンドンと拡散されます。
僕もフォローしていなかった選手の計量失敗の謝罪文を目にした事が何度もあります。
自分のことを良く知っている方だけでなく、全く知らない、応援もしていない多くの他人がその謝罪文を読むわけです。
計量失敗というたくさんの方に迷惑をかける行為をしたのですからその文章を好意的に読む他人はいないですし、一歩間違えばアンチの恰好のターゲットにされかねない。
謝罪文のおかしな点を突っ込まれ、的を得た共感を呼ぶツッコミが拡散されれば自分の立場を更に危うくするだけです。
謝罪文を読んだ対戦予定だった選手やその選手を応援していた方々の心情を害することになってしまったらもう最悪です。
SNSでの謝罪が逆効果だと感じる例
では具体的にどういった謝罪文が特に逆効果だと感じるかに触れたいと思います。
もしも企業の不祥事謝罪文に絵文字が使われていたらどう思うか?
例えばですが、個人情報漏えいしてしまった企業が絵文字入りの謝罪文をSNSにアップしたら秒速で炎上しますよね。
「絶対反省してないよね?」
「ノリ軽すぎるよね?」
なんて優しいツッコミでは済まず、それはそれは大変な事態に陥るでしょう。
同じことは個人にも言えて、普段カジュアルに使っているSNSもこういう時は考えた文章を出さないと、ボクシングに全然興味のない人に群がられて叩かれてしまうかもしれない。
計量失敗で落ち込み、関係者への謝罪に明け暮れるであろう時にわざわざ自分から地雷踏んで仕事増やしてメンタル擦り減らす必要はないと思います。
計量失敗理由が言い訳になっていないか?
謝罪文に言い訳要素があるとこれもまた叩かれる材料になります。
例えばまた同じように個人情報漏えいさせた企業が、「経営が悪化してセキュリティ対策にコストを避けなかった」みたいな発言をしたら「言い訳するな」と叩かれますよね。
同じように計量失敗した選手も「怪我で走れなかった」等の理由を述べてしまったら、それが事実であっても「ならこうなる前に相手陣営に相談出来たはず」と叩かれるでしょう。
被害者面していると思われるような表現になっていないか?
謝罪文の中に被害者面をしていると思われる表現があったらそれもアウト。
「脱水症状を起こして緊急搬送されてしまいましたが今は無事です。」
例えばこうした説明は自分も搬送されてしまい大変だったと同情を誘うような表現にも読め、こうした表現も反感を買うでしょう。
選手に近い人の中には同情の声を寄せる方もいるでしょうが、そうしたやり取りを対戦予定だった選手やその関係者の方が見たらどう思うでしょうか??
対戦相手や関係者への謝罪が後になっていないか?
SNSに丁寧な謝罪文をアップした選手がいたとして、その文章を対戦相手陣営が「ところで直接の謝罪がまだないんですが??」なんて引用リツイートしたらこれも謝罪が逆効果。
まず謝るべきところに一通りしっかり謝罪してからのSNSですよね。
かと言って定型文な謝罪で個性を消して欲しくもない、、
ではこうした誤爆をしないために、練りに練った当たり障りない定型文の謝罪文を載せたらどうでしょうか。
結局それはそれで、
「心が通っていない。」
「自分の言葉で語っていない。」
と批判されるでしょう。
それにそんな定型文で謝罪してしまったら個性のないつまらない選手だなと応援していた人も離れてしまうかも知れない。
ボクサーってやや狂気染みていたり、一線超えてしまっているように見えたり、ど天然だったりそうした普通じゃない選手の方が面白かったりします。
破天荒なボクサーが計量失敗後にめちゃくちゃ対策練った謝罪文アップしたら興醒めですよね。
結局どんな謝罪をしてもSNSでは叩かれる
こうして考えて行くと、結局どんな謝罪をした所で叩かれることに変わりはありません。
であればSNSは一旦後回しにして直接連絡取れる関係者やチケットを買ってくれた方への謝罪を先に進め、SNSの方は状況が落ち着いてから、今後のことも含めての投稿で良いのではないでしょうか。
まとめ
計量失敗は取り返しのつかないことですが、更に敢えて今やる必要のないSNSへの謝罪文の投稿で傷口を広げて欲しくないと思いこの記事を書きました。
謝罪文に対して仮に同情の声があったとしても、それはそれで1番の被害者である対戦予定だった選手はやるせない気持ちになります。
と、、ここまでSNSには何も書かない方が良い理由を散々述べましたが、最後にこの謝罪文を紹介させてください。
これは凄い。。
土下座の絵文字のオンパレード、、
対戦しする予定だった!と誤字もある。
1番やっちゃいけないやつ、、
の、はずなんですが、ここまでやらかしてるとなんかもう不謹慎ではありますが笑えてくる。。
狩野英孝さんの伝説の謝罪会見ような滑稽さが滲み出てきます。
こんなキャラボクシングやらしたら絶対面白い試合するに決まってるじゃん!!
対戦予定だった石田凌太選手は当然計量失敗に対して怒っているでしょうが、この謝罪文を見て石田選手以上に怒った方がたくさんいるはず。
周囲が怒り石田選手に共感することが少しでも石田選手の支えになれば。
そんなことを考えてしまいました。
最後にちゃぶ台返しみたいなこと書いて自分でも何が言いたいか分からなくなってきましたが、福永輝選手のようなある種突き抜けたキャラでない限り、SNSへの謝罪文の投稿は一旦待った方が良いのではないかと感じた次第です。
不用意な投稿は自分も叩かれて更に傷つくし、対戦相手を傷つける可能性もあればファンを失望させる可能性もあります。
色んな傷口を更に広げることよりも、まずは迷惑をかけてしまった方々への謝罪に全フリして取り組むのが得策だと思います。
最後に一言、福永選手の謝罪文は模範解答的には完全アウトですが、キャラが良く出ているしこれはこれで心底反省しているのかなとも思えて来ました。