こんにちはtorajiroです。
メインカードが延期されましたが、5月14日(土)に3150FIGHTの新興行「3150FIGHT〜SURVIVAL〜vol.0」が開催されます。
これから売り出していく選手中心の興行のため、3150FIGHTと比べるとやや派手さは薄れますが、良い選手が多数出場するこの試合の見どころを紹介します。試合後には観戦記を追記します。
Lフライ級4回戦 田尻浩司(3150FC)VS宮地龍喜(ミツキ)
試合の見どころ
3150ファイトに所属する双子大工ボクサー田尻雄司、浩司兄弟の弟浩司選手のデビュー戦。
田尻兄弟は兄がサウスポー、弟がオーソドックスの双子で大工というボクサー。
実力は未知数ですが、体が結構ゴツかったのでLフライ級は意外でした。
大工ボクサーはハードバンチャーが多いのでKO決着もあるか?
プロボクサーとしての活動を本業の大工の宣伝に使う、中々興味深い双子ボクサーです。
対戦する宮地選手もデビュー戦ではありますが、アマチュアでの経験もあるので、田尻選手にとってはややハードなマッチメイクではあります。
アマチュアでのキャリアの差は大きいので、予想は宮地選手の判定勝ちです。
試合結果
試合が始まってすぐに完成度の差があり、宮地選手がポイントを取っていくだろうと思ったところ、いきなり田尻選手が左フックでダウンを先制。
びっくりなスタートとなりましたがやはり大工はパンチがある!
ただ、やはり実力差が少しあり、打ち合いになるも宮地選手の方がパンチが的確で、ガードの差もあり危ない場面が何度も。
クリンチで凌ごうとする場面が2度あり、2度目の場面でレフェリーが試合を止めて宮地選手の逆転勝利となりました。
田尻選手は負けましたがパンチがあり、ボクシングも意外と綺麗でした。
続ければ良い選手になるでしょう。
ライト級4回戦 檜皮田知也(3150FC)VS加藤匠(神拳阪神)
試合の見どころ
檜皮田選手(あだ名はブルドーザー)は3150ファイトクラブからプロになった選手の中で個人的に注目している選手の一人です。
3150ファイトvol.1のデビュー戦では勝つには勝ったけれどやや持ち味を活かせていない印象でしたが、日本拳法で培った切れと破壊力のあるパンチは魅力的です。
デビュー戦は動きが直線的で打ち終わりのガードが下がったところを狙われていましたが、2戦目でそこをどう改善してくるか注目しています。
対戦する加藤匠選手は当初ボクシングモバイルで同姓同名のスーパーフライ級の選手が誤表記されていたため、いきなり5階級も飛び越えて試合するのかと驚きましたが人違いでした。
過去にベジータ石川選手がスーパーフライ級から一気にスーパーフェザー級に階級を上げた事がありましたが、今回は人違いだったようで安心しました。
神拳阪神ジムの加藤匠選手はこの試合がデビュー戦の19歳ですが、ジム名と選手名で検索してみたところ、どうやらキッズ時代からボクシングをしている選手のようです。
子供の頃のスパーリングの映像がアップされていました。
現在の実力は未知数ですが、この頃からボクシングを続けていたとすると、相当な実力者でしょう。
勝敗予想は難しいですが、檜皮田選手は体が出来上がっており、加藤選手はまだ19歳と若いのでフィジカルの差で檜皮田選手が勝つと予想しています。
試合結果
フィジカルの差があり、檜皮田選手が勝つだろうと思いましたが、1ラウンド目は加藤選手がジャブで距離をキープしてポイントを取りました。
檜皮田選手は距離が遠すぎたり、一気に詰めて今度は近すぎたり、パンチを振り回してガードがガラ空きになったり、自分の良さを活かせていないように見えましたが、2ラウンド目に右でダウンを先取。
その後のラウンドも檜皮田選手がポイントを取りましたが、手数が少なく、強引に距離を詰めたり振り回す場面が多く、一つ上のレベルになったら打ち終わりを狙われて倒されていたでしょう。
またまた課題の残る試合内容となってしまいました。
Sバンタム級4回戦 辻中隼人(3150FC)VS三浦智弥(姫路木下)
試合の見どころ
若干17歳の辻中隼人選手(あだ名はトカゲ)も3150ファイトクラブからプロになった選手の中で注目している選手の一人です。
まだ体は全然出来上がっていませんが、フットワークとボディワークが良いので体が出来上がってきたら大化けするのではないかと期待を寄せております。
対する三浦選手はデビュー戦はドロー。
デビュー戦は積極的に前に出てくる相手を迎え打つ展開でしたが、バランスが良く攻められても踏ん張ってその場で打ち返していたので、辻中選手との試合も同様の展開になるでしょう。
辻中選手に期待していますが、プロで1戦経験しているアドバンテージがあるので、この試合は三浦選手が偏差で勝利を手にすると予想します。
辻中選手が前後の動きとサークリングで翻弄してポイントを稼いでいく可能性もありますが。
試合結果
序盤は辻中選手が軽快なフットワークとボディワークで自分の距離で戦いポイントでリード。
ただスピードに任せた動きをするのではなく、相手の動きをしっかりと見て、タイミングよくジャブを当てて内側からワンツーを入れてと、クレバーな試合運びを展開。
3ラウンド目からは三浦選手が強引に詰めて打ち終わりに良いパンチを入れて追い上げにかかりましたが、4ラウンド目はその中でも辻中選手も離れたところでタイミングの良いパンチを入れており、最終ラウンドはポイント割れたかなという印象でした。
判定は2対1で辻中選手の勝利。
僕の採点はドローでした。
しかし採点結果以上に辻中選手の良さが光った試合でした。
体さえ出来上がれば大化けする選手と見ました。
60kg契約6回戦 マジスカ小坂(3150FC)VS林慶太(湘南龍拳)
試合の見どころ
不思議なリングネームのマジスカ小坂選手は北九州のYANAGIHARAボクシング&フィットネスジムから3150ファイトに移籍したサウスポー。
口癖が「マジスカ?」だからマジスカ小坂なのかな。
このリングネームは3150ファイトに移籍する前から使用しているものです。
この試合はお互いKO率が高い選手同士のためKO決着でしょう。
林慶太選手は敗れた5敗の全てがKO負けのため、マジスカ小坂選手のKO勝利を予想します。
試合結果
開始直後はお互い離れた距離で様子見。
この様子見の段階でマジスカ選手は当たらない距離ながらマスボクシングのような軽いパンチを出しながら距離を測っていました。
こうして手を出していると体がほぐれリズムが掴めると思っていたところでズドンとマジスカ選手の左がクリーンヒット。
このチャンスを逃さずに一気にパンチをまとめ、マジスカ選手のTKO勝ちとなりました。
林選手は良いところなく終わってしまいました。
58kg契約8回戦 竹嶋宏心(3150FC)VS山崎海斗(六島)
試合の見どころ
竹嶋選手は松田ジムから緑ジムに移籍し、但馬ミツロ選手と一緒に緑ジムから3150ファイトに移籍してきたアマチュアエリートボクサーです。
デビュー当初から注目されていた選手ですが、ここ3試合はランカークラスの選手相手に2敗1分と結果が出ていません。
今回の移籍で一皮剥けて欲しいところ。
対する山崎海斗選手も竹嶋選手と同じアマチュアエリートボクサーで現在2戦2勝と勢いがあります。
プロでのキャリアに勝る竹嶋選手の判定勝ちを予想しますが、かなり競った試合になるでしょう。
試合結果
序盤から竹嶋選手は良く動きながらパンチを出してはいるが、自分から動いているというよりは山崎選手の圧力に動かされている印象。
積極性では竹嶋選手だけと、動かしているのは山崎選手で、見栄えも山崎選手の方が良い。
中盤以降竹嶋選手が盛り返した場面もあったけれど、ポイント差以上に山崎選手が強いと思った方は多かったのではないでしょうか。
山崎選手は体が強く、無駄な動きがなく、強いボクサーの雰囲気を感じました。
竹嶋選手も頑張っていたけれど、ポテンシャルの差を感じました。
見方によっては竹嶋選手の勝ちもあるかとは思いましたが、ではどちらが強いかと問われると、山崎選手。
そんな試合でした。
56.5kg契約8回戦 福永宇宙(黒潮)VS山下賢哉(JBS)
福永選手側が調整途中にコロナ感染したことによる準備不足が原因でこの試合は延期されました。
致し方ない面もありますが、福永選手は過去にも1度試合を棄権している選手なので、延期しても更に別な理由で棄権する事にならないかと心配しております。
山下選手はブランク明けの2年10ヶ月ぶりの復帰戦の予定でした。
なのでこの延期は精神面に相当なダメージがあった事でしょう。
なんとしても試合をしたかったですよね。
その山下選手も復帰前最後の試合は体調不良による緊急搬送で棄権しています。
おそらく脱水症状を起こしたのではないかと思うのですが、山下選手も直近の試合で失敗しているので、延期した日程でどちらかの気持ちが切れてまた試合が実現できなかったということがないように願っています。
まとめ
メインが延期になってしまった点が非常に残念でしたが、YouTubeライブも盛り上がっていて中々面白い興行でした。
3150ファイトの選手達のレベルが4回戦の割には高いので、それぞれ見応えのある試合となりましたし、移籍してきたマジスカ選手もこの試合1番と言っても良い見せ場を作りました。
竹嶋選手はまたまた結果を出せませんでしたが、気を取り直して再度頑張って欲しいです。