井上尚弥

【観戦後記】井上尚弥 VS アフマダリエフ|KO封印・基本徹底で完全無双

torajiro

ボクシングファン歴28年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴3年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。Xも投稿していますのでフォローいただけると嬉しいです。

2025年9月14日(日)に開催されたLemino BOXING 井上尚弥 VS ムロジョン アフマダリエフ戦の観戦記です。

アウトボクシングで勝ちに徹した井上尚弥選手の強さを改めて見せつけられた試合となりました。

会場には行けなかったのでLeminoプレミアムのLemino×Excite Matchで視聴しましたが、試合後も中谷潤人選手や堤聖也選手といった現役王者に田中恒成氏ら豪華ゲストも集い、内容の濃い番組でした。

ラウンド序盤・ジャブワンツーで基本を徹底した井上尚弥

戦前、勝負の分岐点となるのはジャブだと予想していました。

アフマダリエフ選手は左の強打、右フックに目が行きがちですが、そこに持っていくまでのジャブが上手い。

このジャブで優位に立たれると厳しい試合になると見ていました。

が、蓋を開けてみたら開始早々に井上尚弥選手が強いジャブを一発ガツンと見せ、アフマダリエフ選手を警戒させます。

元々じっくりジワジワリスクを犯さないスタイルのアフマダリエフ選手を慎重にさせるには十分な一発。

ラウンド序盤は足を使ってジャブ・ワンツーを上下に打ち分け深追いはしない井上尚弥選手。

基本の大切さを痛感させられる序盤のボクシング。

ただ考えずにジャブワンツーを打ってもサウスポーからしたら格好の獲物。

足の位置やフェイントを織り交ぜながら相手の動きを見て誘い、絶妙なタイミングで放たれる綺麗で威力抜群のジャブ・ワンツー。

駆け引きを見ているだけでも芸術的で面白い。

派手なボクシングで魅せるを封印した強さをまざまざと見せつけられました。

中盤から左フック・ボディアッパーでアフマダリエフにダメージを与える

試合が中盤に入るとワンツーに加えて左フックを振り抜く場面も増えて来ました。

序盤でしっかり見極めて(3R辺りで見切っていたようにも感じた)、リスクがないことを確認した上で引き出しを少しずつ増やしていく井上尚弥選手。

5Rにワンツーから少し遅れて放たれた左フックがアフマダリエフ選手に直撃。

アフマダリエフ選手はワンツーまでと思っていたであろうからこの1発には驚いたでしょう。

6Rにはアフマダリエフ選手に打たせた後で右アッパーからの左ボディ連発でアフマダリエフ選手の動きを止める。

このラウンドで完全に勝負アリ。

後半は圧力の弱まったアフマダリエフを多彩なコンビネーションで圧倒

後半戦は引き続き足を使い不用意な被弾は避けながら次から次に多彩なコンビネーションを決めていく。

9Rに見せたロープ側でのアフマダリエフ選手の右フックに合わせたカウンターの右アッパーは普通だったら怖すぎて打てません。

相当練習して普段から使っており、スピードで凌駕していないとあんな危険なアッパーは打てないでしょう。

通常であれば「右が来る!」という意識で体が硬直して反応が遅れると思う。

アフマダリエフ選手の強打をギリギリのところで空振りさせる華麗なディフェンスワークも光る。

12R最後の最後に強打を1発もらいましたが、まともにもらったパンチはこの1発というパーフェクトな内容で試合終了。

まとめ:4団体統一王座の最多防衛記録を更新・リヤドからドームの中谷潤人戦へ

スーパーバンタム級最後の強敵アフマダリエフ選手を退けた井上尚弥選手。

これで4団体統一王座の最多防衛記録を更新しました。

次戦は12月にサウジアラビアのエンターテイメントの祭典リヤドシーズンに登場予定。

膨大なファイトマネーが約束されたお祭りイベントの先にはバンタム級から階級を上げる中谷潤人選手との東京ドームでのドリームマッチが控えています。

アフマダリエフ選手を退けた井上尚弥選手が12月に敗れることはまずあり得ないでしょう。

この日のアウトボクシングに中谷潤人選手の強打が届くのかどうか。

前回の東京ドームは現地で観戦出来ましたが、中谷潤人戦は果たしてチケットが取れるかどうか。。

東京ドームなら大丈夫でしょうと思いたいです。

「THE MATCH 2022」を超える格闘技のビッグイベント実現を待ち侘びています。

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