2024年6月7日(金)に現地観戦したDangan267の観戦記です。
- 新人王トーナメント予選あり
- 意外とスピーディーだったヘビー級
- アオキクリスチャーノVS山本ライアンジョシュアのランカー対決あり
- 関根幸太朗のワンパンチ
- ラストは衝撃の山内涼太!!
前半は判定が続いて間延びしましたが、セミとメインでしっかり締まった興行でした。
東日本新人王Sフェザー級 岩上和樹VSリュー・チャーウェイ

東日本新人王Sフェザー級の一戦は前に出ながら左右フックを振るリュー選手が先制するが徐々に岩上選手がペースを手繰り寄せていく。
リュー選手は前足が内側を向いていてストレートが打てないのでフック主体の戦法。
グイグイ攻め立てる際の印象は良いが、ジャブワンツーを打てるようになったらもっと良くなると思いました。
岩上選手は綺麗なボクシングで後半になるにつれて調子を上げていきましたが、1,2Rにリュー選手が攻勢を強めた際に後手に回った点が響き判定はドロー。

4Rの攻撃なんかとても良かったのですがスイッチが入るのがやや遅かったか。
優勢点で岩上選手が次戦に進出。
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東日本新人王ウェルター級 ロイ柄本 VS 水野光音

この試合は大きな体から繰り出されるロイ選手のジャブがとても良かった。
ジャブでペースを取り、くっつけば左ボディも迫力満点。
水野選手は時折右をヒットさせる場面を作っていましたが、体格差もあり2者がロイ選手にフルマークをつける判定決着。

この後のLヘビー級と比べても遜色のないロイ選手の体のデカさでした。
デビュー戦以来4戦ぶりの白星だったというのが意外でした。
Lヘビー級は大きなスタイリッシュな深井優人VS昭和な嶋田朝陽

日本では珍しいLヘビー級の試合。
この試合がデビュー戦の深井選手はスタイリッシュで振り回すこともなく綺麗なボクシングを展開。
デビュー戦でLヘビー級という階級を考えるともっと振り回す試合になるかと思いましたが。
深井選手はボクシング以前にキックでもやっていたのだろうか。
一方の嶋田選手は昭和な風貌の22歳。
こちらはサウスポースタイルから大振りのフックを振り回す。

勢い余ってロープに突っ込んでしまう場面もありましたが試合としては盛り上がる。
深井選手が有効打を重ね、最後は打ち合いにも応じてフルマークで判定勝利。
ヘビー級 下プー毅はダウンを奪うも斉藤勇輝に追い上げられる

ナックルスポーツジムの変わったリングネームボクサー下プー毅選手が1R目に一発ヒットさせてからの連打で斉藤選手からダウンを奪う。
ヘビー級ボクサーのダウンシーンは迫力あり。
ダメージがありそうに見えましたがここから斉藤選手は脅威の追い上げ。

ラウンドが進むに連れてダメージも抜けて元気になっていく斉藤選手と、スタミナを切らしてペースダウンしていく下プー選手。
4R終盤に下プー選手が起死回生か!?という右を振るってダメージを与えましたが、そこまでの劣勢が響き逆転で斉藤選手が勝利。
ヘビー級 イケメンディーケイ初勝利!ロン・ウィルバーンはクリチコ風のジャブ

デビュー戦はミスターケイのリングネームでデビューして佐々木ホイップ選手にTKO負けしたイケメンディーケイ選手。
上体を揺らしながらフックを振るスタイルは前戦同様。
ロン・ウィルバーン選手はウラジミール・クリチコ氏を彷彿とさせるような?ジャブを突く。とにかくジャブを突く。

しかしそこから先が続かない。
一方のイケメンディーケイ選手はボディにも打ち分けてポイントをピックアップしていく。
ヘビー級的な迫力の打ち合いとはなりませんでしたが、下を打ちながら顔面にフックを振るったイケメンディーケイ選手が初勝利!
アオキ クリスチャーノ VS 山本ライアン ジョシュアのお互い持ち味の出たランカー対決

Sライト級のランカー対決は2対0の判定でアオキクリスチャーノ選手が勝利。
入場時からこの日一番の声援を浴びるクリス選手。
人気があります。
華があります。
やっぱこういうベテランボクサーがいてくれてこそ。
試合は序盤は山本選手がクリス選手の一歩遠い距離で戦いジャブをヒット。
クリス選手はもう一歩中に入りたいところ。
3Rに入るとクリス選手がギアを上げてロープに詰めてボディをまとめてポイントを取りに行く。
ペースアップしたクリス選手の優勢で試合は進んでいきますが、山本選手の右が綺麗にクリス選手の顔面を捉える場面もあり。

6Rにはクリス選手が左フックで山本選手の腰を落とす場面も作る。
勝ったのはクリス選手だと思いましたが思った以上の接戦でした。
クリーンヒットの数では山本選手が勝っていたかもしれない。
Sライト級8回戦 関根幸太朗が1Rで圧巻のKO

タイ人のパラミンセーンパック選手は細身の体ながら振り抜くパンチはキレがあってかなりの威力を感じました。
しかしディフェンスも良い関根選手はしっかりブロック。
そこからいつものようにリラックスした状態から軽く放っているようで一発一発重たいパンチを放つ。
左フックを顔面に、そして最後は左ボディを効かせて10カウント。

李健太選手とのタイトルマッチに期待が高まります。
51.9kg契約8回戦 山内涼太が実力者神崎靖浩を倒す

ユーリ阿久井選手の世界王座戴冠で勢いに乗る倉敷守安ジムから実力者の神崎靖浩選手が後楽園ホールに登場。
個人的にこの試合は山内選手負けるかもしれないと予想していた一戦。
しかし蓋を開けてみたら1Rに山内選手が緩急を使い分けた攻撃で2度ダウンを奪う。

特に2度目のダウンはゆっくりと倒れた神崎選手の様子見てダメージの濃さを感じました。
しかしここから神崎選手も立て直して持ち前のスピードに乗ったジャブが何度も山内選手の顔面を捉える。
ジャブからの右ストレートもヒットしており、山内選手も決して安心は出来ない展開。
それでも5Rに追加のダウンを奪い6RにパンチをまとめてTKO勝利に持ち込んだ山内選手。
山内選手は全てのパンチをフルスイングではなく、タイミングを測るような軽いパンチを振る中に強打を織り交ぜるからKO率が高いのでしょう。

強いパンチが来ると分かれば体を固めて耐えられますが、軽いパンチを振るってきて突然の強打が来るので耐えられない。
フライ級でこのパンチ力は堪らんですね。