本記事は就職するか夢を追うか悩む人に向け、プロボクサーを事例に正社員として働きながらでも夢を追うことのメリットとデメリットを紹介します。
先に自分の話を少ししますが、僕の場合、ボクシングのプロテストに受かってプロボクサーになったのは大学4年生でした。
就職もしないと、でもボクシング続けたいし、やべーなどうしよう。。
そんな感じでドロ沼に陥っていました。
大学4年生だった当時、現実逃避したくて良くこんな事を考えていました。
20年後の自分はどうしているんだろう?
20年後の自分よ、今の僕に完璧なアドバイスをしてくれ!!
当時そんな事を考えていたなと思い出し、
あれから約20年が経ったタイミングでこの記事を書きました。
- 夢か就職か、どっちを選べば良いのか!?
- そろそろセカンドキャリアを考えないといけない時か。。
そんな風に進路に悩む方に「就職しても夢は追いかけられるよ」という話をしていきます。
悩める気持ちが少しでも緩和され、一歩でも半歩でも踏み出せるきっかけになれば嬉しいです。
今回お伝えしたいこと
- 夢を追うか就職かで悩んだ体験談。
- 働きながら夢を追うという選択肢。
- 正社員でも夢を追える3つの根拠。
- 働きながら夢を追う方法。
夢か就職か、進路に悩んだ体験談
冒頭でも触れたプロボクサーを続けるか就職するかで悩んだ当時の自分の状況、心情をもう少し詳しく羅列していきます。
- 大学3年秋頃から周囲は就活モード。
- 自分はボクシングジムに通う日々。
- 大学4年になると周りは次々内定。
- このままはまずいと徐々に焦る。
- 就活を始めてみるが殆ど書類落ち。
- まだプロデビューもしていない。
- 果たして自分がプロで通用するのか?
- プロになってもいざやってみたら全然ダメかも。
- このままフリーターで大丈夫か?
- でも就職したらボクシング出来なくなる?
そんな悶々とした状態の中で中途半端に就活して大半がエントリーシートで落ち、面接に進んでも一次で落ちるという日々でした。
「ボクシングを続けたいと言ったら面接落とされるんじゃないか??」
と正直に話せなかったり、悶々としたまま中途半端なエントリーシートを書いたり、そんな最悪の状況でした。
働きながら夢を追うという選択肢
当時の自分は最終的にはボクシングか就職か、どちらかを選ばないといけないのかと葛藤していました。
でも実際そんな事はありません。
働きながら夢を追いかけることは十分可能です!!
当時の自分に関しては、今思えばもっと早くから情報収集し、競技を続けるための就職活動をするべきだったと反省しています。
大学生だったんだから大学の就職課なんかも利用すれば良かったし、最近はアスリート向けの競技を続ける事も念頭に置いた就職支援サービスも複数存在しています。
今の自分なら躊躇せずそうした就職支援サービスを利用して進路相談をします。
が、当時の若い自分は自らの葛藤を相談しても鼻で笑われてしまうのではと殻に閉じこもってしまいました。
正社員でも働きながら夢を追える3つの根拠
就職しても夢は追えると仰りますがその根拠はどこにあるんですかい!?
ということで続いては正社員でも夢は追えるという根拠を3つ紹介します。
根拠その1:根性なしの自分でもサラリーマンボクサーをやれた
まず第一の根拠は自身の体験談です。
実際に自分はサラリーマンボクサーとして週5日フルタイムで働いて、週6日練習に行くという生活を続ける事が出来ました。
働き始めた当初は無理なんじゃないかと思いましたけど、残業だって毎日遅くなるわけではありません。
自分が通っていたジムは22:00までオープンしていたので、20:00までにジムに行ければ目一杯練習する事が出来ました。
朝走るのは辛かったですが、ロードワークに行く格好で寝て、起きたら何も考えずに外に出て近くのコンビニまで軽く走って栄養補給というルーティンで乗り切りました。
- 起きてから着替えているとその過程で心が折れる。
- 朝食食べていたら食後に二度寝してしまう。
- 走りに行くぞ!と思うと辛くなって二度寝してしまう。
自分はとにかく根性がなかったので「起きてそのままコンビニまで行けば合格」
とハードルをとことん下げる事でロードワークに行く心理的負担を減らしていました。
コンビニまで行っちゃえばその間に頭と体が目を覚まして走り出すことが出来ました。
よし!!頑張るぞ!!!
ではなく、弱い自分でもどうやったらやれるかを考えながら行動することで、働きながらボクシングを続ける事が出来ました。
根拠その2:数々の先人達の事例
正社員として働きながら夢を追いかけている人が周りにいないのね。
そうした情報をネットで調べていてもあまり具体的な情報がなくって。
自分も昔、そうした情報をネットで調べてもなかなか見つからなくて不安になりました。
でも実際働きながら夢を追っている人達はたくさんいますので、プロボクサーの事例をもとに先人達を紹介します。
サラリーマンボクサー
サラリーマンボクサーに関してはtorajiroボクシングブログの中でまとめた記事がありますのでご参考ください。
選手の紹介に加え、メディアの取材記事等のリンクも載せてあります。
仕事と両立させる上でのヒントが多く得られますので読んでみてください。
仕事と夢と、分けて考えるのではなく双方が密接に絡んでいるというところが見えてくるかと思います。
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警察、消防士、医師、看護師等々いろんなボクサー
サラリーマンに加え、専門職分野で働くボクサーの情報もまとめました。
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そんな仕事まで??
というビックリな仕事をしているボクサーも多数存在します。
こうした方に共通する点として、芯の強さ、意志の強さは激しく感じました。
ちょっと突き抜けた方々だなと思うかもしれません。
根拠その3:社会情勢の変化
国を挙げての働き方改革の恩恵でサラリーマンの残業時間はこの10年で大幅に減りました。
Openworkの調査結果によると2012年と2021年の月の平均残業時間を比較すると46時間から24時間まで減少しています。
【2012年】
月46時間の残務→1日平均2時間強の残務
定時が18:00→仕事終わりが20:00過ぎで練習時間が確保出来ず
【2021年】
月24時間の残務→1日平均1時間の残務
定時が18:00→仕事が終わってからジムに行っても20:00
これなら練習いけるでしょ!!在宅勤務も増えてるし。
更に就職・転職市場も活性化し、残業の多い企業に就職してしまったとしても転職の機会が大きく増えました。
就職支援サービス間の競合も激しく、第二新卒やフリーター、未経験者の方を例に取っても内定率、定着率で高い実績を上げている就職支援サービスが多数存在しています。
利用するのにお金は掛かりませんし、僕も自分のカテゴリーに合った転職サービスに複数登録しており、相談に乗ってもらう事で多くの情報を得ております。
このように社会情勢の変化で残務が少なく練習時間を確保し易い企業に就職出来る可能性は今格段に上がっています!!
正社員として働きながら夢を追うメリットデメリット
正社員として働きながら夢を追える根拠を3つ紹介しましたが、正社員として働く事にはメリットとデメリットが存在します。
自分がサラリーマンボクサーをやってみて、良かった面も悪かった面もありましたのでその両方を一通り挙げておきます。
正社員として働くことのメリット
まずはサラリーマンボクサーをやってみて感じたメリットです。
- 将来の不安を抱えずに打ち込めた。
- 収入が安定して自己投資出来た。
- 時間の管理が上手くなった。
- 仕事を効率的に進めるスキルアップ。
- 二足の草鞋が自分を支えてくれた。
将来の不安を抱えずに打ち込めた
フリーターの状態であれば練習時間は多く取れたでしょうが、
将来自分はどうなるんだろう、、
という不安に悩まされることになったと思います。
正社員として働いている事で先の将来を心配せず競技に打ち込めました。
正社員の仕事があったことがメンタル面には好影響を与えていました。
収入が安定して自己投資出来た
収入が安定していたことで金銭的な心配をせずサプリ、体のメンテナンス、練習道具にと自己投資することができました。
自分の場合は諸事情(生まれてきた我が子が可愛すぎた)でボクシングは3年で引退しましたが、
収入が安定していれば競技生活も長く続けられます。
時間の管理が上手くなった
サラリーマンボクサーをやって何よりデカかったのは時間管理と業務効率化能力の向上。
練習に行かなくてはいけない自分と他の同僚とでは「仕事を時間内に終わらせないといけない」という覚悟が全然違いました。
「練習に行かねば!」
という気持ちが眠っていた力を覚醒させて閃きが生まれるという経験が何度もありました。
この経験はボクシング引退後も子育てとの両立面で大いに役立ちました。
二足の草鞋が自分を支えてくれた
仕事一本、ボクシング一本ではなく両方やっている事が心の支えになる面もありました。
仕事で失敗した時は、
自分にはボクシングがある!!
と思えたし、スパーリングでやられちゃった時は、
だって俺サラリーマンだもん(汗)
と開き直る事が出来ました。
何かの本で「男は3本足で立て!!」と書いてありましたが、1本足よりは2本足の方が心は安定しました。
3本目についてはここで触れておくのは控えておきます。。
正社員として働くことのデメリット
先にメリットを複数挙げましたが、当然ながらデメリットもたくさんありました。
- 繁忙期は残業でジムにいけない。
- 仕事がどうしても休めない時がある。
- 一緒に働く仲間と時間の感覚が違う。
- 減量中の仕事は地獄。
- 試合中の怪我で職場に大迷惑を掛けてしまった。
繁忙期は残業でジムに行けない
職場における繁忙期の残業はどうする事も出来ず、残業が月80〜100時間に及んでしまう時期はジムに行く頻度が週3か週4になっていました。
この時期は土日+平日に1日か2日行ければ良いという状況に陥っていました。
どうしても仕事が休めない時がある
自分の職場は繁忙期に加え、イベント行事等で絶対に休めない日がありました。
そうした日と被る時は試合の話が来ても断るしかありませんでした。
一緒に働く仲間と時間感覚が違う
これは日々の業務の中でかなり困った問題でしたが、
自分は定時の中で仕事を終わらせたい!
他のメンバーは無理せず慎重に自分のペースで仕事したい。
という感覚のズレが生じ、この問題に向き合うのは日々ストレスでした。
無理せずマイペースに前例踏襲で仕事した方が残業代も貰えます。
まだ自分が若かった頃は長く残っている人の方が評価される風潮もありました。
「頑張って早く仕事を終わらせると逆に損。ミスも怖いし。」そんな空気を職場内で感じました。
減量中の仕事は地獄
減量中がしんどいという点に関してはアルバイトで働いている場合も同じですが、試合の数日前から練習を休めるのは羨ましかったです。
自分の場合、休めるのは計量日と試合当日のみで、そこはやっぱかなり辛かったです。
試合中の怪我等のアクシデント
そして1番困ったのは試合で怪我を負ったとき。
自分は眼窩底骨折を2度やっており、2度目の時は2週間入院する事になり、職場にかなりの迷惑を掛けてしまいました。
正社員として働きながら夢を追う方法
ここまで正社員として働きながら夢を追える根拠と、メリットデメリットを紹介してきましたが、デメリットとなる要因を極力排除して正社員として働きながら夢を追う方法を最後に紹介します。
- 無限にある選択肢を絞り込む。
- 身近な人に自分の適性を聞く。
- 活動時間を確保できる職場を選ぶ。
- 面接で自分の意思ははっきり伝える。
- 企業側にとってのメリットを考える。
無限にある選択肢を絞り込む
夢と両立出来る環境を探すため、手当たり次第自分で調べた企業にエントリーしていたら時間がいくらあっても足りません。
無限にある選択肢を絞り込む上で、自分の状況をある程度理解してくれそうな就職支援サービスを早い段階で利用して情報収集しておいた方が準備期間は大幅に短縮されます。
例えば私torajiroは現在、ゆくゆくは保育士をやってみたいと思っており、既に保育士資格は取得しております。
なので保育士の転職支援サービスに登録し、相談に乗っていただいたり、保育園の見学会に参加したりといった具合に就職支援サービスを活用しています。
相談の中でやはり収入は大幅に下がる事は分かりましたが、実際に人と会って相談出来た事で将来の道がより具体化されました。
就職・転職支援サービスは登録も簡単ですし、当然ながら相談も無料。
今すぐの就職でなくてもセカンドキャリアに向けてという視点でも有難いサービスです。
最近は面談もオンラインで非常にスムーズです。
その上で自分の希望にある程度沿った企業情報が入ってくるのですから利用しない手はないと個人的には感じております。
ただ、就職支援サービスにはデメリットもあります。
担当者と合わなかったり、求めている求人情報と違ったり。
個人的にはそんなにデメリットと感じる経験はしていませんが、デメリットが紹介されたサイトも紹介しておきます↓
>>【就活エージェントのデメリット7選】悪い評判を元に危険性を共有します!
大学在学中でしたら就活初期の段階で就職課に行って自分の状況を相談してみると良いです。
就職活動に時間をかけられる方であれば、OB/OG訪問を活用して直接働く方に会ってぶっちゃけた話を聞いてみるのも良いでしょう。
若い人に本音でぶつかって来られたら嬉しいもんです。
特にオジサンは(自分)。
身近な人に自分の適性を聞く
就職をどうしようか悩んでいた自分の道が切り開けたきっかけは友人からのアドバイスでした。
漠然と「自分はどんな仕事が向いているだろうか」と投げかけてみたところ、色んな意見が出るわ出るわ。
え?自分の事そんな風に思ってた?
なんて意見もありつつも、友人の勧め通りに受けてみた職種でとんとん拍子に進んでそのまま内定が取れてしまいました。
他人から見える自分って思った以上に自覚出来ていないものです。
自分の信念みたいなものに凝り固まらず、友人、身近な人からの意見や、上述の就職支援サービスを通した面談でのアドバイスを素直に受け入れて見ると、自分に合った仕事が見つかり易くなると思います。
加えて自分に合った職を見つける上での自己分析書として「世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方」という本はめちゃくちゃお薦めです。
順序立てて自分が好きな事と得意な事を掛け合わせた適職の見つけ方が紹介されているのですが、これがとても説得力があって分かり易いです。
ボクサーであれば「ボクシングというスポーツのどの部分が好きなのか?」は選手によって違います。
- 競技として好き。
- 自分の限界を超えたい。
- スポットライトが当たるのが堪らない。
- 合法的に人を殴れる!?
- 等々
その競技のどの部分が好きかで同じ競技をやっている人間でも進む方向性は変わってきますし、得意な仕事の進め方も違うでしょう。
自分が何が好きで何が得意かが見えてきて、自分に合った仕事を見つける上でとても有益な本です。
オリラジの中田さんも推薦していましたが是非とも読んでいただきたい一冊。
Kindle Unlimitedに入っていれば無料で読めます。
活動時間を確保できる職場を選ぶ
就職した先の企業が毎日9:00から22:00とかまで働くことが前提となっているような職場だったら夢追い活動は殆ど出来ません。
働く職場は何よりも大事。
働き方改革で大分世の中変わってきましたが、まだまだブラック企業も多く存在します。
そうしたブラック企業等を除外した中で進路を決めていく上では就職支援サービスを利用した方が失敗する確率は減らせるでしょう。
企業に対して自分の意思を明確に伝える
夢と仕事を両立させていく上では職場の理解を得る必要もあります。
就職してからのミスマッチを未然に防ぐ上でも、自らの思いは採用面接の段階で企業側にはっきり伝えるべきです。
ここで誤魔化して「御社のために全力で頑張ります!」と宣言して内定貰っても、就職先が超残務体質でいくら自分が頑張ってもどうにもならない企業だったらもうどうすることも出来ません。
かといって、
「定時に帰りたい!」
と訴えるだけではただのワガママ。
面接担当者からも「自己中な奴だ」と見られ、採用される可能性は低いです。
いかに自分の夢、そしてその実現のための働き方が企業側にとってのメリットにも繋がるか、そこを語った上での企業側の反応を見て、自分とマッチするかどうかを判断してみると良いかと思います。
- ボクサーとしての活動も継続したいので仕事後に2〜3時間の練習時間を確保出来るようになりたい。
- そのためにも一緒に働く方々と協力して仕事を学び、効率化に努めたい。
といった感じで具体的にどれくらい時間が必要なのかを伝えつつ、一緒に働く仲間と協力しながら業務改善に努め、夢の実現に向けて動きたいという意思を伝えましょう。
それに対する面接担当者の反応が、
- 競技活動を念頭に置くのは違う。
- 配属される部署次第かな。
- 君次第だね。
みたいな反応だった時は、例えそこに就職しても同じ価値観を共有出来ず辛い思いをすると思います。
- 仕事以外の軸を持つことは良いこと。
- 仕事のクオリティを下げず夢が実現出来る環境を一緒に考えて作っていきましょう。
と、一緒に考えてそうした環境を実現していこうといった反応が返ってくる企業だったら働き方改革にも前向きということ。
就職してからも周囲と協力しながら上手くやっていけると思います。
まとめ
最後に記事の内容をまとめます。
- 夢か仕事か、どちらかを取るのではなく両方追うことは可能。
- その根拠として自身の体験談、先人達の事例、社会情勢の変化を紹介。
- 正社員として働きながら夢を追うメリットとデメリット。
- デメリットを排除しつつ夢追い正社員になる方法。
という順に紹介しました。
若いうちは人に相談することに躊躇してしまったり、正直に話したら採用してもらえないんじゃないかと不安になったりすることもあると思います。
でも独りよがりにはならず、相手の事も考えながら正直に自分の思いの丈を語った方が共感は得られるし、理想の環境で働ける確率は絶対に上がります。
夢を叶えるためには人から応援されるような人になる事も欠かせません。
職探しの中で自分の気持ちを伝える練習をしていけばその経験は必ず夢追い活動の中にも活かされます。
時には悩んで立ち止まっても良いと思います。
ダウンしても焦ってすぐに立ちあがろうとせず、カウント8までは休んでください。
10カウント以内に立ち上がってファイティングポーズを取れば必ずチャンスはやって来ます!
最後に参考として今回の事例に該当するような就職支援サービスのリンクを載せておきます。
あくまで選択肢の一つとして、必要に応じて活用してください。
あなたの夢を応援しています!
アスリート向け就職支援サービス
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