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死亡事故が続く格闘技界に青木真也氏が鳴らした警鐘

torajiro

ボクシングファン歴25年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。

2023年12月26日にボクシング日本バンタム級タイトルマッチにおいて激闘を演じた後、意識を失った穴口一輝選手。

試合後に右硬膜下血腫の緊急開頭手術を受け、経過観察中でしたが2024年2月2日の午後5時38分に息を引き取りました。

格闘技は死と隣り合わせの危険なスポーツです。

  • 2024年1月にはキックボクサーのマサキ選手が計量前に緊急搬送され亡くなりました。
  • 2023年には修斗のCHAN-龍選手が計量会場に現れず、後に死亡していたことが発表されました。

リング禍・減量による死亡が短い期間に相次いでしまいました。

命を失う危険性のある競技をスポーツとして存続させて良いのかどうか?

死亡事故が相次ぐ格闘技界に総合格闘家でプロレスラーの青木真也氏が警鐘を鳴らしました。

青木真也氏が鳴らした警鐘

青木真也氏は穴口選手の訃報を受け、ご冥福をお祈りすると共に、

『格闘技競技がスポーツとして許されるのか否かの議論が一度あってもいいと思います。』

とツイートしました。

青木真也氏が仰るように『スポーツとして許されるか否か』と言う根本からの議論は必要だろうと僕も感じました。

問題を改善していく上で、そもそも論は大事です。

格闘技が剣闘士と同じ道を歩まないとは言い切れない

格闘技はよくよく考えれば非常に危ういスポーツです。

  • 準備段階でも過度な減量は命の危険を伴う。
  • 試合では相手に打撃を与えて勝敗を競う。
  • 観客はそれを見て興奮する。
  • 試合がつまらなければブーイング。
  • レフェリーのストップが早ければ野次。

ピュアな子供が大人のこんな姿を見たら何と思うだろうか??

古代ローマの剣闘士(グラディエーター)が現代社会において許されないことは言うまでもありません。

その剣闘士はキリスト教の影響によって衰退したと言われています。

現代の格闘技も社会の中でその危険性が許容度を超えた場合、

禁止に向けた圧力が一気に高まる可能性はあると思います。

過去における剣闘士禁止の道を現代の格闘技が歩まないとは言い切れません。

ボクシング・キック・MMAはこのままの形で認めて良いのかどうか?

死亡事故が相次いだ格闘技界は安全性との両立を今一度考え直す必要があります。

  • 簡単に答えが出る問題ではありません。
  • ですが考えて改善を続けていかないと、いつの日か格闘技廃止の圧力が高まるかもしれません。
  • それ以前に競技離れが加速してしまうかもしれません。

格闘技の垣根を越えて、医療従事者の専門的な知見も含めて継続的な議論をしていくような場があっても良いと思います。

指導者も選手一人一人も(何なら我々ファンも)減量含めた安全性について学び、命を守るための知識を身に付けていきたいです。

競技団体も指導者も選手もファンも全部の垣根を取り払った講習会なんかがあれば自分も参加してみたいです。

まとめ:格闘技の本質的な矛盾を超えていけるか

青木真也氏が鳴らした警鐘に共感し、本記事を書きました。

格闘技は本質的に矛盾を抱えたスポーツです。

格闘技が抱える矛盾

  • ファンは衝撃的な決着・激闘を求める。
  • 選手は常に上を目指しつつ、試合を盛り上げたい。
  • 選手は結果を追求し、過酷な減量をする。
  • 過酷な減量は準備段階から死と隣り合わせ。
  • 試合での激闘は死と隣り合わせ。
  • だけど誰も選手が命を失うことは望んでいない。
  • ファンは何なら選手達の生涯の健康と引退後の平和すら望んでいる。

下手したら死んでしまうようなことを求めているのに誰も死んで欲しくない。

(そのギリギリを捌くレフェリーは神。)

この矛盾を自覚し、

常にギリギリを超えないよう、

事故が起きないよう模索していくことで格闘技は発展・存続していけるものと信じています。

世界的に議論し、ラウンド数も含めたルールを改定していくこともありだと思っています。

最後になりますが亡くなられた選手達のご冥福をお祈りします。

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