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藤田炎村が生み出す熱狂!!稼げる職業プロボクサーの未来

torajiro

ボクシングファン歴27年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。Xも投稿していますのでフォローいただけると嬉しいです。

2024年4月9日(火)に後楽園ホールで開催された『ダイヤモンドグローブ』は当日券も完売の大入り興行となりました。

メインは日本Sライト級チャンピオンの藤田炎村選手が李健太選手に王座を明け渡す結果とはなりましたが、この興行の集客に大いに貢献したのは藤田炎村選手だったのではないか。

  • チャンピオンベルトは勿論価値がある。
  • ボクサーだったら誰しも頂点を目指すでしょう。

しかし、いくらチャンピオンになってもお客を集められなければお金にはならない。

敗れた藤田炎村選手はベルトを失う形とはなりましたが、

  • 大入りの会場
  • 幅広い客層
  • 会場の熱狂

これらを目の当たりにし、チャンピオンであるかどうか以上に藤田炎村という選手の商品価値を強く感じました。

今一度藤田炎村選手の歩みからその魅力を振り返ってみたいと思います。

プロボクサー藤田炎村の歩み

早稲田大学ボクシング部でボクサーとしてのキャリアをスタートさせた藤田炎村選手。

リクルートに就職し、配属された名古屋で名古屋大橋ジムのボクサーとして2018年11月25日(日)にプロデビュー。

リーマンボクサーとしての一歩を踏み出した藤田選手の勝利者インタビューでの「このリングに立てているのは自分だけの力ではない。」という言葉には重みを感じます。

デビューの翌年2019年には新人王トーナメントにエントリー

新人王トーナメントにエントリーした藤田選手は平日働き土曜日に計量、日曜日に試合。

そんな鬼畜なスケジュールを連続KOで勝ち上がり、迎えた全日本決定戦は逆転KO負け。

この頃の藤田選手はパンチ力はあるがファイトスタイルは荒々しく、試合は面白いが将来日本王者になるような選手になるとは予想できませんでした。

出世試合となったのは2021年10月30日(土)の富岡樹戦での2対1の判定勝利

全日本新人王決定戦での敗北後、東京配属となった藤田選手は三迫ジムに移籍。

そして2戦を戦った後にランカーの富岡樹選手にアタック。

torajiro

この試合はまさか富岡選手が負けるとは思っていませんでした。

富岡選手は角海老宝石ジムに移籍しての初戦。

元々のフットワークを使うスタイルから接近戦を取り入れようとしていた富岡選手。

ボクサー仲間とも「敗因はスタイルチェンジが影響したか」という話をしていましたが、試合映像を見るとフットワークを使わなかったのではなく、左右スイッチしながら距離を詰める藤田選手に足を使わせてもらえなかったという印象が残る内容でした。

富岡選手を破りランカー入りした藤田選手は続いてワタナベジムの湯場海樹選手と対戦。

下馬評は不利予想で試合も1Rに2度ダウンを奪われる大ピンチに。

万事休すのこのピンチをクリンチで乗り越えた藤田選手はここから挽回して4R逆転KO勝利。

会場の熱狂ぶりを体感し、「この選手はこれから凄いことになるぞ」という予感を感じました。

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決定戦での劇的KOでSライト級王者に!!

ランカーの富岡樹選手を撃破して僅か2戦後、藤田炎村選手は一っ飛びでSライト級の王座決定戦を迎えることに。

2023年4月26日(水)のフェニックスバトル99で角海老宝石ジムの青木クリスチャーノ選手と対戦し、2Rにスイッチからの右フック一閃。

地鳴りのような大歓声の中で藤田炎村選手は新チャンピオンになりました。

急浮上した選手だったが故に懐疑的な見方もあった藤田炎村選手でしたが、チャンピオンとなってからの2度の防衛戦も圧倒的な内容で勝利し、その実力を疑う声は一気に小さくなっていきました。

藤田炎村の幅広いファン層

アップセットといわれる試合でランキング入りし、ランカーとなった初戦は大逆転KO勝利。

続くタイトルマッチも劇的KOで王座戴冠。

『藤田炎村の試合にハズレなし!!』

その言葉に異論なき試合を続けてきた藤田選手はファンの層も幅広い。

早稲田大学ボクシング部出身ということで会場には早稲田大学のOBやボクシング部員が多く足を運んでいます。

ボクシング早慶戦での繋がりもあってか、慶應大学のOBも見かけます。

リクルートの同僚の方々も試合会場にたくさん来ます。

当然のことながら我々ボクオタも。

だれバトにゲストとして登場することも多いため、代表の土屋修平氏を始めとしただれバト関係者も会場で見かけます。

ボクシング界を超えた影響力を高めている細川バレンタイン氏の後頭部も会場で発見。

親交があるというラップグループMOROHAのアフロ氏も会場で声援を送り続けていました。

気が付けば藤田炎村選手はコアなボクシングファンの枠を超えて幅広いファンを会場に集める唯一無二な存在になっていました。

サラリーマン王者から無職のハードパンチャーとなった藤田炎村の今後

李健太選手に敗れてベルトを失った藤田炎村選手。

この試合の前にリクルートも退社していた藤田選手はサラリーマンの肩書きも日本王者のベルトも失いました。

torajiro

藤田炎村選手の商品価値は一気に落ちてしまったのでしょうか?

李健太戦を会場で観戦しましたが、個人的には商品価値を落とすよりもむしろ更なる可能性を感じた一戦でした。

  • ボクシングが分からない人でもあの一発の迫力、会場に響く音はインパクト大。
  • 会場に呼び込める客層も幅広い。
  • 何よりここ数戦でのボクサーとしての成長具合が凄まじい。

ディフェンス能力は飛躍的に向上しているし、ここから強打を活かせるような緩急つけた攻撃が出るようになればもうワンランク上の選手になるでしょう。

李健太戦で終盤に疲れた中で軽く放っていたパンチがありましたが、あのくらいの軽いパンチ(それでも重い)を誘い玉にしてカウンターを合わせるようなボクシングも観てみたい。

再起まで少し時間はかかることになりそうですが再びリングに戻ってくる日を待ち侘びております。

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