井岡一翔選手のフェルナンド・マルティネス選手へのリベンジマッチがようやくやってきた。
当初大晦日に予定されていた一戦はマルティネス選手のインフルエンザ罹患で中止に。
前回の大差の判定結果でマルティネス選手は同じ戦法で自信を持ってリングに上がるでしょう。
対する井岡一翔選手は前回と同じ戦い方では勝てない。
過去2度の再戦では明確な形で勝利を手にした井岡一翔選手。
クレバーで再戦に強いとされる井岡一翔選手はこの試合にどのような戦略で挑むのでしょうか。
井岡一翔選手の試合は20:00頃から、興行自体は15:30からABEMAで配信されます。
見どころ:フェルナンド・マルティネスの前進を止める術はあるのか?
前戦では下がってしまったらマルティネス選手の前進を止められないという判断から接近戦を選択した井岡一翔陣営。
私torajiroもマルティネスに勝つには下がってはダメだと戦前予想をしておりました。
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1戦目ではフェルナンド・マルティネスの連打の台風の目の中に入りボディをメリ込ませ、1R目は上々の立ち上がりでした。
しかしその後はボディ攻撃に対応され、接近戦の中でマルティネス選手に打ち負けて大差の判定負け。
下がってもダメ、前に出てもダメ。
この状況下でいかにして井岡一翔は勝利を手にすることが出来るか?
鍵となるのはフットワークと生命線のジャブ、そして緩急ではないかとtorajiro的には見ております。
ジョシュア・フランコ選手との1戦目では前に出るフランコ選手に下がりながらカウンターを決めるもダメージを与えるに至らず。
今回も足を使って下がりながらカウンターを合わせる戦法だとフランコ以上にフィジカルの強いマルティネス選手にダメージを与えることは出来ないでしょう。
距離は取りつつマルティネス選手が入ってくるところにしっかりと強いジャブで前進を止めることが出来れば(それが難しいんですけど、、)。
加えて前回は終始接近戦の中でマルティネス選手に2R以降ボディを効かせることが出来なかった。
再戦では完全に前進を止めることは難しくても、どこかで距離を作り、もっとパンチに緩急をつけていければ。
抜いたパンチが飛んでくると本能的に体の緊張は緩む。
そこにガツンと強いボディを叩き込めれば!!
そんな期待を抱きつつ井岡一翔選手が難攻不落のフェルナンド・マルティネス選手をいかにして崩すのかに注目しております。
未来のチャンピオン堤駿斗に吉良大弥も登場!!
アンダーカードにはSフェザー級世界ランカーの堤駿斗選手と志誠ジム期待のホープ吉良大弥選手も登場します。
堤駿斗選手は軽量失敗により人気を落としたかな?
と思ったが井岡一翔戦が無くなった大晦日の興行でもかなりの視聴数を獲得出来ていたことから堤駿斗選手の注目度の高さが分かる興行となりました。
現在3連続KO勝利中でプロの闘い方にもすっかり順応した堤選手は今回もしっかり倒して勝ってくれるでしょう。
志誠ジム期待のホープ吉良大弥選手は3戦目で世界ランカーに挑戦。
思い切った挑戦になりますがどんなパフォーマンスを見せてくれるでしょうか。
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試合結果
第1試合:中田雅大がまた倒す!!
秩父ジムの中田雅大選手がまたまた倒す。
橋口ジムの竹山然選手はアマチュアの戦績もある西部日本新人王。
2024年の新人王トーナメントで全日本を制した山本愛翔選手にも2対0の判定まで肉薄した難敵。
試合は丁寧にジャブを突く竹山選手に中田選手がダッキングしながら積極的に攻め、開始1分に右フックでダウンを先取。
そこからは強引に攻めまくって右フックをテンプルに当てて再び倒しTKO勝利。
大きな背中、重たそうなパンチ、ハンマーで殴られる系のパンチの質なのでしょう。
第2試合:大胡晴哉デビュー2戦目で8回戦
高校選抜、インターハイ優勝の実績を持つ鉄拳8の大胡晴哉選手はB級デビューの2戦目で8回戦。
中国のチョウ・シンキョウ選手はストレートと一緒に頭が飛んでくるのでバッティングがこわい。
この右や打ち終わりを狙われる場面が多少あったが試合はほぼフルマークの内容で大胡晴哉選手が勝利。
やや狙いすぎたか手数が少なくなってしまったことと、チョウ選手のディフェンシブなスタイルで倒し切ることは出来なかった。
第3試合:田中湧也がパーフェクトボクシングと思ったら、、
大橋ジムのサウスポー田中湧也選手がタイのベテランパイ・パーロップ選手にほぼ何もさせず。
打っては離れてカウンターとワンサイドな展開が続く。
3Rにはボディも効いたのか丸くなる場面が増え、この試合をフルラウンド観るのはややしんどいなと気を抜いていた5R、パイ・パーロップ選手が田中選手の入り際に右を合わせるとこの一発で田中選手の膝がグラグラと揺れる。
危なかったシーンはここだけで残りのラウンドも淡々とワンサイドな展開が進んでいきました。
最終ラウンドは田中選手も仕留めにかかりましたがディフェンシブなパイ・パーロップ選手を倒せず。
試合は1者がフルマークの内容で田中選手の勝利。
第4試合:吉良大弥試練の試合を乗り越える
デビュー3戦目で世界ランカーとの試練の1戦を迎えた吉良選手。
世界ランカーのジャクソン・サパタ選手が1Rに左フックで先制。
その後は吉良選手も反撃するがポイントは微妙。個人的にはサパタ。
2Rもサパタ選手の左で腰を落とした吉良選手。
3Rになると同時にパンチを繰り出す中で吉良選手が回転力で勝り、終盤には左右フックでサパタ選手の膝を揺らす。
4Rも吉良選手がコーナーに詰めて驚きの回転力を見せる。
5R以降ペースは完全に吉良、そして7Rに遂に左ボディでダメージを与えてダウンを奪う。
8Rは倒されまいと逃げるサパタ選手を追い続けて残り1分過ぎたところで追加のダウンを奪うがKO勝利は逃す。
パンチがあって強敵のサパタ選手相手に素晴らしいパフォーマンスを見せた吉良選手。
個人的にはやや吉良選手の現在の実力に関しては懐疑的でしたがしっかりと実力を証明した一戦になりました。
第5試合:堤駿斗が世界前哨戦を100点満点の内容でクリア
向かい合った世界ランカーのハイメ・アルボレダ選手は体が大きくいかにもパンチがありそう。
1R開始早々に堤選手はワンツーでクリーンヒットを奪う。
2Rにもワンツーを決めて右触ってからの左ボディも効果的。
3Rには一方的な展開に。
打ち合いの中で左フックでダウンを奪うとアルボレダ選手は相当ダメージがある。
ここで一気にまとめて完勝TKO勝利。
パーフェクト過ぎて課題はゼロ。
このまま一気に世界へ!!
第6試合:井岡一翔がダウンを奪う!!
前に出ても下がっても台風の目に巻き込まれてしまう(おまけにボクシングも上手い)フェルナンド・マルティネスの牙城に挑んだ井岡一翔。
1,2Rと前回同様に前に出るマルティネス選手に井岡選手は後手に回りながらも冷静に淡々とパンチを合わせていく。
軽いジャブを上下に突いて、マルティネス選手がラッシュを仕掛けてきたところには強いパンチを合わせようとする井岡選手。
3Rには井岡選手が合わせたショートの右が効いているように見えた。
4R〜7Rとポイントは取られているが井岡選手の相打ちのパンチも要所要所で当たっている。
8Rになると徐々に井岡選手のボディが効いてきたのかマルティネス選手の圧の強さが落ちてきているように見える。
9Rにも井岡一翔選手が合わせた左ボディが明らかに効いている。
そして10R、ボディが効いているマルティネス選手に打ち合いの中で右から左フックを決めて井岡選手が遂にマルティネス選手を倒す!!
ここで一気に仕留めたいが井岡選手も疲れがある。
11Rもポイントは取っただろうがマルティネス選手に休まれてしまう。
そして12R、これがあの井岡一翔選手なのかと目を疑う執念のフックの応酬で試合を終えた。
試合は3対0の判定で敗れたがポイントは1者が1ポイント差にするほどの接戦でした。
結果ではなく、井岡一翔選手がリングの上で見せてくれたものが全ての試合でした。
前戦を観た誰もがどうやったらマルティネスの前進を止められるのか、その術を見出せなかった試合において、前進を止めるどころかカウンターを合わせてダウンを奪った井岡一翔選手。
「こんな井岡一翔が見てみたい。」の想いにしっかりと答えてくれた素晴らしい試合でした。
諦めないで、不貞腐ないで、精神病まないで自分も明日からまた会社で頑張ろう!!