2022 新人王

2022新人王Sフライ級は中日本の佐野遥渉か?東日本の高橋秀太は急成長中

torajiro

ボクシングファン歴25年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。

こんにちはtorajiroです。

2022年新人王Sフライ級の注目選手を紹介します。

この階級は中日本の高校アマチュアエリート佐野遥渉選手が抜き出た存在ですが、トーナメントは勝ち上がる中で強くなっていく選手もいるので、そこにも注目して決勝の行方を占って見ました。

優勝候補高校アマエリート佐野遥渉の華麗なボクシング

まず新人王トーナメントSフライ級の優勝候補筆頭は中日本の佐野遥渉選手。

出典:ボクシングモバイルより

アマチュア戦績15勝4敗、インターハイ3位の戦績を引っ提げてプロ入りした佐野選手。

コロナ禍がなければアマチュアでもっとキャリアを積んで実績を残していたでしょう。

プロ入り後、デビュー戦はとよはしジムの時弘将志選手のぐいぐいと前に出てボディから攻める攻撃に終盤後手にまわり引き分けに。

高校アマチュア上がりの選手が陥る典型的な苦戦パターンに巻き込まれてしまいましたが、その後2戦は順調に勝ち星を上げています。

佐野選手は一発で倒すパワーはないですが、キレのある動きに軽快なフットワーク、アマチュア出身を思わせる華麗なボクシングが魅力的です。


sakanaチャンネル
より

西日本決勝は森の積極性か白木の左か

西日本の新人王トーナメント決勝はお互いプロで2勝している大鵬ジムの森大悟選手とVADYジムの白木潤太選手。

出典:ボクシングモバイルより

森選手は好戦的でアグレッシブにガンガン攻めるスタイル。

白木選手はサウスポースタイルから右を散らしながら前に出て左からフックを返していく。

お互い攻撃的なので噛み合う試合になりそうです。

白木選手の方が上手さはありますが、ややスピード感に欠けるので森選手がガンガン攻めて主導権を握っていく可能性もあります。

東日本の高橋秀太はトーナメントの中で急成長中

東日本は準決勝に進出している選手の中ではRK蒲田の赤沢颯太選手が総合力ではやや勝っていると思うのですが、7月の試合が対戦相手の棄権により中止。

まだ新人王トーナメントで1戦も出来ておらず試合間隔が開いてしまっている点が気になります。

一方、このトーナメントを2戦2KOで勝ち上がっているのが角海老宝石ジムの高橋秀太選手。

現在の戦績は3戦3勝3KO1敗。

負けた試合も1Rにダウンを奪っているので、全ての試合で対戦相手からダウンを奪っているハードパンチャーです。

高橋選手の事は倒すか倒されるかの選手だと思っていましたが、前戦ではONE・TWOスポーツの元早稲田大学ボクシング部主将井上稜介選手相手に一皮向けたボクシングを見せました。

出典:ボクシングモバイルより

よーいドンの殴り合いではなく、中間距離で頭を振り、上下に打ち分け、井上選手がパンチを出せば打ち終わりを狙い、冷静に組み立てるボクシングの中で要所要所打ち合いに持っていきながら体力を削り、3Rにダウンを奪ってTKO勝利を収めました。

特にジャブをインサイドに外して左ボディを打ち込む動きが上手いなと感じました。

高橋選手は体の芯が強くてまだまだ伸び代がありそうです。

新人王トーナメントが終わる頃にはもしかしたら大化けしているかも。

そんな可能性を感じる選手です。

西部日本の三嶋広太は西部日本決勝で初勝利

西部日本から出場している三嶋広太選手はデビュー戦で金子ジムの窪田怜司選手にKO負け。

ちなみにこの窪田選手は先に紹介した高橋秀太選手にもKO勝ちしています。

黒星発進となった三嶋選手の2戦目は4R TKO勝利でプロ初勝利を上げました。

現在1勝1敗という戦績の三嶋選手ですが、7戦のアマチュアキャリアがあるようで、試合を見たところ想像のかなり上を行く強さでした。

出典:ボクシングモバイルより

プロボクサーが少なくなって少数精鋭化したからでしょうか、1勝1敗とか1勝2敗とか、中には0勝3敗等の戦績でも良いボクサーを目にする機会が大分増えたように思います。

三嶋選手も戦績以上にかなり良い選手です。

まとめ

2022年新人王トーナメントSフライ級の西軍代表は順当に行けば中日本の佐野遥渉選手が上がってくると思います。

他の選手達の試合も見ましたが、頭ひとつ佐野選手が抜けているでしょう。

一方の東日本は混戦。誰が上がってくるか未知数ですが、ポテンシャルでは角海老宝石ジムの高橋秀太選手が気になります。

この2人が決勝でぶつかれば、アマチュアエリートのテクニシャンとプロ叩き上げのハードパンチャーという面白い組み合わせの試合になりそうです。

9/26,27の東日本新人王トーナメント準決勝が楽しみになってきました。

追記:西日本新人王決勝観戦記

新人王の勝敗予想を外しまくっている私ですが、この試合は事前予想が当たりました。

サウスポーの白木選手は右で距離を測りながら攻めどころを狙いますが、森選手が白木選手のパンチが届く一歩離れた距離から素早く飛び込んで細かいパンチをまとめるので白木選手は後手に回る場面が多くなりました。

白木選手は技術的にはレベルは高いのですが、遠い間合いから飛び込む森選手のパンチに対応し切れませんでした。

見る人によってはフルマークにしても不思議ではない内容で森選手が勝利。

森選手は動きは荒いのですが、その適度な荒さがサウスポーにとってはやりづらいものになったと思います。

優勝候補と推している中日本の佐野遥渉選手にとっても森選手のスピードと遠い間合いは脅威になるでしょう。

追記:東日本新人王準決勝観戦記(9/26,9/27)

混戦が予想された東日本は9月26日(月)の準決勝で注目していた高橋秀太選手が引き分け敗者扱いで敗退。

高橋選手はボディを軸に積極的に前に出ましたが、渋谷亮太選手のリラックスした状態からのパンチの方が的確性で若干勝りました。

高橋選手は上手いなぁと思わせる場面と少し雑にパンチをもらうなという場面が交互に訪れる感じでした。

9月27日(火)の試合はアマチュア経験のある五十嵐春輝選手が総合力で上回りました。

1R目は赤沢颯太選手の積極性が光りましたが、徐々に五十嵐選手のペースになっていき、ラウンドが進む毎に実力差が出て来ていました。

ラスト10数秒からの激しい打ち合いには会場内大拍手。

決勝は五十嵐選手が優勢だと思いますが、バッティングで頭をカットしていたのでそこが気がかりです。

追記:西部・中日本新人王対抗戦観戦記

この階級の優勝候補佐野遥渉選手が見事1RでTKO勝利。

スタートのジャブの時点で三嶋選手とのスピード差を感じました。

離れていたらジャブをもらい、不用意に飛び込んだら打ち下ろしの右が飛んできて、三嶋選手は思うように戦えなかったと思います。

試合は距離がやや詰まったところで佐野選手の右が決まり三嶋選手がダウン。三嶋選手は立ち上がりましたがダメージがあり、佐野選手が一気にまとめてレフェリーストップ。

西軍代表決定戦で戦う森大悟選手は長身で身体能力の高い選手なので佐野選手的にはおそらくやりづらいはず。

アマチュアエリートの選手が敗れるとしたら森選手のような高い身体能力を持った選手。

佐野選手の優位は揺るぎないとは思いますが、森選手が強引に出てきて佐野選手がペースを奪われる可能性も十分考えられます。

追記:東日本新人王決勝観戦記

渋谷亮太選手五十嵐春輝選手による決勝。

五十嵐選手が打っては左右に動くかダッキングで打ち終わりを狙う渋谷選手に的を絞らせず。

打ち終わりに動くという基本を徹底した五十嵐選手がリードを広げていきました。

渋谷選手はガードを固めて前に出て、中盤からは力強いフックを叩き込む場面も出るが全体としてリードしているのは五十嵐選手。

終盤は五十嵐選手も足を止めて打ち合いに出るが、ここでも豊富な手数でペースは渡さず。

五十嵐選手はスタミナも無尽蔵でした。

一方の渋谷選手も柔らかい筋肉で伸びのあるパンチは最後まで脅威でした。

追記:西軍代表決定戦結果

優勝候補と推す中日本新人王佐野遥渉選手ですが、身体能力の高い西日本新人王の森大悟選手には相当苦戦すると予想していました。

結果は驚きの1R1分53秒での佐野選手のTKO勝利。

佐野選手デビュー戦は押し込まれて力負けしている感じもしましたが、試合を重ねるに連れて力強さが増して手が付けられない選手になってきました。

全日本決定戦で戦う五十嵐選手もアマチュアキャリアがあって非常に上手いサウスポー。

高度な技術戦が予想されますが、打ち終わりに常に動く五十嵐選手の技巧を佐野選手が攻略出来るかどうか!?

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