3150FIGHT

亀田和毅は3150FIGHT復帰戦で何故手数が出なかった?会場観戦で感じた違和感

torajiro

ボクシングファン歴25年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。

こんにちはボクシングブロガーのtorajiroです。

2023年10月7日(土)の3150FIGHT vol.7を会場にて観戦してきました。

メインは重岡兄弟のダブル世界戦を差し置いての亀田和毅選手事実上のIBFフェザー級の2位決定戦。

この試合に僅差の判定で敗れてしまった亀田和毅選手。

たぬたぬ

もっと攻めないとポイント取れないよ!!

ハラハラモヤモヤしながら観戦しながら会場で違和感のようなものも感じていました。

今回は会場で観戦した亀田和毅選手の3150FIGHT復帰戦の様子と感じた違和感、再起する上で願うことについて述べさせていただきます。

会場は重岡兄弟の世界戦後に一定数の観客が帰宅

3150FIGHT vol.7は14:00前に第1試合が始まるも、時間調整の待機時間が驚く程の長さで亀田和毅選手の試合が始まったのは20:30頃でした。

そのため重岡兄弟の世界戦が終わったタイミングで一定数の観客は帰ってしまいました。

元々この日の興行は客の入りが悪いというか、大田区総合体育館というキャパ広めの会場だったため、空席がかなり目立っていました。

体感としては座席は全体の35%程度しか埋まっていなかったと思いますが、メインの亀田和毅選手の試合が始まる頃には20%程度の入りになっていたように感じました。

亀田史郎さん復帰もかつての亀田色は封印した入場

この日の試合は亀田和毅選手の3150FIGHT復帰に加え、亀田史郎さんの実に16年振りのセコンド復帰という試合でもありました。

戦前は「亀田トレイン復活か!?」

といった声も聞こえましたが、亀田和毅選手はチーフトレーナーの方と入場。

史郎さんは一緒に入場もせず先に赤コーナー側にスタンバイし、客席の盛り上げをする程度で献身的に亀田和毅選手を見守っていました。

  • かつての亀田時代とは違う!!
  • 亀田和毅は亀田和毅!!

という強い決意を感じた入場シーンでした。

試合は序盤の様子見と思いきや、、

しっかりとフェザー級の体を作り上げてきた亀田和毅選手は対戦相手の世界ランカー、レラト・ドラミニ選手よりもむしろ全体的に大きく見えました。

1R目は様子見の展開ながら

体のサイズもドラミニ選手よりも大きく、

スピードも五分かやや和毅選手。

パワーパンチも和毅選手の方が威力を感じ、

様子見が終われば和毅選手が突き放していくのでは??

という期待半分。

たぬたぬ

もしかしてこのまま様子見のような展開がいつまでも続くのでは??

という不安半分の1R目でした。

そしてその悪い方の予感が当たってしまい、試合はズルズルとガードの上を叩き合う様子見が続く展開へと突入、、

亀田和毅 VS レラト・ドラミニの試合内容

亀田和毅 VS レラト・ドラミニの試合は1R目の様子見と思った展開がその後も続く形に。

スピードでもパンチングパワーでも負けていないはずの亀田和毅選手は少ないパンチでの駆け引きに時間を費やし、その間にドラミニ選手はコツコツとジャブを突き、時折コンビネーションにつなげる展開。

4Rに一度亀田和毅選手もコンビネーションが出るようになり、状況を打開しようとしたように見えたが、その後はまた元の状態に。

その後もドラミニ選手が手数を増やすのに合わせて亀田和毅選手もペースを上げていくが、先手を取って動くのはドラミニ選手。

ただお互いクリーンヒットはない。

先に攻めるドラミニ選手もクリーンヒットを奪えている訳ではないが、ジャブは当たってはいる。

一方の亀田和毅選手のジャブはいつものスピード重視のボクシングで、パンチの引きが速いので寸止めのようになってしまっている。

ようやく亀田和毅選手のエンジンがかかったのは10R。

ワンツー左ボディでヒットを奪い、ドラミニ選手の打ち終わりに左ボディも合わせてハッキリと優勢。

クリーンヒットは奪えずともパンチをまとめれば亀田和毅選手の方がパワーで勝っており、ドラミニ選手は下がらされる展開に。

11Rも亀田和毅選手が左ボディでダメージを与え、ワンツーやスイングした右もヒット。

12Rも亀田和毅選手が前に出るが、下がりながらドラミニ選手もジャブを突き、ポイント的には微妙。

そんな試合展開でした。

3150FIGHT vol.7の見どころ記事に試合速報も追記していたので、リアルタイムな自分の声は以下に書いてあります。

手数少なくガードの上を叩く亀田和毅選手に会場の反応は?

亀田和毅選手は相手レベルが上がるとパンチを見過ぎて手数が少なくなるという課題が元々ありました。

ジェイミー・マクドネル選手に2度敗れた際も見過ぎて後手に、手数で大きく差をつけられての敗北でした。

今回の試合もマスボクシングのような展開が続き、その中でも序盤は手数ではドラミニ選手が優勢という展開でした。

torajiro

(このままではヤバくないか??これ負けるんじゃない??)

内心ハラハラし出したのが4R途中くらいから。

5R途中辺りから本格的にこれはヤバいぞと感じるようになってきました。

しかし試合会場の雰囲気はそうでもなく、どちらかと言うと亀田和毅選手に暖かかったです。

後楽園ホールだったら「何やってんだ!!つまんねーぞ!!」と確実に野次の対象となっていたでしょう。

が、この日の会場に亀田和毅選手への野次はなく。

14:00からの興行で世界戦も終わった21:00前に行われている試合。

メインで盛り上がるというよりは、一定数のお客さんが帰った後のリザーブマッチのような状態。

会場に残っているのは相当な亀田和毅選手ファンか、帰るタイミングを逃した人が殆どだったでしょう。

「つまんねーぞ!!こんな試合やってたら負けるぞ!!」

そんな野次を飛ばすような輩は会場には残っておらず、消極的な亀田和毅選手のボクシングに対しても暖かい声援が送られていました。

torajiro

(これじゃ負けるぞ!?)

という焦りが僕の中にある一方、会場はそんな焦りも感じない暖かい声援。

一度だけ「このままじゃ負けるから攻めないと!!」と思わず声が出てしまいましたが。

torajiro

(自分が厳し目に見てしまっているだけなのかな??でも流石にこれはヤバいよね??)

そんなモヤモヤとした違和感を抱えながら、試合は終盤にようやく亀田和毅選手がコンビネーションでパンチをまとめる場面が見られる。

圧力でドラミニ選手を下がらせて強打を打ち込む。

しかしエンジンがかかるのが遅過ぎた。

たぬたぬ

何故もっと早くからこれが出来なかった!?

試合終了後、判定を待つ間に会場から聞こえてきた声は「負けはないだろうけど結構際どい採点かもね、、」

といった感じで、勝ったけれどポイント差は僅差かな的な雰囲気でした。

僕も内心ハラハラしつつも会場の雰囲気的に最後追い上げたし大丈夫だったかな?

という気持ちもありました。

会場の雰囲気的には亀田和毅選手のボクシングに対する野次は全くなく。

但馬ミツロ選手が後楽園ホールで野次られたのとは大違いな暖かい声援に包まれていました。

アウェイから来ているドラミニ選手サイドの声援は当然少なく、亀田和毅選手を応援する声が強かったので、会場の雰囲気的には亀田和毅選手が負けている感覚は薄かったように思いました。

亀田和毅選手陣営もそれで判断を見誤った面はあったかもしれません。

試合展開的にはヤバいはずなのにその雰囲気が会場内に生まれない。

これが試合中に自分が感じた違和感でした。

亀田和毅選手にポイントをつけた染谷さんへの批判について

亀田和毅 VS レラト・ドラミニの採点は2対1でドラミニ選手が勝利。

116-112 ドラミニ
115-113 亀田
116-112 ドラミニ

という採点結果でした。

唯一亀田和毅選手の勝利と採点したのは日本人の染谷レフェリー。

SNS上では採点で亀田和毅選手の勝利とした染谷さんに対する批判もありましたが、会場の雰囲気的には染谷さんの採点は妥当にも見えました。

そもそも日本では単発のジャブは採点時に殆ど評価されない傾向にあります。

ジャブからコンビネーションに繋げてダメージを与えていると判断されないと、なかなかジャブ単発だとポイントにならない。

ドラミニ選手のパンチも当たっていたのはジャブが殆どだったので、日本のジャッジ目線だとポイントになるまでにはならなかったと思います。

ドラミニ選手のジャブよりも、時折放つ亀田和毅選手の大きなパンチ(ガードはされていましたが)にポイントを付けた結果、

115-113で亀田和毅選手の勝利と採点されても何ら不思議のない試合でした。

「また亀田だ!忖度だ!」そんな声も挙がっていましたが、全然そんなことないクリーンな採点でした。

(染谷さんは悪くないです。あまり攻めないで欲しい気持ちがちょっとあります。)

亀田和毅選手の再起計画:次の対戦相手候補

さて、もっと早くに攻めていればという後悔はあっても結果は変えられない。

こんな試合で亀田和毅選手に引退はして欲しくない。

では一体どんな再起プランが考えられるでしょうか!?

海外から選手を呼んできての再起が妥当なプランなのでしょうが、この日の亀田和毅選手の消極的なスピードボクシングを見た感想としては、

torajiro

日本人ボクサーとのサバイバルマッチで両者の声援が飛び交う中で試合をするのが良い!!

と感じています。

出来ればグイグイ攻めてくるファイターで、

相手サイドの応援団も盛り上がり、

打ち合いにいかないと亀田和毅勝てないぞ!!

という空気が醸成されるような空間で試合をして、

バチバチのどつき合いで覚醒して欲しい。

それが今僕が抱いている想いです。

では一体誰が適任でしょう。

井上尚弥選手と同じ大橋ジムの松本圭佑選手はプロモーションが違うし、日本王者なので現実的ではない。

それに技術戦になって今回のような展開になってしまう可能性もある。

僕が考えた候補は以下の2パターンです。

3150FIGHT SURVAIVAL東京開催版

  • 対戦相手はワタナベジムの渡部大介選手
  • 試合会場は後楽園ホール
  • 渡部大介選手は現在日本ランキング2位
  • しかし強敵相手の試合が続き3連敗中

<選んだ理由>
 渡部選手は回転力があって好戦的。ワタナベジムなので3150FIGHTとの関係も良好。毎回熱い試合をする選手なので渡部選手の熱いファイトに呼応する形で和毅選手も打ち合い、フェザー級での自分のパワーを自覚するのでは。

3150FIGHT SURVAIVAL大阪開催版

  • 対戦相手は六島ジムの山﨑海斗選手
  • 試合会場はエディオンアリーナ第2競技場か176BOX?
  • 山﨑海斗選手は現在日本ランキング12位
  • しかしアマチュアキャリアもあり無敗

<選んだ理由>
 山﨑選手はフィジカルが強く接近戦で強い。六島ジムと3150FIGHTは興行のサポートもする良好な関係。山﨑選手は過去に3150FIGHT SURVAIVALでKWORLD3ジムの竹嶋選手と接近戦で激しい攻防を繰り広げた事があり。亀田和毅選手が接近戦の攻防に巻き込まれた時に一体どう対処するのか?

という2選手をチョイスしてみました。

超個人的な意見ですが、後楽園ホールで亀田和毅選手を観てみたい。

両陣営の大応援団の声が響き合う中での試合というものを一度是非やってもらいたいと願っています。

そうした試合を経て、フェザー級で自分のパワーがどれだけ通用するか分かるのではないかと感じております。

まとめ

感情に任せて書いてしまった今回の記事内容をまとめます。

  • 亀田和毅選手はIBF2位決定戦で手数少なく2対1の判定で敗北。
  • 亀田色は一切ない、亀田和毅は亀田和毅!という意思表示を感じる入場。
  • しかし試合は様子見状態が長く続きポイントを失う展開に。
  • 相手のレベルが上がると手数が減る悪い癖が出てしまった。
  • 手数は少ないがそこに対する野次はなく、危機意識が薄いままラウンドが進み手遅れに。
  • 亀田和毅選手が再起する上では両陣営の声援が飛び交うバチバチの打ち合いが生まれる相手を場所を希望。
  • 対戦相手候補は東京ならワタナベジムの渡部大介選手、大阪なら六島ジムの山﨑海斗選手。

今回の3150FIGHTで亀田和毅選手がリングに上がり、史郎さんが復帰し、観客席には妹の亀田姫月さんの姿も見えました(人違いじゃなければ)。

僕の中でも突然終わってしまった時間が再び動き出したような感慨深い1日でもありました。

だから亀田和毅選手にはもう一度頑張って欲しい。

せっかく戻った時間をもう少し楽しませてくださいと切に願います。

試合お疲れ様でした!!

史郎さんもおかえりなさい!!

PVアクセスランキング にほんブログ村
  • この記事を書いた人
  • 最新記事

torajiro

ボクシングファン歴25年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。

-3150FIGHT