こんにちはtorajiroです。
日本ボクシングの長い歴史の中で多くの日本チャンピオンを輩出したジムはどこなのだろう?
興味が湧いて調べましたが、世界チャンピオンを輩出したジムランキングは探せばすぐ見つかったのですが日本となるとなかなか見つからず。
という事で今回は日本チャンピオンを輩出した選手数が多いボクシングジムTOP10を紹介します。
結果はほぼ事前予想通りでしたが時代の移り変わりを強く感じたので是非ご覧ください。
もくじ
歴代日本チャンピオンをもっとも輩出したボクシングジムは!?
torajiro的な事前予想では1位はヨネクラジムか帝拳ジムのどちらか。
日本王者だったら角海老宝石ジムもあり得るかもしれないし、当然協栄ジムも上位に入ってくるだろうと予想。
出し惜しみせずいきなり結果を載せると以下の結果となりました。
順位 | ジム名 | 延べ日本王者数 |
1位 | 帝拳 | 54 |
2位 | ヨネクラ | 40 |
3位 | 角海老宝石 | 33 |
4位 | 協栄 | 26 |
5位 | ワタナベ | 23 |
6位 | 三迫 | 22 |
7位 | 笹崎 | 17 |
8位 | 新日本木村 | 15 |
10位 | グリーンツダ | 14 |
10位 | 野口 | 14 |
延べ人数で算出しているので、チャンピオンに返り咲いたケースは複数カウントしています。
ヨネクラが1位かと思いましたが、帝拳ジム強し!!
帝拳ジムは老舗でありながら全く古びた印象もなく、トップ戦線を走り続けるその強さを痛感する結果となりました。
自分が現役時代は帝拳ジムにスパーリングに行くと1万円貰えるというのは選手内では有名な話でした。
ジムに力がないと出来ない事ですよね。
そして2位がヨネクラジム、3位が角海老宝石ジム、4位が協栄ジムが続きます。
歴代日本チャンピオン輩出ジムTOP5のうち2つのボクシングジムが消滅
さて、このTOP5を見てボクシングファンならお気付きでしょうが、ここ数年の間にヨネクラジムが閉鎖し、そして協栄ジムも2020年に事実上閉鎖。
協栄ジムは協栄新宿ボクシングジムとして活動は継続し、2022年8月に協栄ボクシングジムとして再スタートを切りましたが、この間に体制は刷新され、大半の選手が移籍・引退しており、以前の協栄ジムとは別物と考えて良いでしょう。
振り返ってみたら10数年前から協栄ジムは「閉鎖するらしい」という噂はありました。
ヨネクラジムは元々米倉会長が1代で終わらせると宣言していた通りの閉鎖なので止む無しですが、名門ジムの立て続けの閉鎖はボクシングファンとしては寂しいものがあります。
角海老宝石ボクシングジムは自主興行を廃止
2つの名門ジムが閉鎖する中、今も元気に見えるのが角海老宝石ボクシングジム。

老舗のボクシングジムですが、トレーナー陣も若返り、移籍してくる選手も多くまだまだ勢いのあるジム。
ちなみに角海老ボクシングジムは試合の際にマネージメント料の3割徴収がないのが強みの一つとも言われていました。(ちょっと古い情報なので今がどうかはわかりません。)
ボクサーは基本、試合の際に所属ジムからファイトマネーからマネージメント料を3割徴収されます。
昔、新日本木村ジムに氏家福太郎さんというボクサーがいたのですが、僕が現役ボクサーをしていた時、前日計量の際にこのマネージメント料について計量待ちの間に熱く語ってくださいました。
「A級まで上がっても人気がないとチケットが売れなくて逆に赤字になって現役続けられなくなってしまう」そんな話をしてくださった記憶が残っています。
減量と試合の緊張でややナーバスになっていたところ、氏家さんの熱のこもったトークに元気をもらった思い出があります。
と、やや脱線しましたが、とにかくこのマネージメント料の3割はでかいので、角海老ファイターはこれがない分他のジムのボクサーより稼げる可能性大です。
が、そんな角海老宝石ジムも2020年12月14日のSLUGFESTを最後に自主興行を廃止。
まさかこれだけ有望選手も優秀なトレーナーも多く抱えて賑わっている状況の中で、角海老宝石ジムが閉鎖することはあり得ないとは思いますが、2年以上自主興行を開催しておらず、その間に3150FIGHTのようなボクシング興行イベントが盛り上がっている中で自主興行を復活させる可能性は低いでしょう。
ジムが主催からプロモーション主催のボクシング興行へ
角海老宝石ジムの自主興行廃止はジム主催からプロモーション主催の興行への転換を示唆していると言えるかもしれません。
角海老宝石ジムは自主興行を廃止しても2022年の試合数はワタナベジムに続く国内2位。
ジムとしての2022年の勝率は5分で自主興行を開催していた時と比べるとやや下がってはおりますが、DANGANやフェニックスバトルの興行に多くの選手が出場し、所属選手の試合枯れは生じていません。
2023年には3150FIGHTが東京にも進出するので、もしかしたら角海老戦士達を3150FIGHTのリングで目にする機会もあるかもしれません。

また、ABEMAでボクシング専門チャンネルが新設されましたので、今後はより多くのボクシング興行がプロモーション主催で開催され、ABEMAで配信されることになると予想されます。
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現在活躍しているボクシングジムは?
さて、TOP10の中には入っていませんが、今国内で最も注目されるジムといえば井上尚弥選手を擁する大橋ボクシングジムでしょう。
興行面でも日本ボクシング界を一番支えているのが大橋ボクシングジムのフェニックスバトルではないでしょうか。
大橋ボクシングジム所属の選手が1名しか出ない興行も主催していますし、フェニックスバトルのお陰で多くのジムも選手達も助かっていることは間違いないはずです。
ジムとしては三迫ジム、六島ジムも近年チャンピオンを量産しております。
三迫ジムの「東の策士」加藤トレーナーや、六島ジムの「西の策士」武市トレーナーは日々大忙しでしょう。
他にも横浜光ジムの興行A-SIGNも新しい取り組みをどんどん取り入れており、伊藤雅雪氏が新たに立ち上げたTBプロモーションも今後要注目です。
関西ではグリーンツダジムも興行資金をクラファンで集めたり頑張っています。本石会長の挑戦する姿勢は素晴らしいと思います。
まとめ
今回の記事のまとめです。
- 日本チャンピオンを多く輩出したジムTOP5のうち、ヨネクラジムは閉鎖、協栄ジムも事実上閉鎖
- 日本チャンピオンを多く輩出したジム第3位の角海老宝石ボクシングジムも自主興行を廃止
- ボクシング興行はジム主催からジムの枠を超えたプロモーション主催へと移行
- TOP10には入っていないが現在国内で最も勢いのあるジムは大橋ボクシングジム
- 三迫ジム、六島ジムも近年多くのチャンピオンを輩出
- 横浜光ジムもA-SIGN、TBプロモーションを絡めて要注目
日本チャンピオンを多く輩出したジムTOP10をリストアップした結果、ヨネクラジムのように既に閉鎖したジムもあれば、協栄ジムのように事実上の閉鎖を経たジム、笹崎ジムや野口ジムのように現在は殆ど選手のいないジムもありました。
一方で大橋ボクシングジムのようにここ10数年で勢力を拡大しているジムもありますし、近い将来KWORLD3ジムも力をつけてくるでしょう。
移り変わりの激しいボクシング界において、今も昔も大手ジムであり続ける帝拳、角海老、ワタナベ、三迫、グリーンツダには是非とも今後も頑張っていただきたいです。