2023 新人王

赤井英五郎の再挑戦に大橋ジム多国籍軍がヤバい東日本新人王ミドル級

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torajiro

ボクシングファン歴27年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。Xも投稿していますのでフォローいただけると嬉しいです。

新人王トーナメントをこよなく愛するボクシングブロガーtorajiroです。

2022年度の東日本新人王トーナメントミドル級は赤井英和さんの息子赤井英五郎選手に加えてK-1から転向した左右田選手の参戦もあって大いに盛り上がったミドル級でした。

2023年度の東日本新人王トーナメントミドル級には赤井英五郎選手が3度目の新人王トーナメント挑戦。

2023年度も大橋ジムから外国人ボクサー含む3名が参戦し、2022年度以上に熱い階級になるかもしれません!

東日本ミドル級の2023年度の注目ポイントを紹介します。

三度目の挑戦で優勝なるか赤井英五郎

三度目の挑戦となる赤井英五郎選手。

(デビュー戦が新人王トーナメントだった事を失念してずっと二度目の挑戦だと思ってました。。訂正します。)

一度目はデビュー戦で八王子中屋ジムの岡村弥徳選手に1RTKO負け。

二度目の挑戦だった2022年度は準決勝で左右田康臣選手と戦い1対2の判定で敗れました。

>>2022新人王ミドル級は注目選手揃い。帝拳VS元K-1に決勝は亀田の刺客?

この試合は後楽園ホールで観戦していたのですが、会場の盛り上がりは日本タイトルマッチをも超える程の熱量。

途轍もない熱気に新人王トーナメントのコンテンツとしての強さを再確認させられました。

試合内容はコツコツと当てていく左右田選手に対し、単発の強いパンチを振っていく赤井選手という構図で左右田選手がポイントアウト。

先を見据えた上での赤井選手の課題が浮き彫りになった1戦。

と同時にデビュー戦では低かったガードもかなり修正されており、赤井選手の成長もまた感じる1戦でした。

トーナメント初戦は宇都宮金田ジムの鈴木輝選手と対戦します。

鈴木選手は前回の試合では竹原テレビのしゅんくんと対戦し、判定で敗れましたが3R目にダウンを奪う奮闘も見せた選手。

>>竹原テレビのしゅんが遂にプロデビュー初勝利なるか?アマチュア時代の経歴が凄い

一発の力では赤井英五郎選手が上ですが、成長具合も気になるところ。

赤井英五郎トーナメント初戦は速攻で初回TKO

2023年7月1日に行われた赤井英五郎選手のトーナメント初戦は鈴木輝選手相手に1R1分21秒TKO勝利

ゴングと同時に勢いよく攻めた英五郎選手。

鈴木選手も押し込まれながらも強打を打ち込んで反撃。

しかし鈴木選手ボディが効いたか?

後手に回る鈴木選手と攻撃の手を止めない英五郎選手。

英五郎選手の左ボディで鈴木選手のガードが下がったのが決め手になったか?

ここでレフェリーが試合をストップ。

英五郎選手は先を見据えてもう少し落ち着いたボクシングをするかと思いましたが、速攻勝負に出ました。

結果的には1RTKO勝利でしたが、短い時間の中で英五郎選手も結構被弾していたのでそこは気になりました。

次戦は角さん孫、伊吹遼平選手との異色な対決!!

後楽園ホールが湧くこと間違いなし。

大橋ジム多国籍トリオがヤバい!

2023年度の東日本ミドル級は出場選手10名のうち、なんと3名が大橋ジムの選手。

更にその3名の国籍もインド、リベリアと日本のハーフ、ケニアと様々。

スピードボクサー、パワーファイター、未知数と特徴も三者三様で面白い。

アンジュザブルのスピードについていけるか!?

実は個人的にミドル級の優勝候補と見ている選手は赤井英五郎選手ではなく、このアンジュザブル選手。

戦績は1戦1敗で、この1敗は左右田泰臣選手に喫したもの。

たまたまこの1戦を後楽園ホールで観戦していたのですが、アンジュザブル選手のスピードには驚きました。

やや後ろ重心の特徴的なスタイルから繰り出される左ジャブがとても早く、左右田選手もこの左に翻弄されていました。

2Rには左フックで左右田選手からダウンも奪っていたのですが、この後に強引に倒しにいって逆転KO負け。

>>MVPは宮本しょうぐん ワタナベ&DANGANオール4回戦2022/6/10 観戦記

スピードに乗った左はとっても魅力的な反面、右ストレートは「どうしちゃったの?」と思う程のスイング。

左だけ突いていた方が強い気がします。

この右ストレートを改善出来ていればアンジュザブル選手の優勝は間違いないでしょう。

アンジュザブルは棄権

優勝候補と見ていたアンジュザブル選手は棄権。

怪我なのかどうかは分かりませんが、良いボクサーなのでずっと試合をしていないのは残念。

このままひっそりと引退もあるのだろうか、、

ダン・ディ・デリンジャーの破壊力

大橋ジム2人目の多国籍ボクサーは元Jリーガーという異質な肩書きを持ったダン・ディ・デリンジャー選手。

リベリア人のお父さんと日本人のお母さんのハーフで国籍は日本。

戦績は2戦2勝1KO。

本名はハウバート・ダン。

なんでこのリングネームになったのかも気になる選手です。

この選手の魅力は何といっても破壊力のある重たいパンチ。

やや荒々しいボクシングなのでカウンターを合わされたら怖いですが、一発一発のパンチの重さは見応えがあります。

強靭なフィジカルを持っており、ザ・ミドル級というパワーファイトは期待を裏切らないでしょう。

赤井選手と試合をしたら倒すか倒されるか、壮絶な試合になりそう。

謎のボクサーケニアンサムライ

大橋ジム3人目の外国人ボクサーはケニアンサムライ選手。

名前見て分かる通りケニア出身の選手ですが、デビュー前なので実力はまだ分かりません。

でも見るからに強そう。。

こういう未知数の選手は楽しみ!

対戦相手からしたら嫌でしょうが。

ケニアンサムライは脱臼によるTKO負け

2023/6/29にデビューしたケニアンサムライ選手は4Rに腕が絡まったところで肩を脱臼。

この肩がはまらずドクターチェックを経てTKO負け。

そこまでの試合展開も対戦相手の内田光樹選手がダッキングからのストレートをクリーンヒットさせてやや優勢でした。

ケニアンサムライ選手は手が長くてパンチの威力も感じましたが、積極性にやや欠けていました。

自力は内田選手より上だったかも知れませんが、勝ちたい気持ちが内田選手の方が強かったように見えた。

マッチョパパの筋肉美は必見!!

最後に番外編的に紹介したいのがマッチョパパ一基選手。

何が凄いって名前の通り筋肉がもう物凄い!

遠目からスマホで撮影してもこの筋肉!!

背中から羽が生えてます。

>>DANGANオール4回戦観戦記〜ドロー判定連続!プロボクシングは厳しい世界

「もしもボディビルダーがボクシングやったら」

そんなもしもシリーズがあったら観てみたい方には絶対お勧め。

筋肉凄いので勿論パワーもありますけど、それより何よりあの躍動する筋肉がもう最高です。

是非会場で観戦して筋肉談義に花を咲かせてください!

マッチョパパプロ3戦目で嬉しい初勝利!!

プロデビュー戦は赤井英五郎選手に派手にぶっ倒され、プロ2戦目も判定負けで後のないマッチョパパは3戦目で嬉しい初勝利。

高崎ジムのサウスポー山田健太郎選手に右ストレートやロングで放つ右フックが良く当たり、最終ラウンドにマッチョパパの右フックがクリーンヒットするとレフェリーが試合をストップ。

3戦目で嬉しい初勝利をTKOにて飾ることが出来たマッチョパパ選手でした。

格さん孫、元ラガーマンの紋所ファイター伊吹遼平選手がプロデビュー!!

水戸黄門の格さんでお馴染みだった伊吹吾郎さんのお孫さんである伊吹遼平選手がミドル級でプロデビュー戦2RTKO勝利。

ボクシングモバイルより

子供の頃、祖父の家に行くといっつも水戸黄門を一緒に見ていました(格さん強かったなぁ)。

伊吹遼平選手は元ラガーマンという事もあり体幹が太く突進力のある選手。

風貌は伊吹吾郎さんにどことなく似ています。

新人王トーナメント初戦でシュウジムの小林壮太選手と対戦し、1R目からクリーンヒットを奪い合う消耗戦に。

伊吹選手がガードを固めて歩いて距離を詰めてボディから崩しにかかる。

小林選手は下がりながら打ち下ろしのパンチをヒットする。

1R目はやや小林選手の有効打かな?っと思ったところにラストコーナーに詰めて伊吹選手が右二発から左フックをヒット。

2R目はいきなり小林選手が左フックをカウンターでクリーンヒット。

伊吹選手も打ち返すが手が止まりパンチのキレも落ちて劣勢に。

ここまでかな?と思いましたが、伊吹選手がハーフタイム辺りに左フックをクリーンヒットさせて形勢逆転。

このチャンスを逃さず、疲労困憊ながら一気に攻め切った伊吹選手がTKO勝利。

勝負強さが光るデビュー戦でした。

伊吹選手の次戦はアンジュザブル選手が棄権したため赤井英五郎選手と。

総合力では英五郎選手が上ですが、英五郎選手も打ち合いを挑んで被弾も多い選手なので伊吹選手の強打が当たれば分からない試合。

新人王トーナメントとは別でマッチョパパ一基選手とのフィジカル対決も観てみたいと思いました。

準決勝は赤井英五郎選手とマッチョパパが勝ち上がる

東日本ミドル級新人王トーナメント準決勝は2023年9月14日(木)にマッチョパパVSダンディーが対戦。

ムキムキマッチョ同士の大興奮の一戦は距離を探り合う意外な技術戦から最後は激しいどつき合いに。

マッチョパパが遠い間合いでガードとダッキングでダンディーの攻撃を外してから飛び込んでアタックする展開。

前に出るのはダンディーですが、しっかりブロックしてクリーンヒットを奪っているのはマッチョパパ。

最後のどつき合いもマッチョパパが打ち勝ったように見えたのですが判定はドロー。

しかし優勢点はマッチョパパについて決勝進出。

2023年9月15日(金)は「浪速のロッキーJr. VS 格さんの孫」という異色対決。

この試合は後楽園ホール大歓声のトンデモない試合となりました、、

アマチュア経験もある英五郎選手が総合力では上と見ていましたが、1R開始早々から伊吹選手がK-1参戦初期のボブ・サップを彷彿とさせる突進。

ただ突っ込むだけでなく、突進しながら上下様々な角度からパンチを打ち込み英五郎選手を守勢に追いやる。

伊吹選手は左右フックで英五郎選手をコーナーに追い詰めたところでストンとインサイドに右ストレートを打ち抜き、このパンチで英五郎選手がダウン。

たまたまだったのかも知れないが技アリの一発。

ダメージの大きかった英五郎選手ですが、ここで立ち上がると1R終盤にはワンツーワンツーに右アッパーで反撃。

英五郎選手の右アッパーで伊吹選手の顔面が物凄い勢いで跳ね上がる。

2Rになると形成逆転。

1Rでスタミナを相当ロスした伊吹選手に英五郎選手が右ストレート右アッパーを叩き込む。

3R目は一方的な展開になるも伊吹選手は懸命に手を出して倒れず。

驚きの打たれ強さはさすが元ラガーマン。

最後は三迫陣営がリングに入り棄権の意思表示をして試合終了。

ホールから出るお客さん達も大満足な滅多にお目にかかれない好試合でした。

果敢なアタックで試合をヒートアップさせた伊吹選手ナイスファイト!!

英五郎選手も以前よりもパンチの繋ぎが良くなり、強弱織り混ぜた回転力のあるパンチを打てるようになってきた印象です。

決勝はマッチョパパと英五郎選手の再戦。

お互い初戦と比べるとかなりレベルが上がっている。

前回とはまた一味違う試合になるでしょう。

まとめ

以上、個性豊かで話題になりそうな2023年度東日本新人王ミドル級でした。

東日本ミドル級の注目選手

  • 赤井英和Jr.赤井英五郎二度目の挑戦
  • 大橋ジム多国籍軍スピードキングアンジュザブル選手は優勝候補
  • 大橋ジム多国籍軍ダン・ディ・デリンジャー選手のパワーファイト
  • 謎のボクサーケニアンサムライ選手
  • 筋肉大魔神マッチョパパ一基選手
  • 紋所ファイター伊吹遼平選手

ここに全日本決定戦で西部から勝ち上がったJJオロゴン選手が出てきたら盛り上がったんですが、オロゴン選手は残念ながら替え玉騒動の余波で棄権。

>>ボビーオロゴンJrにキンノスケ☆西部日本新人王の注目選手

にしても2023年のミドル級新人王トーナメントは個性的な役者が揃っていました。

試合も面白かった。

ミドル級の迫力は会場の方が良く伝わってくるので、興味を持たれた方は是非是非会場で観戦してみてください!!

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