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なぜ木村翔は今になってJBCから戒告処分を受けたのかに回答

torajiro

ボクシングファン歴25年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。

こんにちはtorajiroです。

2022年3月24日(木)、中国武漢のエキシビジョンマッチに出場した木村翔選手、花形ジムマネージャー花形晋一氏、クラブオーナーの花形進会長の3名への戒告処分がJBCのウェブサイトにて発表されました。

武漢のエキシビジョンが行われたのは3ヶ月以上前。

なぜ今頃になって処分なのか、JBCの調査は遅すぎたのではないか?

という疑問に対し、なぜ今処分が発表されたのかお答えします。

中国武漢での騒動を振り返る

2021年12月18日、木村翔選手はボクシングルールでのエキシビジョンマッチに出場しました。

対戦相手は木村選手よりも一回りも大きい中国人格闘家でインフルエンサーの玄武選手。

試合はボクシングルールのはずが一歩間違えば選手生命も絶たれかねない反則のオンパレードとなりました。

▶︎元世界王者木村翔が中国武漢でプロレス技でTKO負け 反則行為連続の試合内容

この試合に木村翔選手を愛する中国ファンは大激怒。

木村翔選手のSNSはたくさんの中国ファンからの謝罪で溢れかえりました。

▶︎木村翔選手の中国での人気を実感 武漢での試合はJBCルール違反なのか?

騒動の最中、ふとJBCのルールに抵触しているのでは?と疑問に思いましたが、今日までJBCは木村翔選手を処分しませんでした。

JBCが木村翔選手を処分出来なかった訳

JBCが木村翔選手を処分出来なかったのには大きな理由があります。

JBCルールはライセンス所持者および関係者が遵守すべきものです。

ライセンス所持者はこのルールを遵守する義務がありますが、ライセンスを持っていない方には当然の事ながらルールを適用することは出来ません。

木村翔選手は元々所属していた青木ジムの閉鎖に伴う移籍問題もあり、2年以上ボクサーライセンスを更新していませんでした。

ライセンスを更新していない選手のため、JBCとしては管轄外の選手のため手を出すことが出来なかった訳なのです。

当時の状況についてはJBCの永田理事長も取材に対し以下の回答をしております。

――元WBO世界フライ級王者の木村翔(花形)が中国でのエキシビションマッチで異種格闘技まがいの反則行為の被害を受けましたがJBCは調査もしていません。 「私は、すぐに“どうなっているのか?”とスタッフに尋ねた。すると木村選手は2年間ライセンスが更新されていないJBCの管轄外の選手なので”何もできません”という答えだった」

引用元:プロボクシング界に起きている“内紛”は解決できるのか…JBCトップ永田理事長を直撃「そこまで悪いことをしましたか?」

JBCの成富事務局長の解答も同様。

木村の行為は、JBCの規定にある「すべてのライセンス所持者は、JBCによる特別の許可がない限り、他のプロスポーツまたは他の格闘技関連団体に関与もしくは従事すること(非公式試合への出場を含む)はできない」に抵触するとの指摘もあるが、成富氏は「積極的な調査などは(考えて)ない。(木村は)今年はライセンスの更新がないみたいなので、どういった状況だったのかが分かり、何らかのアクションが必要ならばやる」。花形ジムへの事情聴聞などは「まだしていない」と語った。

引用元:【ボクシング】中国で反則被害の木村にJBC・成富事務局長が言及「積極的な調査などはない」

これらの報道を読み、「なるほど、ライセンス更新前なら他団体の競技にも参加出来るって事だな。」とtorajiro的には解釈しておりました。

今なぜ戒告処分を行ったのか

それではなぜ今になって木村翔選手は戒告処分を受けたのでしょうか。

それは前提となる条件が変わったからです。

ライセンスの更新がない状態だったから処分なしだった。

ということは、、、ライセンスを更新したから処分になったのかな!?

そう思ってJBCのライセンス交付者一覧を調べてみたところ、、、、

出典元:JBCライセンス交付者一覧より

木村翔選手の名前がありました!!

ライセンスの更新なくこのままボクシング界からフェードアウトしてしまうのではないかと心配になっていたので一安心しました。

処分なのに嬉しいというなんだか不思議な気持ち。

木村翔の復帰は間近

ボクシングのライセンス更新は12月1日から翌年の更新手続きを受け付ける事になっております。

所属ジムからライセンス更新をするように言われ、各自で健康診断の予約をして更新手続きを進めるのですが、手間もお金もかかるので試合が決まらないと更新しない状態が続く選手も少なからずおりました。

昔自分が所属していたボクシングジムでも、トレーナーがライセンス更新のチェック表をつけていて、更新していない選手には声をかけていましたが、更新のタイミングには個人差がありました。

ずっとライセンス更新をしていなかった木村翔選手がライセンスを更新した。

ということはですね、いよいよ復帰戦が決まったという事でしょう!!

まだ復帰戦は正式発表されていませんが、そう遠くないうちに木村翔選手の勇姿を見ることが出来そうですよ!!

まとめ

亀田裁判、井岡選手のドーピング騒動、拳四朗VS矢吹戦でのバッティング騒動の事後対応、そして何より問題な財務問題と、何かと批判される事の多いJBCですが、木村翔選手の処分が今になったことに関してはJBCが怠慢だったからではありません。

遡ってでもきっちり処分したという点では、ルールに基づくぶれない姿勢を貫いたと評価出来るのではないでしょうか。

プロボクサーが減っている中では、このJBCルールの緩和も検討すべきと個人的には考えていますが、ルールがある現状においては最適な対応を取ったものと受け止めております。

木村翔選手の場合、復帰の舞台は国内ではない可能性もありますが、それでもまた試合をするだろう可能性が高い事に変わりはないので、その日を楽しみに待ちたいと思います。

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