井上尚弥

【カシメロも大苦戦】井上尚弥Sバンタム級対戦候補達の悲哀

torajiro

ボクシングファン歴25年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。Xも投稿していますのでフォローいただけると嬉しいです。

2023年の始まりは井上尚弥選手のSバンタム級への転向発表に沸き、Sバンタム級の強豪達が対戦候補として取り上げられました。

  • スティーブン・フルトン
  • ムロジョン・アフマダリエフ
  • ルイス・ネリ
  • ジョンリル・カシメロ
  • ライース・アリーム
  • 亀田和毅

等々、転向発表時点でのチャンピオンやランキング上位、日本のファンに馴染みのある選手らの名前が挙げられました。

しかし井上尚弥選手がいきなりラスボスフルトン選手を倒してしまい、他の対戦候補との試合の魅力は一気に色褪せることに。

そして現在、井上尚弥選手の転級当初に名前の挙がった選手達のその後はやや悲しい状況。

そんな悲しい状況の井上尚弥選手の対戦候補達の現在を紹介します。

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井上尚弥選手がマーロン・タパレス選手に勝利してSバンタム級4団体統一した後の対戦相手は果たして誰になるでしょうか!?

ムロジョン・アフマダリエフはマーロン・タパレスにまさかの敗北

井上尚弥選手がSバンタム級に転向を表明した当初、ラスボスのスティーブン・フルトン選手と揃って大ボスとして紹介されていたムロジョン・アフマダリエフ選手。

過去に日本人では岩佐亮佑選手がWBAスーパー&IBF世界Sバンタム級の統一戦でアフマダリエフ選手と対戦し、5R TKOにて敗北。

「過去に戦ったどの選手よりもパンチがあったのはアフマダリエフ」

敗れた岩佐選手がそう語っていたと、セレス小林会長も述べていました。

ところがこのアフマダリエフ選手が防衛戦でマーロン・タパレス選手相手にまさかの2対1の判定負け。

タパレス選手の踏み込みの速さとアッパー、フィジカルの強さに手を焼き精彩を欠いたアフマダリエフ選手は王座陥落。

井上尚弥選手との王座統一戦の権利はマーロン・タパレス選手へと渡っていきました。

井上尚弥の対戦相手として名乗り出ていたライース・アリームはサム・グッドマンに敗北

井上尚弥選手のSバンタム級転向表明時に対戦したいとすぐに名乗りを上げたのが当時WBOのランキング1位、20戦無敗だったライース・アリーム選手。

体のサイズも大きく、井上尚弥選手が転向したらサイズの壁を感じる相手になるのではと注目していましたが、なんとこのアリーム選手も2023年6月の試合で同じく無敗のサム・グッドマン選手に2対1の判定で敗北。

サム・グッドマン選手は良く動きスピードはあるが体の強さは感じない選手で、仮に井上尚弥選手が対戦しても相手にならないと思っていましたが、ライース・アリーム選手相手にはこの機動力とスピードが有効だった模様。

Sam Goodman takes split decision win over Ra’eese Aleem

ルイス・ネリはアザト・ホヴァニシアンとの上位ランカー対決を制するも永久追放の身

日本国内では山中選手との試合での大幅な体重超過で悪童として不名を馳せてしまったルイス・ネリ選手。

2023年2月にもう一人の井上尚弥選手の対戦候補アザト・ホヴァニシアン選手との上位ランカー対決を制し、WBCの1位に君臨。

立場上は井上尚弥選手への挑戦権のある位置にいますが、ルイス・ネリ選手は過去の日本で行われた世界戦での大幅な体重超過でJBCから永久追放の処分を受けています。

JBCが処分解除するという選択もあり得ますが、ネリ選手は攻撃力はあるがガードも低く足も突っ立った感じなので、仮に井上尚弥選手と試合をしても倒されるのが目に見えているのでは。

ネリ選手はフルトン選手に敗れたブランドン・フィゲロア選手に過去にKO負けしております。

3段論法的に考えるとフルトン選手に勝利している井上尚弥選手が処分解除してまで戦うメリットのある相手には思えません。

日本で井上尚弥選手と対戦して大金を手にするのも何だか癪ではありますし、ルイス・ネリ選手はどこか他の世界で頑張っていただけたら良いのかな。

亀田和毅はフェザー級に上げて迎え撃つ計画も転向初戦で黒星

WBAのSバンタム級挑戦権を手にしながら長らくチャンスの来なかった亀田和毅選手。

再度挑戦者決定戦の指令をWBAから受けた亀田和毅選手は熟慮の結果、階級アップしてフェザー級で世界のベルトを取り、井上尚弥選手を迎え撃つという道を選択。

  • Sバンタム級で挑戦権を得ても4団体を統一しているであろう井上尚弥選手がWBAの亀田和毅選手との対戦を選ぶかは分からない。
  • 井上尚弥選手は亀田家時代のボクシングが好きではないので相手にされない可能性もある。
  • 過去2戦もSバンタム級では試合をしておらず、体格的にSバンタムはもう厳しい。
  • フェザー級で先にベルトを取ってしまえば井上尚弥選手もフェザーに転向した際に戦わざるを得ない。

という判断でフェザー級に転向したであろう亀田和毅選手。

しかし転向初戦は「怪我でもしているのか?」と心配になるほど手数が出ず、仕掛けが遅くなりまさかの黒星。

これでは世界は難しいと厳しい指摘を受けた亀田和毅選手。

自力はあるはずなのにそれが出せないのが亀田和毅選手の課題。

このまま持っている力が目覚めることなくキャリアを終えてしまうのは勿体無い選手ではあります。

ジョンリル・カシメロは小國以載に大苦戦で対戦候補から消える

次々と井上尚弥選手の対戦候補が敗れる中、満を辞して日本のリングに上がったジョンリル・カシメロ選手。

相手は前戦3年ぶりのリングに上がるも負傷によりノーコンテストだった小國以載選手。

この試合を日本のリングで圧倒し、井上尚弥戦に進む算段だったカシメロ選手とTBプロモーション。

しかしこの試合でカシメロ選手はまさかの大苦戦。

序盤はスタートダッシュでビッグパンチを強振したカシメロ選手の攻撃力に会場も驚きの声。

パンチの威力がもの凄かった。

しかしカシメロ選手のビッグパンチに怯まず前に出て相打ちのカウンターにカシメロ選手が来なければ自分からジャブ・ワンツー・ボディを打ち込んだ小國選手。

強振するカシメロ選手のパンチが見えていたのか、小國選手はダメージの蓄積もなく、逆にカシメロ選手は息が上がり、右ストレートやボディをもらい明らかに弱気な表情を見せる。

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これはひょっとすると!?

と思った矢先のバッティングで小國選手の出血が止まらず試合はノーコンテストに。

完全に小國選手ペースになりかかっていた展開だったこともあり、カシメロ選手の井上尚弥選手への挑戦は遠のく結果となりました。

井上尚弥Sバンタム級4団体統一後の対戦相手は??

Sバンタム級転向初戦でフルトン選手を倒し、年末にはマーロン・タパレス選手と4団体統一戦を行う予定の井上尚弥選手。

井上尚弥選手が怪我でもしない限り4団体統一は固いでしょう。

となると4団体統一後に井上尚弥選手は一体誰と戦ったら良いのでしょうか。

WBAは2位のアフマダリエフ選手と3位のケビン・ゴンサレス選手が挑戦者決定戦を争うので、この勝者が一番手応えのある相手にはなるでしょう。

WBCの1位はルイス・ネリ選手なので日本のリングから永久追放。井上尚弥選手の返上後狙いということで。

WBO,IBFの1位はサム・グッドマン選手。スピードとフットワークは魅力的ですが、線の細さが。。

フルトン選手ですら井上尚弥選手と対峙すると小さく見えてしまった。

グッドマン選手が勝とうとするなら細かいパンチを突いて動き回るしかない。

相手にならない予感もしますし、井上尚弥選手の対戦相手としてはやや盛り上がりに欠ける相手ではありますが、対戦候補として考えられるのはこの辺りでしょうか。

フルトン選手以上のワクワクする相手はいませんが、かといってまだSバンタム級に階級を上げたばかりですぐにフェザー級に上げるのは体が追いついていかないでしょう。

2024年は各団体の1位の選手(ネリ除く)と2戦して、早くて2024年末か2025年の前半にフェザー級転向も期待して良さそうですね。

最後に念の為言っておきますが、Sバンタム級の猛者達を「見劣りする相手」なんて表現していますが、これはあくまで(井上尚弥選手の相手としては)です。

どの選手も世界レベルの実力を持った猛者達ですので、そこは強調した上でこの記事を締めたいと思います。

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