井上尚弥選手が会見でバンタム級4団体王座返上を発表し、Sバンタム級への転向を正式表明しました。
会見の場で対戦候補を問われた井上尚弥選手は「4人の選手があがってくる」と返答。
この4人の対戦候補は一体誰なのか??
これまでの流れや現在のランキングからおおよその候補は絞り込めますので、今回はこの4人の対戦候補と思われる世界チャンピオン、世界ランカーの選手達を動画付きで紹介します。
4人と言いつつ、期待も込めて6人の選手を紹介しています。
WBC/WBOチャンピオン ステファン・フルトン選手
選手情報概略
WBC Sバンタム級王者
WBO Sバンタム級王者
アメリカ
21戦21勝(8KO)
オーソドックス
170cm
2022年6月にダニエル・ローマン選手との統一戦に勝利してWBC/WBO2冠王座となったフルトン選手。
ダニエル・ローマン選手は久保隼選手からベルトを奪取し、松本亮選手の挑戦も退けた強敵。
日本人では唯一岡田隆志選手がアメリカでダニエル・ローマン選手に勝利しています。
>>山中竜也選手以前に急性硬膜下血腫から復帰しアメリカで大番狂わせを演じたボクサー
フルトン選手はこのダニエル・ローマン選手をフルマークに近い内容でシャットアウト。
WBA/IBF王座との統一戦が決まらない中で次戦はフェザー級に階級を移し、ブランドン・フィゲロア選手との再戦が予定されていました。
- 井上尚弥選手はSフライ時代もロマゴンとはタイミングが合わず、
- バンタム級時代もネリ・カシメロ・リゴンドー選手らと交わる機会がなく、
- Sバンタム級でもフルトン選手の転級となると残念で仕方なし。
そう思っていたところに朗報が。
ESPNに関係者が語ったとされる情報によると、
- 井上VSフルトンが合意。
- 開催時期は5月頃。
- 試合時間は全米の午前中。
- フィゲロアは3月4日にマーク・マグサヨと対戦予定。
ここまで具体的だと期待せずにはいられません。
アメリカの午前中ということは日本だと21時開催とかになるでしょうか。
フルトン選手の試合動画はSバンタム級時代のブランドン・フィゲロア選手との試合のハイライトを載せておきますが、両者ともこれまで井上尚弥選手が戦ってきた相手と比べるとかなりデカい。
その上でフルトン選手はスピードもあって反応も良く、カウンターも上手く、このレベルの選手に日本人ボクサーが勝った事はこれまでなかったのではないでしょうか。
井上尚弥選手がバンタム級がベストと語っていたのもこの両者のサイズを見ると良く分かるかと思います。
WBA/IBCチャンピオンムロジョン・アクマダリエフ選手
選手情報概略
WBA Sバンタム級スーパー王者
IBFSバンタム級王者
ウズベキスタン
11戦11勝(8KO)
サウスポー
168cm
続いても統一王者のムロジョン・アクマダリエフ選手。
アクマダリエフ選手が統一王者となった相手もフルトン選手と同じくダニエル・ローマン選手でした。
敵地で挑戦者という立場で挑んだという点はありますが、この時の試合は2対1の接戦でのアクマダリエフ選手の勝利。
同じ対戦相手で比較するとフルトン選手がやや優位とも言えますが、ボクシングは相性によっても結果が大きく変わってくるので。
アクマダリエフ選手は日本人ボクサーだと岩佐亮佑選手がIBF暫定王座の立場で戦った事があります。
結果は5RTKOでアクマダリエフ選手の勝利でしたが、岩佐選手も善戦していたと個人的には感じた試合でした。
アクマダリエフ選手はKO率の高いサウスポーですが、距離的には井上尚弥選手と噛み合い対戦したら面白い試合になると思います。
個人的にはフルトン選手よりもアクマダリエフ選手との試合が観てみたいとも思っています。
悪童ルイス・ネリ選手
選手情報概略
WBC Sバンタム級1位
IBF Sバンタム級3位
WBO Sバンタム級2位
元WBCバンタム級/Sバンタム級王者
メキシコ
34戦33勝(25KO)1敗(1KO)
サウスポー
165cm
日本では体重超過騒動等で悪童として不名を馳せてしまったルイス・ネリ選手。
井上尚弥選手の対戦候補の中には入っていないかも知れませんが、日本国内での知名度的には試合が決まったら確実に盛り上がるでしょう。
ネリ選手の1敗はフルトン選手が次戦で戦う予定のブランドン・フィゲロア選手に喫したもの。
この試合はめちゃくちゃ熱い1戦でした。
序盤は五分五分ややネリ選手優勢か、というところから徐々にフィゲロア選手が手数で優勢に。
最後はボディショットで仕留めましたが、フィゲロア選手は細身ながら打たれ強く、手数が半端なかったです。
ここにはハイライト動画を載せておきますが、YouTubeで探せばフルファイトも視聴出来ます。
ネリ選手の序盤の強さは井上選手にとっても脅威になるはず。
強打者アザト・ホバニシャン選手
選手情報概略
WBA Sバンタム級1位
WBC Sバンタム級2位
IBF Sバンタム級9位
WBO Sバンタム級3位
アルメニア
24戦21勝(17KO)3敗
168cm
井上尚弥選手がSバンタム級に転向した時に、最も階級の壁を感じそうな危険な相手だと個人的に警戒しているのがホバニシャン選手。
戦績としては3敗していますが、上体が柔らかくグイグイと前に出てくるハードパンチャーです。
これまでの対戦相手よりもワンサイズデカく耐久力もパンチもある選手がグイグイ出てきた時に、井上尚弥選手がどういったボクシングを見せるのか??
そこに注目しています。
無敗のラエッセ・アレーム選手
選手情報概略
WBC Sバンタム級4位
IBF Sバンタム級4位
WBO Sバンタム級1位
アメリカ
20戦20勝(12KO)
オーソドックス
168cm
井上尚弥選手の転級を受けて早くから対戦相手として名乗りを上げていたのがこちらのラエッセ・アレーム選手。
この選手も無敗でサイズがデカく体全体のパワーが強い危険な相手です。
バンタムとSバンタム級はわずか1.8kgの差ながらサイズの違いに驚きます。
上位選手の国籍もアメリカ、メキシコにウズベキスタンやアルメニアといった旧ソ連圏とこれまでとは少し変わってきます。
こちらの試合映像を見たらサイズの違いを強く感じるのではないかと思います。
亀田家の最終兵器亀田和毅選手
選手情報概略
WBA Sバンタム級2位
IBF Sバンタム級12位
WBO Sバンタム級9位
元WBOバンタム級王者
元WBC Sバンタム級暫定王者
42戦39勝(21KO)3敗
170cm
最後に紹介するのは亀田家の最終兵器亀田和毅選手。
井上尚弥選手との対戦を希望していますが、そのためにはまずはSバンタム級で頂点に立つ必要があるでしょう。
和毅選手は既にWBAの挑戦権を獲得しているので、遅かれ早かれ世界タイトルに挑戦予定です。
長い事痛めている右拳の具合は気になりますが、ベルトを取れれば対戦も現実的に。
パワーの面ではこれまで紹介した選手達と比べると見劣りしますが、リーチとスピード、ディフェンス能力の高さは優れたものを持っています。
まとめ
最後に今回紹介した6選手の実績と特徴をリストにまとめます。
選手名 | 実績 | 特徴 |
ステファン・フルトン | WBC/WBO Sバンタム級統一王者 | 穴がなくカウンターが上手い 総合力がダントツに高い |
ムロジョン・アクマダリエフ | WBA/IBF Sバンタム級統一王者 | 踏み込み早くパンチがキレる 爆発力がある |
ルイス・ネリ | 元WBCバンタム級/Sバンタム級王者 | 前半の攻撃力は脅威 精神的にムラがある |
アザト・ホバニシャン | WBA Sバンタム級1位 | KO率の高いハードパンチャー |
ラエッセ・アレーム | WBO Sバンタム級1位 20戦無敗 | サイズが大きくオフェンス能力が高い 動きはやや硬い |
亀田和毅 | 元WBOバンタム級王者 元WBC Sバンタム級王者 | スピードとディフェンス能力が高い パンチは軽く怖さはない |
いずれの選手に関しても言える事ですが、バンタム級と比べると明らかにサイズが違います。
バンタム級とSバンタム級は1階級、僅か1.8kgの差。
しかしながらSバンタム級で複数回の防衛に成功した日本人ボクサーは西岡利晃選手1人しかいません。
これまで圧勝する姿を見てきたのでSバンタム級でも同じように勝ちまくる姿を期待しますが、我々の想像以上にSバンタム級の壁は厚いかもしれません。
「これからが本当の戦い」
井上尚弥選手がそう決意を語った通り、Sバンタムでは厳しい戦いが待っているでしょう。
ただし1.8kg増えるのは井上尚弥選手も同じ。
Sフライ級からバンタム級に階級を上げた井上尚弥選手がSフライ級時代以上のモンスターになった事は周知の事実です。
井上尚弥選手が1.8kgの増量でどんな変化を遂げるのか!?
1.8kg重くなった井上尚弥選手が更に進化し、強敵ばかりのSバンタム級で驚きのパフォーマンスを見せてくれる姿に期待しています。
>>ボクシング世界チャンピオン愛用のプロテインサプリ情報
>>井上尚弥に続く次世代のネクストモンスター5選
合わせて読みたい