2023 新人王

3150ファイト大量参戦に令和の虎の長岡嶺!話題性ある西日本新人王トーナメント結果

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torajiro

ボクシングファン歴27年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。Xも投稿していますのでフォローいただけると嬉しいです。

2023年の西日本新人王トーナメントはこのブログでも頻繁に取り上げている3150ファイトクラブ出身ボクサー達が大量にエントリーしています。

torajiro

2022年はふなっしーが全日本決定戦で敗れましたが2023年はKWORLD3ジムから複数名の全日本新人王が出るかも!!

他にも話題性のある選手が出場する西日本新人王トーナメント各階級のtorajiro的注目選手を紹介していきます。

新人王トーナメントに関しては見る人によって見どころも注目選手も全く異なると思いますのであくまで僕の個人的な注目という前提でご一読いただけますと幸いです。

2023年9月10日に西日本新人王が決まります!

3150ファイトクラブからはモリモ、ブルドーザー、サモアが決勝に出場。

果たして何名が西日本を制するでしょうか!?

※トーナメント画像はボクシングファン必須のボクシング総合情報サイトBOXING MOBILEから引用しております。

ミニマム級は3戦3勝の宮川晟

ミニマム級の注目選手は升田ボクシングジムの宮川晟選手。

2005年生まれの若い選手ですがここまで3戦3勝2KOの戦績。

ベースはサウスポーながら最近増えた左右どちらでも戦えるスイッチボクサー。

早いテンポで自然な流れでスイッチを混ぜて攻めてくる。

その上リーチもあって足も早い。

対戦相手側としては一気に巻き込まれないように警戒したい選手です。

宮川晟初戦は2対0の判定勝利

宮川選手の初戦はミツキジムの江浦樹選手に2対0の判定勝利。

YouTubeに試合前のアップと試合の様子がダイジェストがアップされていました。

>>2023.4.23 試合結果 ~宮川晟~

アップのシャドーやミットで左右自在に切り替える姿を見て、教える側の力量も問われる選手だなと感じました。

少なくとも自分はここまで自在にスイッチする選手にどんな攻撃・ディフェンスパターンを教えていけば良いのか検討がつかないです。

試合も変幻自在で面白い!!

宮川晟2戦目も勝利もやや無駄な動きが目立つ

宮川選手トーナメント2戦目は2対0の判定で勝利。

2者がフルマークで支持、1者がドローという内容でした。

勝っている事は勝っていたのですが、少々動きが多すぎる印象も持ちました。

おそらく動き回っている中でもらったパンチの見栄えが悪くて1者はドローにしたのでしょう。

変幻自在のスイッチは魅力的ですが、手足のバタつきが多すぎる印象も同時にあります。

ただ、これを改善した方が良いかというとそうとも思わないかな。

結果が出ている間は今の自由なボクシングをやり続けて欲しいです。

決勝は上田るかが宮川を完封

変幻自在のボクシングに注目していた宮川晟選手ですが、西日本の決勝で石田ジムの上田るか選手に完封負け。

1者がフルマーク、2者が39-37で上田選手を支持する結果となりました。

スタートはノーモーションの左で飛び込んだ宮川選手ですが、上田選手は小柄ながらガードもしっかりバランスも良く、上背は低いながらそれを逆に的を絞らせない強みに変えている。

宮川選手が飛び込んでバランスを崩したところや、中途半に中に入ったところを逃さずコンパクトにワンツーフックと有効打を打ち込む。

この試合の勝敗を分けたのはバランスの良さ。

常にパンチを打ち込める状態を保っていた上田選手に対し、宮川選手は動き回って飛び込んでバランスを崩していた印象。

宮川選手のボクシングは左右スイッチしながら変幻自在で面白いのですが、飛び込みながらスイッチして顔が近くなったタイミングを上田選手は逃さず的確にとらえていきました。

宮川選手は持ち味を活かしつつ、自分の距離感を磨いていけばもっと伸びると思います。

上田選手はスタイルはやや地味ながら堅実なボクシング。

西軍代表決定戦では中日本の今井聖也選手と西武日本の坂田一颯選手の勝者と対戦予定。

坂田選手とぶつかる事になるかな??

そうなった場合は予想としては上田選手がやや不利かな。

Lフライ級は國川晃斗VS嶋田来生輝に注目

Lフライ級は井岡ジムの國川晃斗選手が良い選手だなと思いましたが、1試合のみで短い時間しか経験していないのでまだ未知数な部分が多いです。

2022年11月の3150FIGHT SURVAIVAL vol.3のリングでプロ初勝利を手にした嶋田来生輝選手は4戦して勝ち星なかったのが疑問な良い選手でした。

アンディアツシ選手、池田雅史選手らのようなデビュー3連敗から這い上がる選手になれるかどうか!?

國川 VS 嶋田は國川が勝利

嶋田選手の奮闘に期待していましたが、やはり國川晃斗選手は強かった。

初回にダウンを奪い39-36の3対0の判定で國川選手が勝利。

配信見ようと思っていたのですが、ライブ配信のみだったため視聴できず。

同日に3150FIGHTの観戦に行ってたもので。

國川晃斗は順調に西日本トーナメント決勝へ

國川選手は準決勝も阪口莉玖斗選手にフルマークで勝利し決勝に駒を進めました。

決勝で当たるのは石田ジムの金起徹選手かエスペランサジムの寺下列選手。

どちらもアマチュアキャリアもあって良い選手です。

金起徹 VS 寺下列に感じた序盤の印象の重要性

Lフライ級の準決勝で印象的な試合があったので紹介。

金起徹 VS 寺下列の一戦で、1R目に寺下選手が身体能力の高さを披露し、華麗に金選手の前進をシャットアウト。

この序盤の印象が強かったのか、判定は2者がフルマーク、1者が39対37で寺下選手を支持。

ただ、後半ラウンドの3,4Rは金選手の前進に寺下選手はやや後手に回っており、後半の印象で見るとフルマークはやや疑問な判定でした。

序盤の寺下選手の華麗さに引っ張られた判定だったかなぁという印象を持ちました。

金選手は五分五分の試合をしたと思います。

なので自信を持って次戦に望んで欲しいと思うところです。

ハイスピード寺下列選手が國川晃斗選手を下す

國川選手と寺下選手で迎えた決勝はスピードと踏み込みの速さで寺下選手が國川選手を封じ込めました。

前戦では後手でやや消極的なボクシングを見せた寺下選手ですが、西日本決勝は序盤から鋭い踏み込みからのワンツーを國川選手に痛打。

國川選手がガードの低い寺下選手に左を打ち下ろす場面もあったものの、基本的には寺下選手のスピードにややついていけていない國川選手がバランスを崩したところに寺下選手がパンチを打ち込みつつ、時折飛び込んでのワンツーもヒットさせてポイントを重ねていきました。

1Rには強烈な左でダウンを奪う場面もありました。

決勝を見て、寺下選手と準決勝で対戦した金起徹選手がとても良い選手だったのだという事が良く分かった。

寺下選手は思い切りは良いがガードも低く、終盤も國川選手の危ないパンチをもらう場面は度々。

全日本を取るには隙が多すぎるという印象ですが、思い切り良い攻撃力は魅力的。

フライ級は大混戦3150ファイト双子ボクサーの田尻浩司参戦

フライ級には3150ファイトクラブ出身の双子大工ボクサー田尻浩司選手が出場します。

1発の強打は魅力もディフェンスに課題のある田尻選手。

そこが改善されれば化けるかもしれません。

逆サイドの宮地選手が勝ち上がればデビュー戦で敗れた相手へのリベンジマッチとなります。

この階級は石井真紘選手が体幹太くて安定感あり良い選手だなと感じました。

勝ち上がってくると思います。

石井真紘、辻本レイヤが初戦突破

石井真紘選手は2対0の判定ながら初戦を突破。

手足が長くてバランスも良く、どんな戦いも出来るところが石井選手の強み。

インサイドに飛び込んでワンツーも打てるし、相手が来たら外して左カウンターも合わせられるし、サイドに回り込むのも上手い。

リーチはあるけれど待ちのボクシングにならず自分から崩していけるところが良いですね。

REAL SPIRITS vol.86 LIVE STREAMINGより

辻本レイヤ選手はフルマークで田尻浩司選手から2Rにダウンも奪っての完勝。

特に2Rにダウンを奪うまでの流れが上手かった。

  • 左ボディにジャブを当て
  • 右ストレートボディを見せて下を意識させ
  • しゃがみ込んでまた下と思わせたところに左フック
  • バランスを崩した田口選手が右アッパーを振ったところにインサイドに右ストレート
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REAL SPIRITS vol.85 LIVE STREAMINGより

ダウンを奪う前の伏線が素晴らしいですね。

是非試合動画2Rのラスト1分くらいからご覧になってみてください。

冷静で、田口選手とは基本の部分に差があると感じました。

宮地と合田が決勝に進出!!

石井真紘VS宮地龍喜戦は戦前の予想が見事に外れ宮地選手が勝利。

宮地選手は序盤のスピードとキレはあるけれど、耐久力とスタミナに難があり後半失速する印象でした。

が、この試合は終盤までスピードが落ちず、最終ラウンドに石井選手のジャブにカウンターの右を合わせてダウンをゲットし判定勝利。

もう一方のブロックの辻本レイヤVS合田怜央は39-37,36-40,38-38で三者三様のドロー。

同じ試合を見ていたのかとツッコミが入りそうな判定ですが、実際見方によってどのパターンもあり得る試合展開でした。

レベルの高い試合でしたが優勢点で合田選手が決勝へ。

宮地選手と合田選手と、双方比較した印象はやや合田選手が上かなぁ。

スピードも五分だし、距離で合田選手がリードするかな。

と予想するとまた外れたりして、、

またまた予想を外し、宮地龍喜が優勝!!

ことごとく予想を外してきた西日本フライ級ですが、なんと宮地龍喜選手が見事優勝をかっさらいました。

打たれ弱さ、後半の失速を考えると宮地選手の優勝はないだろうと予想していたのですが。。

宮地選手と合田選手の決勝は予想通りの技術戦、静かな立ち上がりとなりました。

その中でもリーチのある合田選手がポイントを取っているように見えました。

が、2Rに宮地選手がフック気味の右ストレートを決め、さらに右アッパーでダウンを先取。

このチャンスを逃さず、宮地選手はパンチをまとめて追加でダウンを奪ってTKO勝利。

フライ級は中日本の坂井諒選手がいますが、果たし宮地選手はどこまで通用するか?

Sフライ級はモリモと白木潤太が激突か?医師ボクサーも注目

Sフライ級は実力的にはKWORLD3のモリモこと森本竜馬選手と前回トーナメントで西日本の決勝まで進んだ白木潤太選手が頭一つ抜けているでしょうか。

この両者の初戦の相手がまた特徴的。

モリモのトーナメント初戦は山田定幸選手はデビュー6連敗から2022年に7戦目で初勝利を手にした選手。

7戦目での初勝利を朝日新聞の伊藤雅哉さんが記事にしておりました。

>>不登校だったプロボクサー 6連敗からついに 10年かけて初勝利

初勝利がこうして記事になり、モリモ選手との試合は今や多くのボクサーが憧れる3150FIGHTの興行。

結果が出なくても続けて来た事がこうして形になっていくんだなと励まされます。

そして白木選手の初戦の相手が医師ボクサーの中上勝一朗選手。

(トーナメントに出ちゃって大丈夫!?)

という心配はありますが、おそらくボクシング以前から体を鍛えていたであろう高い運動能力を持った選手です。

>>プロボクサーの副業?本業?警察、看護師、医者に弁護士も!多様な職種で活躍するボクサー達

中上選手の1勝は山田定幸選手が初勝利を手にしたのと同じ北島利樹選手。

その北島選手は現在デビューから3連敗。初勝利目指して頑張って欲しいです。

モリモ順当に初戦突破

3150FIGHT SURVAIVAL vol.4のリングにてモリモが山田選手を1RKOで下し次戦に進出。

デビュー戦の敗戦以降は圧倒的な強さで勝ち続けているモリモです。

>>3150FIGHTに世界王者・新人王候補参戦!SURVIVALvol.4の見どころ・結果

医師ボクサー中上勝一朗が白木を撃破!!

ビックリな事に白木潤太選手が医師ボクサー中上勝一朗選手にダウンを喫してフルマークに近い内容で完敗。

中上選手は運動能力高いとは感じていましたが、まさか白木選手に勝つとは。

しかも完勝。

試合の映像どこかにアップされないですかね?

結果が分かっていてもこの試合は観てみたい。

決勝でモリモ VS 医師ボクサーも現実味を帯びてきました!

準決勝はモリモと中上が勝ち上がる!

モリモはトーナメント2戦目も圧倒。

リーチのある小川大虎選手相手に距離をモノともせずジャブで先手を取り、右クロスでダメージを与えてTKO勝利。

パンチをまとめている際にも大ぶりにならず右アッパーを効果的に使っているところが印象的でした。

医師ボクサー中上勝一朗選手もほぼフルマークの内容で勝利。

真正ジムの玉川拓夢選手との一戦も足を使って動き回りながら着実にポイントアウト。

デビュー戦から感じている事ですが、中上選手は運動能力が高い。

特に足があって出入りが早いので、対戦相手は一気に踏み込まれたり、距離を縮めようと前に出たところをバックステップで外されてバランス崩したところにもらったり、フラストレーションの溜まる展開に引きずり込まれてしまいます。

まだまだボクサーとしての伸び代があり、決勝のモリモとの一戦もどうなるかわかりません!!

モリモは棄権。中上勝一朗が西日本新人王に!!

西日本の優勝候補だったモリモはなんと決勝を棄権。

これにより医師ボクサー中上勝一朗選手が西日本新人王に。

西軍代表決定戦はおそらく中日本の藤野零大選手が上がってくるでしょう。

そしておそらく藤野選手が西軍代表になるでしょう。

が、そこに中上選手もどこまで食い下がれるか。

これまでの成長を見ていると案外と良い勝負をするのでは?という予感もあります。

バンタム級の長岡嶺は長濱理論でどこまでいくか?

バンタム級の注目選手はなんと言っても長岡嶺選手でしょう。

ジムなしホームレスボクサーとなったり、令和の虎に出演して頭丸めたり、一風変わった選手ですが、長濱陸選手の指導を受けて成長を遂げた姿を早くリングで見てみたい。

ショート動画等を見る限りは進化を感じていますが、果たして試合でどう出るか?

長岡嶺は初戦で強打者烏頭尾選手を覇気で圧倒

3150FIGHT SURVAIVAL vol.5で行われた強打者烏頭尾一輝選手を心理戦で圧倒。

相手が強打を思い切り振れない接近戦に持っていき、ガードの上を打たせて疲れさせたところに怒涛の連打。

ボディへのパンチも効果的で、相手の嫌がることをとことんやりながら強い選手を圧倒しました。

話題性だけではない想像以上に面白い選手です。

長岡嶺は外国人ボクサーの様な体の使い方

新人王トーナメント準決勝で長岡選手はディアマンテジムの福濱統我選手と対戦。

4勝1敗と実力のある選手だったのでどうかな?と思いましたが2対0の判定で勝利。

長岡選手は背筋はしっかり、お尻は突き出して外国人ボクサーの様な体の使い方が印象的でした。

あまり日本人ボクサーが見せないスタイルだと思うのですが、もっとこうした体の使い方が日本国内でも浸透してくるのではないか??

そう感じた一戦でした。

試合を観た後で長濱陸選手のYouTubeチャンネルを見ながらどういう風に体を使えば良いのかと勉強してました。

>>長濱陸【元東洋太平洋王者,ボクシングトレーナー】

バンタム級決勝は森口山都選手がスピードで上回る

長濱拳法で勝ち上がってきた長岡嶺選手ですが、決勝では森口選手のスピードとキレのあるパンチに先手を取られて完敗。

スピードで上回る森口選手が長岡選手が打ち始める前に先手を取り有効打を重ね、長岡選手は展開を打開しようとパンチを振るがバランスを崩してしまいそこにまたパンチをまとめられる。

ボクシングは自分が対応できるスピードを凌駕されると途端に何もできなくなってしまうという展開がしばしばありますが、この試合の長岡選手もそうした泥沼にハマってしまったようなボクシングでした。

長岡選手としてはもっと手数を出していきたかったでしょうが、そうした展開に持ち込めず不完全燃焼で終わってしまいました。

Sバンタム級は靴磨きボクサー高田祈斉VS田甫吉駿

亀田史郎さんがスカウトした靴磨きボクサー高田祈斉選手が久々の登場。

おそらく持病の手術が終わったということなのかな。

これでいよいよガンガン試合出来るようになるでしょう。

しかし初戦の相手はいきなり前回の新人王トーナメントで西の決勝まで進んだ田甫吉駿選手。

田甫選手は元JCLチャンピオンで、昨年の決勝も全日本を制した安村綺麗選手相手に偏差の判定での敗戦でした。

この強敵相手に高田選手がどんなボクシングを見せるか。

九州の上げマンボクサーベジータ石川に勝っている高田選手。

ここはサクッと優勝してベジータ選手を踏み台にした佐々木尽選手や松本圭佑選手に続いてもらいたいところです。

>>3150ファイト注目カード!!ベジータ石川VS靴磨きボクサー

>>3150ファイト注目選手 靴磨きボクサーの素性・実力判明

田甫 VS 高田の1戦は田甫のジャブが試合を支配

事実上の西日本決勝戦と捉えていたこの1戦に勝利したのは田甫吉駿選手。

高田選手もスケールのデカさを感じさせるボクシングでしたがやや振りが大きく、田甫選手が正確なジャブで高田選手を下がらせペースを握りました。

高田選手は一発もらった時に真っ直ぐ下がるのでもらった時の見栄えも悪かったかな。

ブランク明けでいきなりこの強敵は酷だったかもしれません。

トーナメントなので仕方ないですが。

田甫選手準決勝で初のTKO

田甫選手の西日本新人王トーナメント準決勝は藤本結磨選手に1RTKO勝利。

  • 最初にダウンを奪った左フックはタイミングで倒れた感じでスリップかと思いました。
  • 二度目のダウンを奪った右ストレートもガードの上。
  • 最後に倒した右もやや距離が近かった。

いずれのパンチもジャストミートではなかったのですが、最初の左フックが見た目以上に効いていたのかな。

この調子で決勝も田甫選手が制しそうな気がします。

友良棄権で田甫の優勝

圧倒的強さで決勝まで勝ち上がった田甫選手。

決勝は対戦相手の棄権により優勝。

田甫選手は良い選手ですが、中日本の武藤涼太選手と比べたらどうだろうか?

この両者が激突したらどんな試合になるのか見てみたい!

フェザー級はデビュー前の大谷謄麿が気になる存在

フェザー級で気になるのはデビュー前のJM加古川ジム所属の大谷謄麿選手。

アマチュアで24戦15勝9敗の戦績のようですが、アマチュア時代の試合を見たらジャブがモーション無くて上手い上にパワフル。

昨年JM加古川から新人王になった松江琉翔選手のように一気に駆け上がる存在になるかもしれません。

松江選手もジャブが上手かった。

>>Lフライ級5回戦 服部凌河(横浜光) VS 松江琉翔(JM加古川)観戦記

グリーンツダの北園龍一選手も3戦3勝3KOのパーフェクトレコードですが、前戦から大分間が空いている点が気になるところです。

大谷謄麿選手デビュー戦に勝利

大谷謄麿選手はデビュー戦2対0ながら勝利。

長身ながら自分から前に出る好戦的なスタイルで長身から打ち下ろす右は威力がありそうでした。

右アッパーの打ち終わりは狙われそうで少し気になりましたが、将来性あり。

要チェックです。

川村 志樹 VS 大谷 謄麿 BOXING RAISEより

怒涛のラッシュで眞木健多が大谷謄麿を下す

長身で技術も力強さも感じた大谷謄麿選手ですが、トーナメント2戦目で真正ジムの眞木健多選手にTKO負け。

大谷選手は1R開始早々にボディからの右クロスを綺麗にもらい、その後も眞木選手のボディからの攻撃に押し込まれる場面が目立つ。

中間距離でのジャブで立て直しを図りたいが、眞木選手の前進を止められず1R終盤にも右をもらい劣勢。

2R目も眞木選手ペースでロープ側に詰めてから怒涛のラッシュ。

この連打が止まらず、レフェリーが割って入り眞木選手のTKO勝利。

アマチュアの試合では力強さを感じた大谷選手ですが、プロではまだまだパワーアップが必要か。

決勝も眞木健多のフィジカルの強さが光る

決勝は真正ジムの眞木健多選手とグリーンツダジムの5勝4KO無敗の北園龍一選手による一戦。

無敗で高いKO率を誇る北園選手相手に臆する事なく前に出続けた眞木選手が2対0の判定で勝利。

眞木選手は見るからに体幹が強く、パンチをもらってもバランスを崩さず自分の距離に入ってパンチをまとめる。

序盤は下がりながら手を出していた北園選手もこれでは勝てないと思ったか、中盤からは距離を詰めての打ち合いに。

北園選手も意地を見せたが、芯の強さを感じたのは眞木選手でした。

眞木選手はやや地味ながらA級に上がった方が強さを発揮できる選手だなと感じました。

Sフェザー級はブルドーザーの成長に期待

Sフェザー級は昨年の西日本の決勝で大谷新星選手に敗れた小松直人選手が優勝候補と見ています。

昨年は大谷選手のパワーに屈しましたが、元U15チャンピオンで思いっきし半身に構えたサウスポースタイルは対戦相手にとってはかなりやりづらいでしょう。

この階級は3150ファイトクラブ出身のブルドーザーこと北田章太選手が出場。

昨年の新人王トーナメントは途中棄権でしたが、驚異的な成長を遂げている選手です。

3150ファイトクラブ時代はガードを固めて前に出るスタイルでしたが、今は元々仕上がっていた体がしっかりボクシングに順応し、足も使える良い選手になりました。

今しか知らない人からしたらなんでブルドーザーなのか分からないボクシングスタイルに進化しています。

ブルドーザーヒヤッとする場面はあるもトーナメント初戦は完勝

3150FIGHT SURVAIVAL vol.4のリングで奄美選手と対戦したブルドーザーは2度ダウンを奪う完勝。

2Rには左フックをもらって腰を落とし、あわやという場面もありましたが何とここを踏ん張る。

これで倒れないのは下半身を鍛えている証左。

>>3150FIGHTに世界王者・新人王候補参戦!SURVIVALvol.4の見どころ・結果

小松直人は元陸上日本代表木村淳との大激闘を制す

ブルドーザーの逆ブロックでは優勝候補の小松直人選手が元陸上日本代表からプロボクサーとなった木村淳選手と対戦。

木村選手への大声援は凄かった。

試合は3Rまで小松選手優勢ながら木村選手も大砲のような伸びる右ストレートを持っている。

さすが元日本代表。

3R終盤までポイント的には小松選手がリードしていましたが、木村選手はなんと左フックで起死回生のダウンをゲット。

かなりダメージのある倒れ方でしたが、ゴングに救われた小松選手が4R中盤以降に立ち直り、返しの右フックで木村選手を倒し返してTKO勝利。

大声援の中の倒し合いで見応えのある試合でした。

木村選手はもっともっと強くなるでしょう。

1年後には新人王トーナメント優勝候補になっているのではないか。

ブルドーザーボクシングを続けてしまい1者がフルマークの判定負け

ブルドーザーがキャリアで勝る小松直人選手に挑む。

「ボクシングで勝負しても勝てないので強引に行かないと」

と思っていたのですが、案外とボクシングで勝負出来ている。

お互い有効打は少なく、細かい手数で小松選手が勝り、時折ブルドーザーが大きな一発を振るという展開。

ブルドーザーもディフェンスが良くなり、小松選手のクリーンヒットはもらわない。

かといって手数では負けているのでポイントをつけるなら小松選手。

という微妙な展開のままズルズルと最後まで続いてしまいました。

ブルドーザーもなまじ自分のボクシングが通用したのでガムシャラになれなかったのかも。

Sフェザーは西も東も突き抜けた選手がいないので小松選手の優勝確率は結構高いかも?

プロキャリアは浅いが中日本の新田晃生選手が要注意。

ライト級に消防士ボクサー藤原蓮登場

ライト級は混戦になりそうですが、千里馬神戸ジムの笠井暉斗選手の体の強さ、芯の強さは魅力的です。

骨から強そうな器の大きさを感じる選手です。

キャリアを積んだらチャンピオンになれる素材だという印象を個人的には抱いています。

キャラ的にはマッチョ消防士ボクサー藤原蓮選手に注目しています。

僕は地域で消防団に入っており、消防士の方々には普段からお世話になっているのですが、彼らは普段から鍛えているだけあって良い体をしています。

「その体でボクシングやったら絶対強くなりますよ!」

なんて冗談を消防士の方に話していたらリアルな消防士ボクサーが現れたものだから驚いています。

>>プロボクサーの副業?本業?警察、看護師、医者に弁護士も!多様な職種で活躍するボクサー達

藤原蓮選手は高熱により棄権

注目していた藤原蓮選手は試合前に発熱して出場辞退。

忙しい中で新人王トーナメントに向けて準備を続けてきた本人が一番つらい。。

1年キャリアを積んで来年の参戦に期待しております。

森島大輝VS芝本龍吾はやや唐突なストップ

西日本ライト級の準決勝でやや唐突に試合が終わってしまった一戦がこちら。

芝本選手が右ストレートで先制し、森島選手も左フックを返すという展開。

五分五分の展開ながらやや手数で森島選手か?

というところで森島選手が左ボディをヒットさせると突然レフェリーが試合をストップ。

ちょっと何があったのか分からない一戦でした。

怪我とか近くで見たらよっぽどボディが効いている顔をしていたとか、何かあったのかもしれませんが映像で見ている限りは良くわからない一戦となりました。

決勝は森島大輝選手が序盤から圧倒

ライト級の決勝はアマチュアで32戦のキャリアを持つ森島選手が井岡弘樹ジムの五十嵐義貴選手を序盤から圧倒。

五十嵐選手はピョンピョンと弾むリズムに合わせて両手が動いてしまうのでタイミングを読まれ易く、ガードも空いていてとても危険。

序盤から五十嵐選手のガードが空いているところに森島選手が強打を打ち込み、2Rに左フックで倒してから連打をまとめてTKO勝利。

この階級は西部日本の児島弘斗選手も3戦3勝3KOのパーフェクトレコードを保持した好選手。

両者による西軍代表を賭けた争いは興味深い。

Sライト級はアマ出身宮川竜成VSサモアの怪人の一騎打ち

Sライト級は2選手のみのエントリーでアマチュアキャリアのある宮川竜成選手とサモアこと檜皮田知也選手の一騎打ち。

宮川選手のプロデビュー戦は2023年4月1日の3150FIGHT SURVIVALvol.4。敵に塩を送るではないですが、3150FIGHTの粋な計らいだなと感じました。

試合はスタートから実力差明白で宮川選手が完勝。

足を引っ掛ける技ありの左ストレートはお見事でした!

>>3150FIGHTに世界王者・新人王候補参戦!SURVIVALvol.4の見どころ・結果

サモアに関しては個人的にはデビュー前から潜在能力の高さに期待していたのですが、試合ではなかなかその片鱗が出せずもどかしい思いをしながら応援してきました。

とはいえ戦績は4戦4勝。

もっとやれるはずだと思わせながらも勝ち続け、前回の試合では初めてのKO勝利。

身体能力は高いけれど試合では振り回して右ストレートが打てなかったサモアの怪人。

アマキャリア豊富な宮川選手相手には逆にこの荒々しさが有効なのかもしれません。

>>3150ファイトクラブメンバー試合結果まとめと注目の選手

アマキャリア豊富な宮川竜成にサモアの怪人が大健闘

3150ファイトクラブ出身のサモアは個人的に期待している選手ですが、しかし宮川選手のデビュー戦の出来を見たら明らかに分が悪い。

強引に中に入ろうとするサモアを宮川選手が序盤で仕留める展開も十分有り得ると思っていました。

ところがどっこい、サモアの怪人檜皮田知也選手がダウン応酬の大健闘。

1R目の序盤はくっついたところからも強引にパンチを振るサモア。

しかし1R中盤辺りからは宮川のサウスポースタイルからの上下の打ち分けが光ってきた。

特に左ボディが良い。

採点は宮川選手だろうが割れたかも。

2R目はサモアのフックで宮川選手がバランスを崩す場面も。

足を踏まれていた事によるものと思われるのでダメージはない。

もしかしたらこのままいったらサモアのラウンドかな?

と思ったラウンド終盤にサモアが不用意に入ったところに宮川選手がフックでダウンを奪う。

劣勢のサモアはしかし、3Rに左右フックでなんと倒し返す!!

大興奮の試合は最終ラウンド着実に有効打を重ねた宮川選手が2対0の判定で勝利。

激アツな決勝でした!!

正直現段階のサモアがここまでやれるとは思っていなかった。

めちゃくちゃ良い試合だった。

サモア感動をありがとう!!

ウェルター級でアディオス今度こそ

ウェルター級は昨年ミドル級で参戦したアディオスこと佐々木る玖選手が今年はやってくれるでしょう。

昨年は矢野翔斗選手がいたウェルター級を避けたのかミドル級でエントリーした佐々木選手。

ミドル級ではやや非力な印象を持ちましたがウェルター級では前戦でとても良いパフォーマンスを披露しました。

アディオスはアゴ的に打たれ弱い選手だと思っていましたが、そうではないこともこれまでの試合で証明済。

今年の全日本決定戦は観客席ではなくリングの上にいるアディオスを見てみたいです。

アディオス初戦でアディオス

注目していたアディオスは初戦で御荘選手に敗れまさかのアディオス(さようなら)。

サウスポーの御荘選手にコツコツ軽いパンチを当てられ、強いパンチを返しに行って空回りクリンチ。

この状態が最後まで続いて突破口を開けず終わってしまいました。

ジャッジは2対1で割れましたが、パンチのヒット数で見れば御荘選手が大きく勝った試合でした。

サウスポー対策が十分出来ていなかったかな。

常に一定のペースでコツコツ当てていった御荘選手の冷静さも光った一戦でした。

ウェルター級決勝は冨永大希が強打で御荘を倒す

ウェルター級の決勝はアディオスを破った御荘選手と仲里ジムの冨永大希選手による一戦。

ジワジワと距離を詰めて強打を振る冨永選手か、フットワークを駆使して上下に打ち分ける御荘選手と、互角の展開で迎えた3R、クリンチ状態からブレイク後に冨永選手が飛び込んで放った右フックが御荘選手にクリーンヒット。

追撃の右アッパー?で御荘選手がダウン。

立ち上がったものの勢いに乗った冨永選手の右フックを立て続けに浴びてTKOとなりました。

冨永大希選手は思い切りがあって気持ち良いボクサーでした。

御荘選手のフットワークを駆使した出入りのボクシングも良かったです。

ミドル級の湯浅響仁は階級上げ過ぎ?

ミドル級は横一線。

ハンマーゴリラ選手が勝ち上がる姿を見てみたいですが、別問題で湯浅響仁選手は随分と階級を上げましたね。

元々がSライトを主戦場としている選手なので思い切った挑戦をしたなと思いました。

スピードと技術を活かして勝ち上がるか、パワー差に屈するか、どちらに転ぶか注目しています。

階級アップの湯浅響仁選手は善戦するもTKO負け

Sライトから階級アップして参戦した湯浅選手はスピードを活かして立ち上がりは良いボクシングをしていました。

サウスポーの永岡選手相手に右ストレートを打った後で右サイドに動く動作がちょっと気になりましたが、最初のダウンは正面立ったところにもらった左ストレートでした。

結果論ですが、ストレートを打った後の頭の位置を意識していれば逆の結果になったかもなという一戦でした。

冨永一希選手がハンマーゴリラ選手に勝利もダメージは深刻

ハンマーゴリラVS冨永一希は冨永選手がリーチの差を活かして勝利。

しかし4R終了直後のハンマーゴリラ選手の一撃が冨永選手を捕らえてしまい、冨永選手はしばらく立ち上がれない甚大なダメージを被ってしまいました。

KO負け以上の危険なダウン。

次戦までの試合間隔があることを願います。

3RTKOで冨永一希が優勝

ハンマーゴリラ戦でのラウンド終了後の加撃によるダメージが心配された冨永一希選手でしたが、決勝はヨシヤマジムの永岡大聖選手相手に右ボディジャブで距離を支配し、左ストレートを打ち抜いてポイントでリード。

そして3Rに序盤から良く当たっていた左ストレートがヒットし、追撃の左を何発かヒットさせて連打をまとめようとしたところでレフェリーが止めに入りました。

ハンマーゴリラ戦からの成長を感じた一戦でした。

まとめ

西日本新人王トーナメント各階級の注目選手を紹介でした。

最後にもう一度各階級の注目選手をリストアップします。

西日本新人王注目選手

  • ミニマム級 宮川晟
  • Lフライ級 國川晃斗、嶋田来生輝
  • フライ級 石井真紘、田尻浩司
  • Sフライ級 森本竜馬、白木潤太
  • バンタム級 長岡嶺
  • Sバンタム級 高田祈斉、田甫吉駿
  • フェザー級 大谷謄麿
  • Sフェザー級 小松直人、北田章太
  • ライト級 笠井暉斗、藤原蓮
  • Sライト級 檜皮田知也
  • ウェルター級 佐々木る玖
  • ミドル級 ハンマーゴリラ

さてさて、西日本決勝が終わりましたがこの中で優勝した選手はごく僅か、、

新人王ウオッチャーながら毎回予想を外しまくる私torajiroでございます。。

話題性中心で選んでみましたが、最終的には確かな実力を持った選手達が優勝しましたね。

今年は3150ファイトクラブ出身ボクサーは全員西日本で姿を消すという寂しい結果となりました。

それだけボクシングの世界は厳しいということ。

西日本を制した選手達は西軍代表を賭けて西部日本と中日本の対抗戦の勝者と対戦します。

2022年度はG+での録画放送でしたが、果たして2023年度は配信あるのでしょうか??

どこかで配信されることを心から願います。

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torajiro

ボクシングファン歴27年。プロボクサー歴3年。ボクシングブロガー歴2年。一人でも多くのプロボクサーの戦った証をネット上の記事として残していきたいと思いブログを開設。Xも投稿していますのでフォローいただけると嬉しいです。

-2023, 新人王